7月に入札を実施した初めての容量市場の約定結果が公表された。1万4137円/kWという世界に例を見ない高値での約定。予想を超える負担を背負うことになった小売電気事業者は戸惑いを隠せない。いったい何が起きたのか。卸電力価格や電気料金はどうなるのか。今回の結果が電気事業にもたらす影響は甚大だ。 「ありえない金額」「衝撃的な結果」「受け入れがたい」・・・。あの日以降、新電力関係者がこうこぼす声を何度も聞いた。 9月14日、7月1~7日に実施された初回容量市場(2024年度受け渡し分)の約定結果を電力広域的運営推進機関が公表した。約定価格は広域機関が2024年の需要想定などから設定した需要曲線の上限、1万4137円/kWという誰も予想していなかった高値となった。 これが異例の事態であることは明らかだ。 「信じられない。もう一度、確認しろ」。海外の容量市場で数多くの入札実績がある外資系事業者の担当者