はてなキーワード: グノーシス主義とは
#GQuuuuuuX 第7話を見てアンチになったので宣戦布告 #ジークアクス - 玖足手帖-アニメブログ-
ヌ・リョウグ・ダの宣戦布告 :https://notebooklm.google.com/notebook/64bb91cb-674e-4366-ae64-b3cae49e5f68/audio
本ドキュメントは、ブロガー「ヌ・リョウグ・ダ」氏によるブログ記事「黒歴史襲来!ジークアクス、潰すべし」の分析に基づいています。
この記事は、主に機動戦士ガンダムシリーズの新作「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(以下、ジークアクス)」第7話に対する強い否定的な感想と、
記事全体に警告や危険を示す言葉が散りばめられており、筆者の極めて個人的で攻撃的なトーンが特徴です。
筆者はジークアクス第7話に対し「つまらなかった」「吐き気がする」と明確な敵意を表明しており、
作品の演出、脚本、キャラクター描写、戦争描写など多岐にわたって批判を展開しています。
特に過去のガンダム作品や庵野秀明監督作品の手法を安易に模倣した「パッチワーク」「コピー品」であると断じています。
記事の大部分は、筆者自身の個人的な経験、特に母親の自殺、祖父母の複雑な背景、過労死寸前の経験、
精神的な不安定さ、そしてそれをガンダムやその他の作品と結びつけた独特の自己認識について語られています。
これらの経験が、彼の作品評価や世界観に深く影響を与えていることが示唆されます。
筆者は富野由悠季監督のガンダム作品に命を救われた経験があると述べ、
その深い思い入れがあるからこそ、今回のジークアクスに対して強い失望と怒りを感じているようです。
筆者は、過去のガンダム作品において「戦後」が十分に描かれていないと感じており、
しかし、ジークアクスは戦争の混乱や残虐さを描かず、安全でポップなエンターテインメントに終始していると批判し、その欠如に失望しています。
自身の壮絶な家庭環境や祖父母の背景(戦争犯罪者、淫売、戸籍捏造など)が現在にも影響を及ぼしていることへの苦悩を吐露しています。
筆者は自身を「精神障害者(2級)」「無敵の人」「異端者」「転生者」などと自称し、
このブログ空間内での「万能の発言力」を持ち、外部の常識や倫理とは異なる独自の論理で語っています。
SNSアカウントを持つ著名人(安田朗氏など)に対しても攻撃的な言動が見られます。
また、自身の思想をグノーシス主義と主張するなど、独特の思想体系を持っています。
・ジークアクス第7話は筆者にとって極めて「つまらない」ものであり、強い敵意の対象である。「今回のGQuuuuuuX第7話は、つまらないアニメを見た時の状態でした。」 「つまらないアニメを見ると、鬱になる。最悪の気分になって、途中で再生を止めて「クソッ!」と吐き捨て、見るのをやめるか…」 「ジークアクス君に期待していたのは「戦後の描写」だったのだ…やっぱりいつもの株式会社BANDAI SPIRITS ホビー事業部のプラモデル販売CMフィルムでしたね。」
・筆者の作品評価は、彼自身の壮絶な人生経験と精神状態に深く根ざしている。「僕はアニメを目ではなく心で見ている。アニメは視聴覚芸術文化なのに心で見ているというのは出崎統版ベルサイユのばらのオリジナルキャラクターみたいで変な言い方だが、とにかく精神で見ているのだ。」 「個人的な話なんだが、僕は前述のように母親を自殺で亡くしている。」 「というわけで、それ以来、僕にはメインのスタンドの脳内妹だけでなく、背後霊というか岸辺露伴に取りついたチープトリックみたいなものが「お母さんが亡くなってしまった」と常に言い続けている。」 「僕の人生の皮膚感覚としては、人は偶然ランダムに死ぬものであってドラマ性も特になく、ただ単に殺されたり事故にあったら死ぬって感じなのでドラマチックに整理された戦闘や死よりガンダムとかイデオンとかジョジョの奇妙な冒険とかクトゥルフ神話TRPGみたいにサイコロの目でランダムにすぐ死ぬアニメの方が僕の感覚に近くて馴染む、馴染むぞ!」
・筆者は富野由悠季監督に深い敬意と複雑な感情を抱いているが、同時に「裏切られた」経験や喧嘩も公言している。「ある意味、ガンダムのおかげで命拾いをしたという経験がある。一種の強化人間かもしれん。」 「僕も富野監督から「貴兄」と呼ばれて、「やっぱり僕は脳内妹のお兄ちゃんだと富野監督にも認められたんだ」と喜んだ。」 「監督に書かれた文は「推し活はいったん区切りにしませう」というわけで、離縁状なんだけどな。」 「僕のようにオタク活動を長くやっていると普通に富野監督に裏切られた人のことも知っているし、それはまだ表に出さずに交渉カードとして温存しているよ。富野監督レベルの人の人格がまともなわけないやん。普通に喧嘩もしているよ。」
・筆者のブログは、彼にとって外界から隔絶された独自の「固有結界」であり、そこで彼は「王」として振る舞う。「このブログは固有結界。22年の歳月と数千万文字の言葉と記事によって紡がれし王国であり城。」 「このブログの王国の中での彼は管理者権限を持つ王として、株式会社はてなの倫理的規定に抵触しない限り、万能の発言力を持つ。」
