体調を整え、健康を増進させる食事法は何か。順天堂大学医学部の小林弘幸教授は「冷凍でつくり置きもできる朝の“スーパーフード”を欠かさずに口にすると、効果的に心身の調子を改善することができる」という――。
※本稿は、小林弘幸『自律神経の名医が教える究極の休み方』(宝島社)の一部を再編集したものです。
朝食をゆっくり15分で精神的な余裕が生まれる
自律神経のバランスを整える「時計遺伝子」の乱れを修正し、活性化させるためには、「栄養バランスがいい」朝食を「ゆっくり楽しんで」「十分な量を食べる」のが大事です。
西洋のことわざに「朝食は王様のように、昼食は王子のように、夕食は貧民のように」というものがあります。また「朝食は金、昼食は銀、夕食は銅」とも。いずれも「朝食はもっとも大切な食事」だと伝える格言です。
もちろん朝は、誰でもドタバタするものですが、ほんの15分でいいので、朝食を取る時間を確保しましょう。ゆっくり食べると副交感神経の働きを高め、一日のスタート時点で精神的な余裕を生むことができます。
焦りながら適当な食事を少しだけ食べ、家から駆け出したのでは、交感神経が高まりすぎ、勉強や仕事をきちんとこなすことはできません。
夜型の生活リズムで朝に起きるのが苦手、そもそも朝食の習慣がない、という人は現代社会では少なくありません。
でしたら、簡単に食べられる朝食を考えてみませんか。朝食の目的は、時計遺伝子を動かし、午前中のエネルギー源を確保することですから、エネルギーをつくりやすい米飯はおすすめです。夜のうちに炊飯器をセットしておけば、朝は食べるだけです。