自然史から民俗学までさまざまな領域で独創的な研究を重ねた和歌山県出身の南方熊楠(1867~1941年)がライフワークとして取り組んだ「菌類図譜」の一部が新たに確認され、19日から開催の東京・上野の国立科学博物館の展覧会で計36点が初公開される。 同博物館は、熊楠が採集し、水彩で詳しくスケッチ、英文で特徴も記した3千種以上の菌類の図譜を以前から所蔵。付いていた通し番号から、全体で菌類約4800種分の図譜があると推定していたところ、近年、関係者が保管していた図譜の筆跡や記述スタイルから新たに熊楠の図譜約870種分を確認した。