東太平洋海嶺の水深約2500メートル地点にあるティカ熱水噴出孔。チューブワームの塔のそばをゲンゲが泳ぐ。(PHOTOGRAPH COURTESY ROV SUBASTIAN / SCHMIDT OCEAN INSTITUTE) エビ、カニ、チューブワーム、シンカイヒバリガイなどの二枚貝、さらに、何百種ものユニークな生きものたちが見つかっている深海の熱水噴出孔。その地下にも、複雑な生態系があることを示唆する最新の研究が、10月15日付けで学術誌「Nature Communications」に発表された。これまで、熱水噴出孔周辺の地下に微生物が生息していることはわかっていたが、チューブワームや二枚貝などの大きな動物が実際に見つかったという報告は今回が初めてだ。(参考記事:「【動画】水深3800mの深海に奇妙な生物群集」) 熱水噴出孔は、2つのプレートの境界などに形成される海底の亀裂から、地熱で