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2011年10月31日月曜日

IT復興円卓会議ニコ生「メディア」 -4/4

IT復興円卓会議ニコ生「メディア」 -4/4
IT復興円卓会議ニコニコ生放送第2回「メディア」、日経・関口和一さんNTV田村和人さんTFM藤勝之さん池田信夫さん佐々木俊尚さん菊池尚人さん中村伊知哉の続きです。
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③展望

視聴者からの質問:雑誌の原発報道が扇情的ではなかったか?

(佐々木)中身は、意外とまともだった。真面目な記事を書いたのに、表紙で台無しにされたという風に記者は言っている。一週間ぐらい経ってくると国民の心情としては非常に不安な記事に流されがちである。そこを突かれたと思う。怖い情報だらけになっている今やもうあまり気にならない。雑誌も被災地の避難所等はかなり、売上が伸びている。情報への渇望もあるのかもしれない。雑誌に新しい情報はあまりなかった。雑誌情報に専門性は無い。デスクが書こうとしている方向性に対して裏付けのコメントが欲しいだけ。ただ、その方向性が間違っている場合も多い。そうなると雑誌の位置づけは際どい物も多い。生半可な情報はいらないし、ネットでは専門家が集まっている。

(池田)特徴的ではあったのが、週刊朝日。不安を煽るという編集方針だとユーザーもわかっているのでもはや怖くない。

(中村)今日の議論は、マスメディアvsネットメディアという視点で進むかと思ったが、そうした区分はもはや適当でないという話の流れになってきている。ではメディア全体をどう展望するか。

(関口)日本のネット上では本当のことを日本で発言する土壌がなかった。専門家がネット上で喋るという風習がなかったが、そういった土壌をそろそろ作る必要がある。

(田村)それぞれのメディアの役割分担は必要だと思うが、それぞれそんなものだと思う。TVはそのチャンネルを見ているだけで情報が把握できるようになっている。これはTV別に福島担当、仙台担当になるとは思えない。TVはこんなものだとすると、それ以外のメディアがどうするか。県域では放送範囲として広すぎる。

(藤)マスメディアで一括りにして同じ要求をするのは無理がある。メディア毎に被災地にできることを考え、新しい役割を与えていくべきだと思う。正解はひとつではないと思うので、そういう情報をどうやって噛み砕いていくか、それを理解度が足りない方にどのように届けていくかを検討するべきである。

(池田)ここまでインフラが整ってくるとハードがどうこうよりも、何を伝えるかというコンテンツの中身、信頼性があるかどうかということに尽きる。ソニーやパナソニックというブランドから、ジョブズの作ったものという個人ブランドへ移りつつある。メルマガをやっている人が、言ってたが雑誌の名前を冠したメルマガは売れていない。佐々木さん、上杉さん、堀江さんといったような個人で売れている。雑誌というブランドではなく、個人の専門性で勝負していく時代になってきたのだと思う。

(関口)震災の時のNHKUst事件もある。あの時、ネット融合の理想が見えたが、今やもとに戻ってしまった。


④まとめ

(中村)各自から提言をお願いする。

藤:横から目線も、制度の見直し
—報道としてのあり方、マスメディアとは?そういう緊急時にはどういう体制でやるのかという、仕組を検討する必要があるだろう。

田村:放送も通信も教訓を活かして備えよ
—東北の復興も勿論だが、次の震災にどう備えるかを議論しないといけない

関口:情報の開示と共有
—政府の情報開示、マスとソーシャルが一緒になって情報を開示する場、共有する場を創っていくべきである。

池田:専門性を大事にせよ
—ジャーナリストに専門性がない。いつまでもぶら下がりの質問がしょうもない。素人集団の役所とマスメディアの愚かさが取り沙汰された。

佐々木:
—均質な日本人、均質な日本というのがバラバラになりつつある。多様化する日本にどのように情報を届けていくか。様々なメディアが様々な形で人に届けていくことが出来るようになるべきだと思う。
(この回おわり)

2011年10月27日木曜日

ヒマなのでボクが選ぶ昭和アニソン10選


■ Buenos  ヒマなのでボクが選ぶ昭和アニソン10選

 昭和3040年代のアニソンは世界最高の作詞家、作曲家、歌手、バンドたちの愛が結集したものだと思い込んでいるボクはヒマなのでベストテンを選んでみました。
(もし興味があれば検索してみてください。全部YTに映像もあります。)

1位:パーマン
ゼイタクなオケと音の薄さと間の抜けた歌の豊かさ。タメも利いている。今はもうできません。

2位:ムーミン
宇野誠一郎先生の名作。ボーカルと、主旋律と、副旋律のハーモニーの美。

3位:ハクション大魔王
市川先生です。ド演歌ロックの基調をなすファンクなベースがものすごい。カラオケで大音量でやってみてください。エンディングの「アクビのテーマ」も本来十指に入る作品です。

