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今年春、ワクチン接種を驚くべき速度で進めたイスラエルは新型コロナ対策の世界的模範と目されていた。感染者は大幅に減り、接種完了者は電子的な接種証明書「グリーンパス」を提示することで屋内のコンサートやスポーツイベントに参加できるようになった。最終的には、マスク着用義務も撤廃された。 イスラエルは世界にとって、コロナ禍から抜け出す希望の光だった。 今は、もう違う。 「輝かしい手本」が「他山の石」に イスラエルの感染者数は現在、同国が最悪期を経験した今年冬の水準に急速に近づいている。1日当たりの新規感染者数は過去2週間で2倍以上に増加。世界でも感染が最も急速に広がっている地域の1つとなっている。8月中旬には、集会および商業・娯楽施設に関する行動制限が再開された。政府はロックダウン(都市封鎖)の再発動も検討している。 輝かしい模範だったはずのイスラエルはなぜ「他山の石」に成り果てたのか。科学者による
昨年12月、国立研究開発法人「理化学研究所」(理研)のスーパーコンピューター「富岳」による、マスク素材ごとの飛沫防止効果のシミュレーションが発表された。 これによれば、感染していればウイルスを他者にうつす可能性のある「吐き出し飛沫量」のカットは、不織布マスクで約80%、ウレタンマスクは約50%。うつされるかもしれない「吸い込み飛沫量」は、不織布が約70%、ウレタンは約30~40%しかカットされないらしい。 以来、街中や電車内でウレタンマスクをしている人を注意する、「ウレタンマスク警察」と呼ばれる人まで現れていると報じられている。行き過ぎた”警察行為”は厳に慎みたいところだ。 しかしながら、専門家からは「ピッタリ装着できるウレタンマスクは脇漏れしないものの、不織布は脇が開いている人が多いので(効果は)あまり変わらない」といった意見も。口元がゴワゴワせずつけやすく、色も選べてファッショナブルな
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筆者は9月に入り、イタリア北部へ仕事上の理由で滞在した。この3月に東洋経済オンラインにてレポートしたコロナ禍において大きな被害を受けた現地の様子を、半年ぶりにリポートしてみたい。 ちなみに、筆者はここ数十年間、頻繁にイタリアを訪れており、2019年も年間の半分以上イタリアで過ごしている。ジャーナリストとしてのテーマおよび、コンサルタントとしてのクライアントが当地に多い私にとって、ここしばらくイタリアへ出張できないということは、死活問題でもあった。 EU諸国においては外部からの来訪はこの夏になって大幅に緩和されている。しかしイタリアではいまだ入国時2週間の隔離が法で定められている。さらに私たちは日本へ帰ってきてから同じく2週間の自主隔離が必要であるから、ビジネス目的の出張はスケジュール的にかなりのハンディだ。そんな中でも、当地のバカンスシーズンが終わり、かつ重要なイベントへの参加要請もあり、
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