三重野投稿論文図20180320 本論文は、2017年に行われた中国経済経営学会 全国大会にて報告した内容を元に、作成しました。お仕事の参考となれば幸いです。 概要 2015年5月8日に国務院が公布した中国製造2025[1]は、中華人民共和国の成立100年までに3度行われる10カ年計画における最初10年の製造強国戦略実施の行動綱領である。重点分野の一番目に次世代情報技術が挙げられており、その中でも「集積回路と専用設備」すなわち半導体産業が特に重要視されている。コアとなるチップが、手に入らなければ、次世代情報技術もIoTも成り立たず、また、他国に大きく依存すれば機密情報流出の危険性さえあり、「中国製造2025」の方針に反してしまう。その現実的方策として、半導体産業への投資基金の創設、製造工場建設、半導体関連企業へのM&Aが挙げられる。特に、製造工場建設は、2020年までに国内外の12社が12