「20ミリシーベルト」に根拠なんかない いい加減な、あまりにいい加減なこの国の安全基準 小佐古内閣参与はなぜ辞表を叩きつけたのか 本当は危険でも、安全と言ってきた原子力村。その住人だった彼までもが逃げ出した。しかも、涙を流して。ということは、どういうことなのか。政府は慌てて、彼の口を封じた。 彼こそ、放射線防護の第一人者 もう政府の発表など、いっさい信用できない---そう思わせる、突然の内閣官房参与辞任劇だった。 4月29日午後6時、衆院第一議員会館の会議室で会見に臨んだ、小佐古敏荘東京大学大学院教授は、悔しさのあまり涙ぐみ、言葉に詰まりながら科学者としてのプライドを示した。 「この数値(校庭利用基準の年間20ミリシーベルト)を、乳児・幼児・小学生にまで求めることは、学問上の見地からのみならず・・・私は受け入れることができません。 参与というかたちで政府の一員として容認しながら走っていった