■くらし天気図■ 平日は都市で働き、週末は郊外で農作業に汗を流す-。ロシアでは「ダーチャ」という菜園付きのセカンドハウスを多くの国民が持ち、食料の大半を自給するという。日本でも市民農園や農業体験農園への関心が高まっており、ダーチャは参考になりそうだ。『ダーチャですごす緑の週末-ロシアに学ぶ農ある暮らし』(WAVE出版、四六変形、182ページ、1680円)を出版したフリーライターの豊田菜穂子さん(56)に、ロシアのダーチャ事情を聞いた。 -ダーチャとは。 「最近では超高級なものも出てきましたが、一般的には一区画600平方メートルほどの土地を国から借りて小屋を建て、夏の間に野菜や果樹を作って家族の食材を確保するシステムです。2003年のロシア国家統計局のデータによると、国内3400万世帯の8割が菜園を持つか、野菜作りの副業を行い、ロシアのジャガイモ生産量の92%を賄っていました」 「モスクワ州