太陽系のいくつかの天体は「環」を持っています。また、現在は消えているものの、過去には環を持っていたと推定される天体もいくつかあります。では、私たちが住む「地球」には、現在では消えてしまった環があったことはあるのでしょうか? モナシュ大学のAndrew G. Tomkins氏、Erin L. Martin氏、Peter A. Cawood氏の研究チームは、「オルドビス紀」の中期から約4000万年の間に形成された21個のクレーターの分布が赤道付近に偏っていることから、今から約4億6600万年前の地球には環があったのではないかとする推定を発表しました。 また3氏は、当時の地球で起きた大規模な気候変動の原因は、環の影響による日射量の変化であるとも推定しています。オルドビス紀には気候変動に伴う生物の多様化と、その末期に地球史上2番目に大規模な大量絶滅が起きたと考えられています。生物の進化と絶滅に、環