4位:戦え!オスパー
こんな曲、世界にない。寺山修司、冨田勲、山田太郎。

5位:魔法のマコちゃん
渡辺岳夫作品。
魔法のマコちゃんEDも奇跡的な作品です。

6位:ひみつのアッコちゃんのED
バットマンのテーマとかぶるんだよね。

7位:ふしぎなメルモ
宇野先生の名作2。ぼくはカラオケではまずコレをやります。

8位:マッハGoGoGo
これはイントロのドラムソロを聞いていただければ結構。昭和ドラム。

9位 リボンの騎士
当時の子どもは毎週こんなに豊かな曲を聴いていたんだぜ! 冨田勲作品。

10位 アパッチ野球軍
しかしなんだぜ泣かないぜ、の なんだぜ がスキ。作詞 花登筺、作曲 はっとりこういち。


ギリギリ番外

さるとびエッちゃん
宇野先生の名作3。文句なし。

W3(ワンダースリー)
これも宇野先生。ぜいたくすぎるオーケストラとコーラスグループ。ここまでア
ニメのために揃えてたんですよ!

冒険ガボテン島
ケロロ ケロロ ロケロ!

ピュンピュン丸
財津一郎さんのボーカル!

スーパースリー
洋モノを一つだけ。世界のためならエンヤトットどっこいしょ。

2011年10月24日月曜日

IT復興円卓会議ニコ生「メディア」 -3/4


IT復興円卓会議ニコ生「メディア」 -3/4
IT復興円卓会議ニコニコ生放送第2回「メディア」、日経・関口和一さんNTV田村和人さんTFM藤勝之さん池田信夫さん佐々木俊尚さん菊池尚人さん中村伊知哉の続きです。
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②原発問題

(中村)日テレは原発爆発のスクープがありましたね。

(田村)あれはSDの画像。本当にたまたま撮れた映像であるが、あの時の画像がその後の原発の分析のもとになっている。

(佐々木)最初の段階でわかっている情報は足りなかった。推測でモノをいった人がたまたまあたったという形だと思う。3月下旬の段階である程度、出ている情報で報道するのはあの程度が限界だったと思う。

(池田)マスメディアとソーシャルメディアで報道の姿勢が違った。マスメディアはわからないことは報道しないというのが姿勢。自分たちはそうやって教わってきた。それは隠しているわけではなく、政府と癒着しているわけでもない。大きなことを言ったほうが偉いというようなことの流れがあった。これはソーシャルメディアの欠点のようにも感じた。また菅首相と朝日の「原発ゼロ社会」の同時性にはびっくりした。

(中村)TVには文系マンが多くて、こういう科学報道には弱いという指摘があるが本当か?

(池田)NHKでは原発推進も反対の立場もとってはいけないと教育されてきた。NHKは論説を言っちゃいけない。新聞は論説委員だが、NHKは解説委員。

(田村)もちろん民放も客観報道を義務付けられている。

(佐々木)例えば原発もだが、飛行機事故の場合だと、過去の中華航空の事故の場合、朝日、読売、NHKには専門記者がしっかりいた。そういう記者を常日頃から社内に飼っているかということ。こういうところに組織力が問われる。専門性は欲しいが、常時ニーズがあるわけではない。早野先生、チーム中川、などは信頼性の高さがあった。一方で学者だけど信頼度の低い人もいた。そういう人達がメディアにでるので、信頼度は限りなく斑模様のようだったと思う。

(関口)日本のメディアは所詮、日本でしか話をしていない。海外のメディアは情報を沢山流すスタイルをとった。それで益々、差が見えた。

(菊池)異国での恐怖心というのもあったかもしれない。

(池田)政府は初期、燃料溶融の可能性という発表だった。それを海外でそのまま流すと、訳すとやっぱりMeltdownとなってしまう。日本語と英語のニュアンスの差が大きく出て、逆輸入で騒ぎになった。隠しているわけではなんでもない。駐米大使はメルトダウンをしていないといった。そこで益々、日本語のニュアンスの差が広がって不信感も広がっていった、炉心溶融という言葉を官房長官が使ったのはまずかったと思う。炉心溶融の可能性という言葉が持つ怖さを枝野さんは理解していなかった。

(佐々木)専門性のないメディアが言葉ひとつに囚われてしまった。メディアが咀嚼した解釈もせずに右から左から流した。マスメディアはフィルタリングの装置だったはず。それを怠った。

(池田)炉心溶融という言葉は海外ではMeltdown=チェルノブイリという発想になる。それをわかっていないのに使ったというのが大きなミス。

(菊池)経産省、エネ庁ともに技術系の人が多いわけではない。政府も専門家育成に問題があるだろう。ただ、佐々木さんが仰られたように10年に一度役立つかどうかという話はある。

(池田)シートベルトの話もある。世の中的には危険な方に言う人が重宝されていた。甘い数字を言うと政府癒着という風に取られる。広瀬さんの話もあるが刑事罰にかけるなどとんでもない言論統制。

(佐々木)今回の騒動はガラポンでメディアをどう捉えるかというターニングポイント。

(池田)それぞれの一人ひとりのジャーナリストをどう信頼するかという話にもなるだろう。マスもソーシャルもどう信用するか、政府も怪しい。そういう時代になった。

(中村)キュレーターの時代になったということか。

(関口)ネットメディアは報道をしない。マスメディアが書けないことを書いたということは百歩譲って認めても良い。ただ、それを十分に検証したかと言われると疑問符がつく。

(池田)マスメディアでも新聞、スポーツ新聞等で信用性は異なる。これにソーシャルメディアを加えると、ソーシャルメディアはもっと下の部分に位置づけされるのかもしれない。

(中村)ソーシャルはデマを拡散する要素はあった?

