【ロンドン=篠崎健太】武田薬品工業は28日、アイルランドの製薬大手シャイアーのM&A(合併・買収)を検討していることを明らかにした。「初期かつ予備調査の段階」で、同社の取締役会に接触していないと説明している。世界の製薬業界では有望な新薬候補の獲得を目的に大型再編が続いており、海外勢との競争をにらみ水面下の動きが活発になっている。武田は「海外メディアの報道を受け(買収を含めた協力関係を模索してい
グローバル化の進展でマネジメント層に外国人を招く上場企業は珍しくなくなった。武田薬品工業は執行役員クラス14人中、トップを含め11人を外国人が占める。大阪発祥の老舗企業の変身ぶりには世間も社員も驚き、あつれきを指摘する声も小さくない。就任3年が過ぎたクリストフ・ウェバー社長に武田の経営や社風の変化を聞いた。――社長を含め幹部ポストに外国人が次々に就いています。「武田は研究開発(R&D)主導型
18日に日米が開いた経済対話にあわせ、米国側が日本の薬価制度の見直しを要求してきたことが分かった。高額な新薬の公定価格を安易に引き下げないよう要求。ロス米商務長官が19日に塩崎恭久厚生労働相と水面下で会い、この意向を伝えたもようだ。財務省や厚生労働省は薬価制度は内政の問題として米国側の要望には応じない構えだが、今後の経済対話の争点に浮上する可能性もある。日米両政府は18日、麻生太郎副総理とペン
米製薬大手メルクの日本法人であるMSDは19日、がん免疫薬の「キイトルーダ」について、条件付きで一定期間患者に無償提供すると発表した。薬価が決まるまで患者が使えない状況に対応するため。患者の要望に応えるとともに、医療現場で早く浸透させる狙いがあるとみられる。キイトルーダは小野薬品工業が売る「オプジーボ」の類似薬。がん細胞が免疫の攻撃を逃れる仕組みを解除し、がんを治療する。9月に皮膚がんの一種で
富士フイルムホールディングス(HD)は15日、事業子会社の富士フイルムを通じ、武田薬品工業子会社で試薬などを手掛ける和光純薬工業を買収すると正式に発表した。2017年2月から実施するTOB(株式公開買い付け)の費用は1547億円で、4月に子会社にする。技術革新が進む再生医療分野で試薬などを総合的に手掛け、成長市場の需要取り込みを狙う。(関連記事企業総合面に)買収に際して武田薬品などから和光純薬
アステラス製薬は特許切れ薬の一部を投資ファンドのユニゾン・キャピタルに売却する方向で最終調整に入った。医療費抑制のため政府が薬価引き下げに動いており、特許切れ薬の利益率は低下する見通し。アステラスは業績が好調なうちに事業を切り離し、売却資金を新薬開発に投じる。アステラスは複数の特許切れ薬をユニゾンに売るもよう。売却額は200億円を超える可能性もあるが、対象や条件などで詰めの交渉をしている。年内
【ワシントン=川合智之】米製薬大手のファイザーとアイルランドの同業大手アラガンの合併合意に関し、米政府などから批判が相次いでいる。アーネスト米大統領報道官は23日の記者会見で、個別の買収案件には言及しないとしながらも「中流家庭の利益にならない」と課税逃れを目的とした合併を非難した。これまで米国社会に様々な恩恵を受けていながら、節税のために本社を移転する行為は「フェアではない」と指摘した。来年1
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