1931~33年に発生した大規模地すべりなどの対策工事が行われている、奈良県と大阪府の県境に位置する渓谷・亀の瀬の「地すべり歴史資料室」(大阪府柏原市)。地滑りで埋没し、2008年の対策工事中に偶然見つかった旧大阪鉄道のトンネル(1892年完成)や、地すべりを防ぐために地中に巡らせた排水トンネルなどを事前予約制のガイドツアーで一般向けに公開している。 10月下旬に行われたツアーでは、長さ約40mのレンガ造りのトンネルにプロジェクションマッピングの映像が映し出され、その鮮やかさと立体感に観客から歓声が上がった。 施設は1986年から開館していたが、地域一帯が日本遺産に選ばれ観光客が増えたことを受け、2024年3月に展示内容を充実させてリニューアル。ツアーは幅広い年代に好評で、約半年で1万人の来場者を達成した。 要因の一つが、プロジェクションマッピングだ。トンネルが天然のプロジェクターの役割を