(佐々木)それはソーシャルではなく、Twitter。地震直後に私のTwitterのフォローワーは6万−11万まできた。急に震災直後に使い始めたユーザーが多かったせいもあるだろう。

(池田)放射能という目に見えないモノに対する情報の飢餓感があったんだと思う。

(田村)社会学では関東大震災のころから流言の研究が行われていた。正確な情報がない、不安度が高い時に発生するという説がある。

(中村)エネ庁の監視機構が作られた。予算も取られている。7千万でADKが落札。監視という言葉もダメだ。信用は下がった。マスもソーシャルも関係ない。個人のリテラシーのようなものが重要になってくる?

(池田)海外機関は専門家としての信用がある人がやっている。個人の専門性がない人が、看板を背負っても何も出来ない。

(中村)官庁だけではなく、日本全体の問題である。

(佐々木)そうはいっても、世の中に専門家はたくさんいる。Blog等で発信もたくさんあった。それでいいんじゃないか。政府は情報公開をしっかりする。それを様々な専門家が評価、フィルタリングをしっかりするという風に流れれば、良いと思う。ただこれは情報の不均衡が起こりうるだろう。マスメディア時代の情報が均一に流れるというのが、幻想だった。

(池田)日本社会の中で専門家を必要なところに配置して雇用すべき。



 (つづく)

2011年10月20日木曜日

ぼくのデジタルノマド 


■Net  ぼくのデジタルノマド

 50歳になったことはもう話しました。
 いろんなところに住みました。
 静岡、京都、東京、登別、パリ、ボストン。
 引越を26回しました。静岡の中でも2回、小学校低学年で夜逃げしてきた京都でも8回、就職で上京してからも転々と。
 平均で2年に一度宿替えしてるんですね。
 多い方ですかね。
 オフィスも転々としてます。霞ヶ関、登別、パリクワドラ﷽﷽﷽﷽﷽﷽﷽﷽﷽﷽﷽﷽﷽﷽﷽るが、全国の学校関係者と、ボストン、西麻布、京都岡崎、芝大門、赤坂2丁目、3丁目、三田、日吉。
 でも50にもなると、落ち着くものなのでしょう。
 このところさほど忙しく荷造りをしていません。
 ところが、なんだかそのぶん近ごろウロウロのノマド暮らしとITの関わりが自分的には騒がしくなっている気がします。
 
 これまでのIT暮らしを思い返してみます。
 90年代前半、パリにいたころ、自宅ではMac Powerbook Duo 270c、職場はQuadraでありました。ダイヤルアップでやっとパソコン通信やインターネットに通じた状況。PCPC、ケータイはケータイ電話。まだモバイルPCが活躍するほどには至らず。
 東京に戻り、自宅はMac Performa、職場はWinノートPC。職場は有線LANが導入されましたが、自分のPower Bookを規約違反で勝手につないで、資材部としょっちゅうもめてました。ほとんど役所に泊まり込みだったので、非モバイルです。
 1998年、役所を離れ渡米、職場(MIT Media Lab)はモトローラ製Mac!)とノキア製ディスプレイ(!)。ついでに言うと自家用車のタイヤもノキア製でした。とっておけばよかったなぁ。そこにMac Powerbook 2400c(名機、G3にアップグレード)を持ち込み、つないでいました。職場は無線LAN環境、ボストンの自宅には登場したばかりのiMacと、アメリカ先行で広がったADSL。電話会社とCATV会社が毎日のようにブロードバンドのセールスに来ていました。
 途中、VAIOhpのモバイル端末を使っていることもありましたが、基本的にはMITをベースとしつつ、2400cを主軸にあちこち「持ち歩き」モバイルPC暮らしが始まりました。深い仲の彼女でした。ボストン-東京間を毎月どこかにトランジットしながら往復していました。モバイルPC暮らしは移動時間が長いこともあってのこと。アルゼンチン、アイルランド、カナダ、どこに行くにもちょっと重めの彼女と、そのしもべとなる各国の電話アダプタを持参。イタリアや東欧のジャックは爆笑を誘うヘンな形状のものがありましたな。

