みずほ銀行の反社会的勢力に向けられた融資が2年以上放置されていた件が、新たな局面に入りました。前回の副頭取の会見で、「担当役員止まり」とされていていたコンプライアンス違反の事実認識が、頭取にまで及んでいたことが判明し、昨日佐藤頭取がようやく重たい腰をあげて会見に臨みました。 この事件の背景について私は先週のエントリで、「問題の根底にあるのは保身文化であり、その保身文化を育ててきたものは減点主義人事である」と書きましたが、昨日の会見でこの問題の全容が徐々に明らかになるにつけ、私の主張はまずます説得力を持ってきたと感じるところです。 みずほ銀行がオリコの反社会的勢力向け融資の存在を知ったのは、西堀利頭取時代の10年12月。その後、11年2月から12年1月にかけて、みずほ銀とみずほFGそれぞれの取締役会とコンプライアンス委員会で4回ずつ報告されており、トップを含めた役員クラスは全員、当然コンプラ