ロンドンと英国中部の主要都市マンチェスターなどを結ぶ高速鉄道の車両更新事業は1日、英運輸相が日立製作所を中心とするグループとの最終交渉入りを発表したことで、同グループの受注が有力になった。事業規模は当初より4割縮小されたものの、日立側の受注が事実上決まったことは、海外での鉄道事業拡大を成長の柱と位置づける日立にとって弾みになる。 日立は鉄道事業で、欧米や新興国での海外受注をてこに、10年度に1500億円の売上高を15年度に2倍超の3500億円にする計画を掲げる。英国でも05年に高速鉄道車両174両の納入と保守を計700億円で受注するなど実績を上げており、15年度には英国だけで1000億円の売り上げを目指している。 ただ、世界の鉄道事業はボンバルディア(加)、シーメンス(独)、アルストム(仏)の「ビッグ3」に加えて、中国や韓国の新興企業も成長している激戦市場。高速鉄道の車両更新事業は「ビッグ