2002年、帰日しスタンフォード日本センターの仕事に就いてからは、東京の自宅、音楽業界のオフィス、京都のセンターなど仕事のベースが4か所になり、その間を週に2往復するパタン。本格ノマド。その4か所にPower Book G3G4を置いて、移動は手ぶらです。移動時間がそう長くありませんから、港みなとに黒や銀の彼女がいる状態。彼女たちはメールやサーバで互いの仕事を仲良く共有していて。ぼくは移動中は浮気せずアナログで、紙を読んだり紙に書いたりする。日本は世界に先駆けて「ガラケー」というスマホを実現していたので、メールやサイトのチェックぐらいはケータイで。
 移動中はPCオフでも、必要な場所すべてにPC据え置きという擬似「ユビキタス」。そのころには日本のブロードバンドもモバイルネットもアメリカを凌駕したので、モバイルもユビキタスも選べるようになっていて、ユビキのほうを選んだ。

 2006年に慶應に移っても、基本は同じ。自宅、オフィス、書斎、大学の4か所にiMacMac Book ProiBookMacBook Air 13インチを置いて、その間はアナログにガラケー1本で動いていたのです。今はもう自宅や大学のMacはやたら古びてきております。
 途中、「ガラケーじゃない」スマホが登場したので、据え置きユビキタス業務の間を埋めるため、twitterやらdropboxやらをちょいちょい移動中モバイルで使ったりしておりました。
 で、iPadが登場。おっ。少し期待しました。港みなとの女たちの存在を脅かすモバイル仕事をしてくれるのではないか。
 ムリでした。メールとウェブと各種アプリのマルチタスクができないと、擬似ユビキの間を埋める代役はできても、完全モバイルは不可。そのころにはおさいふケータイ暮らしにも染まっていて、デジタルにはおカネの機能も求めるようになっていました。
 
次の変化は2010年のMacBookAir 11インチの登場。これならぼくのような貧弱な坊やが毎日持ち歩いても軽くて大丈夫なマルチタスク。港みなとの女を捨てて、こいつだけをいつも連れ回す暮らしができるかもしれない。擬似ユビキからモバイル1本に転向できるかもしれない。
 ということで、今はお試し。4か所据え置きに加え11インチも持ち歩くという、ダブりの多いムダなデジタルライフになっています。
 結果、オフィス据え置きと、持ち込み11インチのどっちを使うかで迷ったりして。港みなとの古い女たちと連れ歩く姉ちゃんとの衝突を招くという自堕落。
 不満です。いや、彼女たちの衝突がではなく、結局、新しいPC持ち歩きでがんばっても、さらにケータイ(PCに通信機能を持たせる役割+おさいふ)も持ち歩かざるを得ないから、なおもデジタル2個持ちだという点がです。
 もう年なので、スッキリした端末1個ライフを希望。連れ添う彼女1人、が理想です。Airの機能を具備するタブレットか、9インチくらいの軽いPCで、通信機能内蔵(電話は要りません、電話は出ないんで)、おさいふケータイつき、が出れば今つきあってる人たちを捨ててねんごろになりますぜ。
 モバイルか、ユビキタスか。ぼくにとってのベストソリューションは、死ぬまでに訪れるのでしょうか。

 ゲンズブールのことを想っていたら、いつの間にかそんなことを考えていました。

2011年10月17日月曜日

IT復興円卓会議ニコ生「メディア」 -2/4


IT復興円卓会議ニコ生「メディア」 -2/4
IT復興円卓会議ニコニコ生放送第2回「メディア」、日経・関口和一さんNTV田村和人さんTFM藤勝之さん池田信夫さん佐々木俊尚さん菊池尚人さん中村伊知哉の続きです。被災地のメディア状況について。
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(中村)被災地の問題は、全国に伝わっているのか?

(関口)TVではかなりやらなくなったように思える。

(田村)喉元過ぎればというのはよくあって、そうなったら寂しいとは思っていた。割と長くやっているという印象はある。三陸支局を作ったりしている。金曜日もフジが2時間視聴率特番をやって15.6%とっていた。未だに視聴者の関心は高いと思う。毎日レギュラーと言えるかわからないが、深夜ドキュメンタリーは多いと思う。

(藤)一時期、津波で流れる家を何度も流すなど、それが本当に被災地に求められているのか、視聴者が知りたいのか疑問。

(菊池)岩手県庁は支援の熱が冷めているという声があった。薄くでいいから長く、少しでいいから長くやってくれないかという声は多い。現地は世の中のプレゼンスが下がっているという風に感じている。

(佐々木)みんなの関心は下がっている中で、どうするか?24時間TVNHKスペシャルのような形になる。マスキャンペーンになると、どんどん現実味が薄れていく。そこで個人と個人を繋げるというのは如何か?そういうのにソーシャルメディアが使える。自分は福島の人達のBlogを結構多く読んでいるが、毎日追っていると結構繋がっている気がする。こうした繋がりを持つということをいろんな人がやっていけばいいのではないか。

(池田)ラジオで個人情報を流すというのはさすがに限界もある。そういう意味ではGoogleがやっていたサイトなどが役に立っていただろう。


視聴者からの質問:各メディアは報道の反省を行ったか。

(藤)あったと思う。多少、言葉は悪いがお祭りのようなものもあった。俺たちのラジオがこれだけ聞かれたんだという声はあった。

(池田)RADIKOが波を開放したのは、自分が言ったから。

(藤)そういう意味ではインターFMが各国語で流していた放送が被災地に届いてなかった。それをどうにか被災地に届けたくて、僕も動いていた。

(田村)TVもやったと思うが、一言でいうと電源問題に尽きる。備蓄燃料が尽きたときに東北に燃料もなかった。まだ今回の震災は途中で、総括する段階には無いと思う。

(関口)新聞としては物理的に刷れないというのが、あったので直したい。

視聴者からの質問:マスコミは営利主義ゆえの限界がある?

