バイデン米大統領は日本製鉄による141億ドル(現行レートで約2兆1400億円)でのUSスチール買収計画について、国家安全保障を理由に正式に阻止する計画だと、事情に詳しい複数の関係者が語った。 関係者によれば、日鉄の買収案の審査を進めてきた対米外国投資委員会(CFIUS)は今月22日ないし23日までにバイデン氏に結果を伝える必要がある。関係者は審査プロセスが機密扱いだとして匿名で明らかにした。 CFIUSの審査結果がどうなるかは明らかになっていない。しかし、大統領への通知は少なくともCFIUSメンバーの1人がこの取引にリスクがあるとみていることを示唆している。関係者の一部によると、バイデン氏が買収阻止を決定した場合、日鉄とUSスチールはこのプロセスを巡り訴訟を起こす構えだという。 USスチールの広報担当アマンダ・マルコウスキ氏は「この取引はその是非に基づいて承認されるべきだ」と述べた。10日