テレビもインターネットもない時代、雑誌は貴重なメディアでした。単行本よりも早く、新聞よりもまとまって、たくさんの情報を定期的に伝えてくれる雑誌。特に、絵や写真といったビジュアル面で、雑誌は人々の「見たい」という期待を一身に背負っていました。災害、戦争といった国をあげての一大事から、皇族や著名な俳優の顔、ファッション、子ども向け雑誌、美術、写真…。明治・大正・昭和の雑誌には大衆文化とともに、人々の心をとらえたビジュアル表現が華開いています。 また、「よりリアルなものが見たい」という要望に応え、印刷技術も進化しました。絵から写真へ、白黒からカラーへ、より多く、より速く。現代ではもう使われなくなった技術もあれば、現代の技術につながる大発明もありました。雑誌を舞台として、ビジュアル表現のための印刷技術も試行錯誤が重ねられ、その誌面には印刷史の貴重な足跡が残されています。 本展示会は、国立国会図
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