(池田)ああいう震災時は営利主義なんていうものを超えたと思う。

(菊池)視聴率はどこも全体的に同じように伸びていた。雑誌も伸びている。

(関口)情報としての信頼源が震災前後でどうなったかというのとNHKはあがったが、民法は下げていた。

(佐々木)それは営利主義と多少違う気がする。NHKは現状今の日本で足りない情報を伝えるというのがしっかりと考えられていた。極めて網羅的に放送されていた。民放はそこまでの戦略性を感じなかった。営利主義で視聴率が欲しくて、ああいう放送をしているわけじゃない。ただ、目の前にある情報を思いっきり対応していた。

(池田)NHKは常に災害のためにリソースを強く割いている。深夜番組においてもどんな状況で10人泊り込みしている。それはNHKの使命だと職員は思っている。

(関口)イギリスは戦時のためのメディアがあった。NHKも防災のためのメディアという位置づけがあるんだろう。

(佐々木)デマはTwitterのアーキテクチャのせいでもあるだろう。ソーシャルメディアは情報流通に向かないというわけではない。2chも悪いわけではないと思う。情報量が多すぎてまとめサイトを見るが、まとめ方次第で見え方が変わってしまう。トゥギャッターもまとめ方が非常に大事。


 (つづく)

2011年10月13日木曜日

ゲンズブールのこと。


■Buenos   ゲンズブールのこと。
 
 セルジュ・ゲンズブール。
 死んで20年になります。
 あこがれの人です。
 マルチな生きざまに惹かれます。
 作詞家、作曲家、歌手、画家、映画監督。
 映像はダメでしたが、音は20世紀に金字塔を打ち立てました。
 ブリジッド・バルドー、ジェーン・バーキン、女遍歴でも金字塔をおっ立てたとか。
 それよりもマルチが臭い立つのは、酒、タバコ、クスリ、反体制、貧弱なヤサ男のネクタイ青年期、無精ヒゲと澱んだ目で暴れた晩年、女にモテまくるコンプレックスのかたまり、フランスの横山やすし、才能あり余って破綻していくめんどくさいオッサンの生涯です。

 「ゲンズブールと女たち」は、フランスのマンガ家、ジョアン・スクチールが初めてメガホンを握った映画。
 ゲンズブールの伝記と思いきや、スクチールのイマジネーション下にあるゲンズブール物語を紡いだ情緒豊かな作品でした。
 でも、主役のエリック・エルモスニーノがゲンズブールに似すぎていて、というか、奇跡のように似た俳優が存在したことでゲンズブール映画が21世紀に実現したわけですね。ブリジッド・バルドー役もジュリエット・グレコ役もみな肢体グリグリとリアリティーをゲンズブールとスクリーンにぶつけてきます。
 もちろんジェーン・バーキン役のルーシー・ゴードンが準主役なのですが、撮影後に彼女が首つり自殺したという情報が「イル・ポスティーノ」のマッシモ・トロイージの鬼気迫る演技とダブってしまいます。

 映画は、少年期、青年期、晩年期、それぞれを異なる筆致で描きます。
 少年期。ロシア系ユダヤ人としてナチ占領下のパリを斜に構えて突っ張る姿は、ルイ・マル「さよなら子どもたち」にダブります。青年期、孤児院で神経質なギターを弾き自らが音楽に弾けるシーン、分身が絵を焼くシーン、そして邂逅したボリス・ヴィアンがミニ・トランペットでセッションに絡むシーンは、珠玉。晩年、ジャマイカから戻り、ラ・マルセイエーズを軍人らと歌うシーンも劇的です。映像の力をよく理解している監督です。初作品とは思えない。 

 ぼくがゲンズブールを初めて聴いたのは、京都大学西部講堂のウラにあったたまり場でした。30年前、そこを仕切っていたコンチネンタルキッズのしのやん(モヒカン)が「おまえコレ好きなハズや」と塩化ビニルのLPに針をゴトリと乗せたのです。「Je Taime... Moi non plus」でした。次の曲が「69 annee erotique」。ショック。どっちもあり得ないエッチな曲。これぞパンク。身の毛がよだち、イッパツでヤラれました。 

 当時ぼくは音楽的にはロンドンパンクと京都・東京インディーズの間を行き来していたのですが、それからゲンズブールにブリジッド・フォンテーヌやらリタ・ミツコやらがかぶってきてしまい、30年です。 

 91年、ゲンズブール死すの報に触れた際も、ショックとはいえ案の定、やることやった感がただよっていました。ぼくがスパイとしてパリに勤務することになるのはその2年後ですが、到着した晩にアパートのTVをつけたら、ゲンズブールとバーキンの特集番組がオンエアされていたことを鮮明に覚えています。このオッサンは、大切にされているんだな、と。 

