おもに文系学問において、これまで重視されてこなかったことにとたんに注目が集まるようになると、それを〜〜的転回という。 たとえば19世紀末から20世紀前半にかけて、分析哲学やソシュールの構造主義言語学、サピア=ウォーフ仮説などが現れ、20世紀終わりまで文系学問での言語の根本的重要性が主張されるようになった。これは言語論的転回linguistic turnという。高山宏は「言語狂い」と訳していた。また、70年代くらいから、おもにマルクス主義的社会理論や現象学的地理学によって、これまでの社会分析で空間や場所がいかに忘れ去られてきたか、それにもかかわらず深く現代に関わってきているのか、という主張がされるようになった。これは空間論的転回spacial turnという。 他にも色々あるが、最近面白いのを見つけた。Spectral Turnとかいうものである。これを言い出したのはR. Luckhurst