大相撲春場所は27日、エディオンアリーナ大阪(大阪市浪速区)で千秋楽があり、横綱白鵬の4場所ぶり36度目の優勝で幕を閉じた。だが、白鵬が見せた立ち合いの変化に、熱戦を期待したファンからは厳しい声が飛び、横綱が涙を流す一幕があった。 横綱日馬富士との結びの一番は、白鵬が左に変わって相手の突進をかわして決着した。その直後、ヤジと声援が入り交じる中、席を立つ観客の姿も目立った。 土俵下で行われたNHKのインタビュー。白鵬は「2日目からはいい相撲ではありましたけど、千秋楽はああいう変化で決まるとは思わなかったので、本当に申し訳ないと思います」と話して言葉につまると、目が潤んだ。支度部屋で涙の理由について問われると「いろいろとこみ上げるものがあったので。重ね重ねですから」と語った。 ファンの受け止めもさまざまだ。大阪府高槻市の山本啓さん(66)は夫婦で観戦した。「千秋楽で最後、しかも優勝が決まる取組