東塔を見終わってからバスで北市場の実勝寺(皇寺)に移動。 近くの牛肉麺の店で少し遅い昼食を食べてから、実勝寺へ。 実勝寺は、後金(後の清朝)の天聡九年(1636)のチャハル部征服時に獲得した大元ウルス(元朝)時代にフビライ=ハーンの帝師パスパが造ったとされるマハーカーラ尊(大黒天)像を祀るために盛京(瀋陽)北城外に建立された寺院。 実勝寺は「皇寺」とも呼ばれ、清朝皇室と非常に関係が深い。 崇徳三年(1638)八月の落成時には、皇帝(ハン)のホン=タイジ、皇族、大臣及び孔有徳、耿仲明、尚可喜ら帰順漢人有力者、モンゴル王公、さらに当時人質として盛京にいた朝鮮王の世子も臨席するなど、実勝寺は清朝に非常に重視されていた。 その理由としては、後金がチャハル部征服後に得た大元ウルスの伝国の玉璽「制誥之寳」により政治的に大元ウルスの正統性を受け継いだのと同様に、大元ウルスの由緒あるマハーカーラ