「ロシア軍は侵攻当初の損失を補い軍事力を立て直した。ことしは、ウクライナとロシアの戦力差が最大になる」 ウクライナ軍とロシア軍の戦闘を分析し続けるポーランドの軍事アナリストは、こう語ります。 今月、東部の拠点アウディーイウカから撤退を余儀なくされたウクライナ軍。 最新の分析で、ロシア軍が物量でウクライナ軍に勝り、さらに戦闘を優位に進めかねない状況が見えてきました。 (ベルリン支局長 田中顕一) 取材に応じた軍事アナリストとは ウクライナの隣国ポーランドの軍事アナリスト、コンラッド・ムジカ氏。戦況の分析や今後の展開の予測などの情報をニュースレターとして顧客に提供しています。 分析の手法は、ウクライナ・ロシア双方の発表のほか、兵士のSNSへの投稿などオープン・ソース情報を活用。さらに、みずから戦闘の前線近くまで何度も訪れ、ウクライナ軍の部隊の指揮官や兵士などから直接得た情報も組み合わせて、戦況