まず東アジアの「おおきな立場の話」から始める。 2024年は台湾の総統選挙で頼清徳が選ばれることから始まった。 様々な情報工作にもかかわらず習近平の神経を逆撫ですることになった選挙結果で、こういうとき、彼のような独裁者は、思わずカッとなって、「この野郎、侵略してやる。身の程知らずめ」と考えるもののようです。 その一瞬の怒りの奔出から、我に返って、立ち直って、国内国外のいろいろな事情を勘案して、政治電卓を叩いて、最もリスクが小さく、現実の上で実効的なリアクションをとる。 余計なことを書くと、日本の人は後段が苦手で、衝動的にソ連軍をつついてノモンハンの大敗を招いたり、はては鬼畜米英と自分を煽って、当時の陸海軍も含めて、誰がどう考えたって勝てるわけがない戦争へ飛び込んでいったりする。 あれはサムライの居合抜きの影響ではないか、と半分冗談でフランス人友が述べていたが、思考能力が欠如した結果であるよ