航空機の投下した爆弾が目標に命中する様子(外しているものも少なからずあるように見えるが)や、カスピ海上の艦艇から次々と巡航ミサイルが発射される様子など、ロシア国防省のリリース動画を見ていると、冷戦後に西側が行ってきた域外軍事介入の定番シーンをそっくりなぞっているかのような錯覚に襲われる。 ロシアが旧ソ連圏外でこれだけの大規模軍事介入を行ったのはもちろん初めてのことで、世界的な注目を集めているのは当然であろう。 だが、米国とは異なり、強力な外洋海軍や在外基地を持たないロシアが旧ソ連から遠く離れた地域に軍事介入を行うのは容易ではない。 そこで今回、華々しい空爆や巡航ミサイル攻撃の裏で、地味ながら重要な働きを示したのがロシアの大型輸送機部隊である。 巨人輸送機「An-124ルスラン」 なかでも目立ったのは、超大型輸送機「An-124ルスラン」で、頻繁にシリア入りして武器や物資を搬入し、黒海艦隊の