「そうきたか」。Rapidus(ラピダス、東京・千代田)とAI(人工知能)処理専用チップを手掛けるカナダTenstorrent(テンストレント)の協業発表を耳にした時、記者は、膝を打った。Tenstorrentにとってはまだ「新たなファウンドリー選択肢の1つ」でしかないが、ラピダスが掲げる短TAT(Turn Around Time)量産との親和性は高そうだ。 ラピダスとTenstorrentは2023年11月16日(米国時間)にパートナーシップに合意した。Tenstorrentは今後、潜在顧客として、ラピダスの半導体を基に試作品を製造し、Tenstorrentのお眼鏡にかなえば両社の契約に向かう。Tenstorrentにとって、韓国Samsung Electronics(サムスン電子)に加わる新たなファウンドリーの選択肢になる注1) 。 「ラピダスはこれまでの日本メーカーとは違う。スピード