『天河伝説殺人事件』(てんかわでんせつさつじんじけん)は、内田康夫の推理小説『天河伝説殺人事件』を原作とした1991年公開の映画である。角川映画15周年記念作品。モントリオール国際映画祭コンペ外出品。 関口誠人による映画の同名主題歌についても、本記事で併せて扱う。 70年代の『犬神家の一族』に端を発した探偵ものブームを再現しようと角川春樹が製作し、監督を担当した市川崑にとっては『犬神家の一族』から数えて15年ぶりの角川映画となった。角川は、ある日突然、市川の元に原作を持って現れて、唐突に監督の打診をした。「『犬神家の一族』の時はうまくブームになったけど、今度はどうかわからんよ」と市川が返すも、「そういうことは自分に任せてくれ」と意に介さず、その場で監督を引き受ける約束を取り付けるとそのまま帰るという強引ぶりだった。 角川春樹は、『犬神家の一族』のプロデューサー市川喜一が、領収書が残らない出