中国の伝説的故事である「花木蘭」(ホワ・ムーラン)が1998年にアメリカのウォルト・ディズニー・ピクチャーによって“MULAN”というタイトルでアニメ化され、中国では非常な好評を得ていた。中国語の字幕スーパー付き英語版は正規版としても発売され、100元近かったと思うが、私も購入して観た。 拙著『中国動漫新人類』では、某中国政府高官が憮然たる面持ちで、米国製アニメとなって「逆輸入」されてきた中国の故事に、若者たちが熱狂的にはまっている現実を憂えている姿をご紹介した。若者たちは小さいころから日本製の漫画で「三国志」や「水滸伝」を見慣れてきたこともあって抵抗が少ないようだが、中華民族の文化を振興させようとしている中国政府にとっては看過できない現象だろう。 その“MULAN”が、今度は中国大陸で実写化され、映画として今年の12月に公開されることになった。タイトルは『花木蘭』(英文名はmulan)。