09年11月に東証マザーズに上場し、過去最短の7カ月で上場廃止となった半導体製造装置メーカー「エフオーアイ」(相模原市、破産手続き中)による粉飾決算事件で、エフ社に取引先を紹介した男性が毎日新聞の取材に応じ、粉飾手口の一端を証言した。エフ社は会計士の監査を受けていたが、海外企業と取引があるように見せかけるため、海外企業の判子を偽造して使用し、現地の消印入りの書類を会計士の事務所に郵送していたという。【松谷譲二、飼手勇介】 証言した男性は、金融商品取引法違反(有価証券届け出書の虚偽記載)容疑で逮捕されたエフ社取締役、河野六甲容疑者(48)が入社前に勤務していた会社の上司。 男性は02年、エフ社から入社を誘われたが断り、部下だった河野容疑者を紹介。03年にエフ社に入社した河野容疑者は以後数年にわたり、男性に「売り上げが(少なく)厳しい。客を紹介してほしい」などと相談を持ちかけた。男性は、付き合