 以来20年、ぼくもうろうろしています。放蕩に憧れて、でもそのスタート地点に立つこともできずに、ただうろうろするばかりです。

2011年10月10日月曜日

IT復興円卓会議ニコ生「メディア」 -1/4


IT復興円卓会議ニコ生「メディア」 -1/4
IT復興円卓会議ニコニコ生放送、【第2回:メディア】。
818日、今回も赤坂の飲み屋街にある融合研究所特設スタジオからお届けしました。

パネリスト:
 池田信夫 (上武大学教授)
 関口和一 (日本経済新聞社 論説委員兼解説委員)
 田村和人 (フォアキャスト・コミュニケーションズ常務取締役(日本テレビ)
 藤勝之  (エフエム東京 取締役)
 佐々木俊尚(コメンテーター)
 菊池尚人 (モデレーター)
 中村伊知哉(モデレーター)
 関口さん田村さん藤さんは、新聞・テレビ・ラジオというマスメディアの人だけど、デジタルメディアに親しい方々。池田さん佐々木さんはネット系ではあるけれど、元々NHKと毎日新聞。
 KMD永田晃さんのログを元に再生してみます。

はじめに

(中村)初回のテーマは「行政」。総務省の谷脇さん、経産省の境さん、元内閣府の瀬戸さんの3人の官僚と今日もお越しいただいている池田さんをお呼びして、行政による情報発信の強化や、民間による情報活用、クラウド化の促進、スマートグリッドの必要性などについて議論しました。池田さん、佐々木さんどうでした?

(池田)官僚の人は決まったことをやる力はある。今回の場合は決める人(政治)がめちゃくちゃだったので、官僚にとっては可哀想だった。

(佐々木)政治判断があってこその官僚。現状は官僚に頼りすぎている。政治決定プロセスをどう作るかというのは相変わらず見えてない。

(中村)2回目となる本日のテーマは「メディア」。地震・津波の被災地と原発問題の2つをテーマに議論し、マスメディアとネットメディアの将来展望を描こうと思う。3つ目はメディアの将来展望を映す。マスメディアに居られた方、マスメディアに居る方をゲストとして話を展開していく。


①地震・津波の被災地

アンケート「震災後1週間で役に立ったメディアは何か」(新聞、TV、ラジオ、ネット)
 →視聴者はインターネット7割強

(中村)ネットが7割とは。

(佐々木)視聴者の属性というのもあるだろう。

(菊池)被災地でどのメディアが役に立ったかという統計があるのでご覧頂きたい。
  →ラジオが多数

(中村)ラジオって皆、そんな持っているのか?

(藤)被災地では無料で相当配った。TVはそもそも電源がない等の理由だろう。ネットアンケートは被災地の状況とだいぶ違うのではないか。

(佐々木)仙台南部にも二種類あって、気仙沼より北は年配者しかいない。南は結構若者が多く、ユーザー層の違いもあったのではないか。求めている情報によって違うだろう。東京では原発の状況が欲しい。被災地にとっては、何処に行けば逃げられるのかという状況の違いがある。ニーズとサプライで無数の温度差がある。ネットは被災地の情報を外から得るのは非常に便利だった。 

(藤)東北3県の聞き取り調査のデータがある。普段どのメディアで使っているか、被災後はどうだったか?というアンケートをとった。普段は圧倒的にTV.地震直後はインフラ復旧率等もあり必然的にラジオが高くなる。7割強の数字でラジオを使うというのもあった。被災地のラジオ局が落ちているというのもあり、現地で取材しても現地では伝えられない。そういうときに東京に情報を送ってもらい、東京から被災地向けに番組に発信。これは被災者向けの情報で当然スポンサーもなく、CMもなく10日近く流しっぱなし。これがあるべき姿として東京の人には申し訳ないけどやらせてもらった。ラジオを全国から集めたりはしたけど、配る方法がわからないというのもあった。十分かどうかというのは見方次第だが、現地からどうやって取材するか、そのデータをどう放送するかというのを今後考えていきたい。

(中村)TVはどうだったのか?

(田村)津波情報をどうやって知ったか?というので一番多いのは防災無線で40%強。TVは圧倒的に少ない。NHKも民放も一生懸命津波警報を出していたが、停電で見られない方が多かった。カーナビやワンセグで見られた方が多かったようだ。TVよりラジオの方が、数値がいいのも、ラジオは電源を刺さないというのが良かったんだろう。

(中村)結局、電池があるかないか?ということ?

(田村)声として多いのは、ワンセグの使用はバッテリーを消費するので止めたという方が多い。

(中村)情報通信白書ではワンセグの活用、ラジオの活躍というのに触れられている。新聞は?

