外務省は11日、在マニラ総領事館で昨年7月から今年7月にかけて、フィリピン人男性職員(31)が無断でフィリピン人97人に対し、短期滞在査証(ビザ)を発給していたと発表した。査証は主に20代の女性に発給され、8月末現在で25人が期限を越えて日本に滞在している。外務省は職員を9月3日付で懲戒解雇処分とし、問題の査証で入国した人についても法務省などに情報提供し、査証入手の経緯などを調べている。 外務省は、8月26日付で現地職員を監督する立場にあった桂誠・駐フィリピン大使を厳重注意にするなど計5人を内規に基づいて処分した。