(関口)新聞はもともと速報メディアではない。そこで被災地情報を紙にして送るという役割はあると思う。ただ今回の場合は、工場が被災した紙やインクの供給先が被災したという理由で満足に配布できなかったというのがある。しかし、今回は電子新聞という形で無料配布した。それを現場でコピーして配布という形があった。

(菊池)被災地では壁新聞も多かった。被災地のリアリティを感じた。

(佐々木)こういうのは誰が作っているかというと記者。輪転機ではなくて組版機が壊れてしまい、データを新潟におくって、そのデータを仙台に送り返してもらっていた。いろんな方法はあると思うが、一つの手段に頼るのは危ない。電池があるならラジオ、基地局があるならインターネットという風に分散するのが防災の時のメディアの形だと思う。

(中村)被災地ではネットは役に立たなかった?

(佐々木)そんなことはない。ただ、基地局が繋がるかどうか。バッテリーにもよるが3時間とか8時間程度。震災直後・停電中という際にネットで情報を得ようとしていた人は少なくないはず。ただ、被災地で携帯でネットを利用していた人がどれぐらいいるかは多様化していて、計測しづらい。

(関口)携帯電話は、携帯ネットワークの二本立てで行くというのが安定。Wirelessと有線の2本立てが求められるだろう。

(池田)ラジオとTVは多少位置づけが違うように思える。長崎の豪雨の際にはカメラで雨を写していても仕方ないしラジオも話すことはない。そこでラジオでは、誰が生存しているかという情報を流すことによって差別化をした。TVは個人の名前をたくさん出すのは向いてない。ラジオは人の名前を言い伝えるというので差別化があった。



 (つづく)

2011年10月9日日曜日

CEATEC2011(下)

■CEATEC2011(下)

CEATEC、続きです。

震災後+原発対応ということで、省エネ、エコ、グリーンをうたったものも目立ちました。

シャープはソーラーシステムを前面に出してお出迎え。
東芝も太陽光発電でのエコな暮らしを強調していました。






パナソニックは「スマートタウン」という構想を紹介。







EVの提示も。







EVといえばなぜかKDDIも「auのスマホがクルマをスマートに」という展示を。
話題のiPhoneの姿はなかったのに。
今年はやけにクルマが大きい顔をしていました。




そのKDDI。「未来の教育のかたち」を提案しています。
おお、auさん、やってくれますか! 
この分野、NTTグループや孫さんが目立ってたのです。
頼りにしてまっせ!




んでNTT Docomo。もちろんスマホやタブレットはゴロゴロしているのですが、それじゃ当たり前だよなと眺めていたら、ありました。おもしろ系。
写真撮るだけでカロリーチェックができる食品画像解析。
息を吹きかけるだけでダイエット支援プログラムを提供してくれるシステムも。


直感に響く情報提示アプリ。
文字情報を画像に置き換えて表示し、パッと見た時に、雨が降りそうだとかセールスが始まったといった情報をイメージとしてつかめるようにする。
表意文字、絵文字、デコメの国からの提案。
いいですねぇ、ドコモさんにはいつもこういうグッと来る技術を期待してしまいます。

mmbiのマルチメディア放送「NOTTV」。
テレビでなく、テレビを超えるテレビ。
やっぱりテレビっぽいしつらえ。






もう一つのマルチメディア放送「V-LOW」を引っさげて、FM東京。
負けるなV-LOW。
デジタルサイネージ配信です。






V-LOWによる防災専用端末。
これいいですね。
ふだんは時計、天気、ニュースを表示していて、防災・緊急情報が入ると優先的に割り込むという放送システム。
文字+静止画。



うん、コレいいなぁ。
家庭内放送サイネージ。
復興予算でみんなに配ってよ。

2011年10月8日土曜日

CEATEC2011 (上)

■CEATEC2011 (上)

震災後初のCEATEC。2011年10月4-8日@幕張。586社が出展。
ここ数年、面白くないなぁ、ワクワクしないなぁと内心思っていたのです。
ケータイの新機種も、iPad亜種も、3Dテレビも、次のメディア像とか新しいステージとかが感じられなくて。
でも、今年は面白かった!
マルチ端末、融合ネットワーク、ソーシャルサービスという、デバイス・ネットワーク・サービスの3要素を横断する20年に一度の大波がやってきて、それらに対する回答がようやく出始めたというところでしょう。
そこで今年のぼくの注目点は、マルチデバイス+融合ネットワーク環境でのソーシャルの扱い。その点では多くの企業がスマート、リンク、連携、ソーシャルといった言葉を織り交ぜながらイメージを描こうとしていました。
サブテーマは、震災後ということで、エネルギーやエコ。ぼくはこの点には関心はありません。ただ、IT・メディア業界が次のステージに大きく進もうとする中で、同時に抱えたこの重い宿題をどう消化しようとするのか。大変だー大騒ぎなのか、しれっと体内に飲み込んでいくのか。この感触が気がかりでした。それよりも復興対策としてのメディア展開に注目しようと会場を歩きました。

では目についたところから。

★マルチデバイス連携。
「マルチメディア」は一台で全てをこなす万能マシン。
しかしマルチデバイスは全く逆。大中小さまざまな、機能もバラバラな機械が、それぞれ単独に、あるいは組み合わさって仕事をします。
全部がネットワークでつながっていることが前提です。
しかも、自分ひとりで楽しむのではなく、みんながソーシャルに参加して使う。
それが新しいサービスの方向として定着しつつあります。

東芝が「スマートホーム」としてメディア機器や白物などの家電ネットワーク化を提唱。
テレビ+タブレット+スマホで放送+twitterのモデルも提示していました。




サーバを中核に据えて、リビングでテレビ、モバイルでタブレット。







シャープは「家中どこでも親子テレビ」。wifiで大小の機器を接続。
テレビ画面を観ながらHDD録画番組も同時に観るといった使い方も。





パナソニックも同様に、寝室、リビング、風呂、キッチンで、
テレビ・タブレット・スマホがネットワークでリンクするイメージ。 








★新サイネージ。
3Dの展示もソニーのブースなどで目立ちました。そして今年、より注目を集めたのは4K。
シャープやソニーのブースは長蛇の列でした。
ごめんなさい、ぼくはそれらはもう少しコンテンツや利用分野のイメージが自分にストンと落ちるようになってから注目することにします。
それよりも仕事柄追いかけたのはデジタルサイネージの進化形。
もちろんたくさんありましたよ。

アスコン。ぼくが顧問を務める企業です。観光情報や防災・緊急情報を公共施設や道の駅、病院などに届けます。
自治体連携メディアのモデルを築いているんです。




アスコンはSTBを開発、家庭内にもサイネージを展開。6ch編成で、twitterのメッセージも表示するクラウドシステム。

サイネージは「役立つ・つながる・みんなの」がトレンド。このシステムはま
さに、みんなでつながって役に立つモデル。





NECが「Multi Touch Wall」という次世代デジタルサイネージを展示。
46インチ×8面、タッチ操作でインタラクティブに表示するシステム。
サイネージもインタラクティブが当たり前になってきました。




三菱電機がサイネージに力を入れていました。
コンソーシアムの理事さんですしね。






大きいのも小さいのもね。







おおっと思ったのはコレ。プロジェクター3台で5376×1200pixelsの投影タイプ。
高精細でスッキリ、ステキです。
(つづく)

2011年10月6日木曜日

よしもとワークショップ@表参道

■Kids  よしもとワークショップ@表参道


Simple Bazar。吉本興業が表参道ヒルズでGWに開催したイベントです。
いろんな情報技術を使って吉本コンテンツを遊ぶもの。
技術+コンテンツのショウではありますが、メディアアートのコンテスト会場でみられる技術先行タイプの雰囲気とは異なり、まずはよしもと芸人コンテンツが主役で、それをテクノロジーがプレイアップしています。
中にはぼくと関係が深いコーナーもいくつかありました。

入口の大型ディスプレイでは、前に立つと鏡のように映った自分が顔認識されて吉本芸人に変身してしまうシステム。渋谷や東京大神宮、道頓堀などで使われているしくみデザイン社のサイネージシステムです。
トータルテンボス大村さんのポスターから、楽しんごさんの解説が聞こえてくる。これはヤマハの布状スピーカー。音のサイネージとして注目されているシステムです。
そう、いずれもデジタルサイネージコンソーシアムで注目してきた進化系のサイネージ技術を吉本的に消化しているのです。

東大卒業生芸人が投稿ギャグを演じています。舞台の脇には、左右の手と手が合わされた腕だけロボットが置いてあります。ウケるかウケないかギリギリのネタが続いていますが、ウケると、腕ロボットがバッチンバッチンと拍手します。「音手」というシステム。KMDのチームが開発した不思議なマシンです。
もうひとつ、KMDのシステム「きみっポイド」もありました。自分の顔を認識してもらって、目・鼻・口のパーツをアレンジして吉本芸人に似せた自分キャラを作るというもの。山崎芳正、フットボールアワー岩尾さんなどになれます。うれしいんだかどうだか。
吉本×KMDという取り合わせ。可能性を感じます。

さて、その最終日に行われたのが「おもしろムービー制作ワークショップ」です。
http://www.canvas.ws/smilebazar/index.html
 

吉本興業のパパ芸人プロジェクト「PaPaPARK」とCANVASが運営、KMDが協力して開催。
母の日に、大切なひとにムービーを贈ろうというテーマで、父子15名が参加。
ガレッジセールのゴリさん川ちゃん、ペナルティのワッキーさんヒデさんがファシリテーターを務め、「2700」の八十島さん(ぼくファンです)、ガリットチュウの福島さん、くまだまさしさんの3名が父子で作品づくりに挑戦しました。
コマどりアニメです。ものボケ風に、カツラやお面、バットや刀やトンカチなどの小道具も使って、10コマの連続写真を撮り、「ママありがとう」のメッセージを伝えます。
だけどそこは当然、みんなギャグで攻めてきます。
お父さんも子どもも芸人さんたちも、熱く、真剣に、ギャグ写真を撮りました。
みんなの作品を見終わってから、ワッキーさんが「コレまたやろうよ!」と言ってくれてました。
そうですね、是非コレをシリーズ化したく。またやりましょう。