・筆者は、自身を「クズの孫」と称し、祖父母や両親の背景にある「戦中戦後のクソ倫理観」や「戦争」が自身の存在や現在にも影響を与えていると強く認識している。「祖父が陸軍中野学校卒の従軍憲兵として成り上がり、戦後は戦争犯罪を揉み消すために名前を変えて戸籍を捏造し戦後は公安幹部として叙勲されたこと、祖母が淫売で母親は私生児だったことを公言してはばからないほど、戦争に対する非常に深い憎しみとそれを超える狂気の持ち主です。」 「そういう男と女の間に生まれた淫売と戦争犯罪者の孫なんだ!」
「俺の戦争は終わってない!戦争で狂ったクソどもの生殖本能が俺を生み出した!」
この記事は、ジークアクス第7話に対する個人的で激しい批判を軸としつつも、筆者自身の壮絶な人生経験、精神状態、そして血縁と歴史(特に戦中戦後)からの影響について深く掘り下げた内容となっています。
作品批評というよりは、筆者の内面の吐露、あるいは一種のパフォーマンスアートとして解釈するのが適切かもしれません。
記事全体に漂う強い攻撃性や自己開示は、筆者の精神的な不安定さと、過去や血縁から逃れられない苦悩の表れと考えられます。
記事の末尾は、妹を名乗る人物による筆者の状態の説明と代筆という形で締めくくられており、記事の特異性を際立たせています。
一般的に言うと漫画という創作形態の高尚度合いは低くなりがちだ
ハイコンテクストで多方面の専門的な分野の知識があったほうがより楽しめる作りにする点で、やはり作家個人が創作の主体となる漫画よりは、プロの脚本家チームが作るオリジナルアニメやドラマ、さらに大規模な製作チームを組んで作るゲームや映画の方が有利だ
中でもアニメ系の文化背景を持つゲーム作品は、大作であればとりわけ高い文化的教養度が求められ、長期にわたって考察に興じるファンが現れやすい/複雑な世界設定を作り込みやすいジャンルでもある
アニメや映画系のサブカルチャーの歴史にどっぷり浸かった人が作るものなので過去の名作やミームのオマージュが散りばめられることが多い上に、サイエンスやテクノロジーが世界観に組み込まれていることも多く、更にメジャーな神話(北欧ギリシャインドケルトエジプト中国日本)やマイナーな概念、クトゥルフやグノーシス主義などのテイストを加えつつ、現代社会を反映したシニシズムが込められることも多々あり、一人ですべての元ネタを理解するのは困難という状況が起こりやすい
このような広範な教養が求められるものほど高尚であると感じられるはずだ
もちろん教養的要素が少なくとも、思想の強い漫画であって人間的崇高さをキャラクターに仮託している作品であれば高尚「っぽい」作品を作ることは個人規模の漫画やインディーゲームのシナリオでも可能だし、主流の創作メソッドでもある
現に意識の高い作家は「取材」期間を設けて、専門家に近い知識や考え方を作家本人の頭にインストールしようとする
これも作品をより真実味のある高尚「っぽい」ものにするためのプロセスだ
だがそのような付け焼き刃的アプローチを駆使したとして、人間一人の脳が掌握できる視野は限られており、洗練度や完成度という面では高尚さを出すにも限度がある
そのため結果として小規模な創作形態では、破綻のない程度のリアリティを見せつつ思想性や作家性を軸にすることで高尚っぽく見せることになるのだが、思想性や作家性に寄りすぎると安っぽくなることが多い
熱心なファンはストーリー構成部分から受け取った感動に従順になるがゆえに、その安っぽさが目に入っていないパターンが多いと予想される
Su1:温室
→Su2-1:鍵がないので出来ない
→Su2-2:「言いたいことがあるなら言え」で鍵をくれって言って掃除する
→Su2-2-1:ミオリネがデリングの怪我/出張を言い訳に戻ってこなくなる
→Su4-1:ミオリネは学園にいるけど12話Cパートの件で避けられる
→Su5-1:勝ちました!って嬉しそうに報告する
→Su6-1:デリング&ミオリネ救出だけクローズアップ。学園内で一躍英雄視され、学園内ヒエラルキーが上昇
→Su6-1-1:やっぱり正しいことだったんだ!でスレッタ調子に乗る→Su4-1発生
Su7:5号イベ
→Su7-1:10話でデートしても良いって言った&Su4-1発生で5号と再接近
→Su7-1-1:5号がミオリネを馬鹿にする発言をして、決闘発生
→Mi8以降に発生
○ミオリネ・レンブラン
Mi1:温室
→Mi1-1:トマトを見ると思い出すので温室に行かなくなる。世話はスレッタに任せっぱなし。Su2-2-1へ。
Mi2:部屋の掃除
→Mi2-1:鍵を渡さない
Mi3:メール
→Mi3-1:返事しない
→Mi3-1-1:別フォルダに入れて視界に入れないようにする→スレッタと和解後読む
Mi4:鬱陶しいくらい来て
→Mi4-1:スレッタを避ける
Mi5:決闘:
→Mi6-1:スレッタをそう呼んでしまったことに苦悩する→Mi4-1を選択
→Mi6-1-1:Su2-2-1ルートで接触がなくなる。断絶の時期へ
→Mi6-2:スレッタに謝罪。一応仲直りするけどしこりは残る
→Mi7-1:ジェターク社と手を組んでグループ分割阻止
→Mi7-3:ペイル社と組んでグループ分割阻止
→Mi7-4-1:運び屋フェンのツテを使って宇宙議会連合に協力を仰ぐ。ミオリネとの関係や交換条件は不明。本編待ち
→Mi7-5:奮闘の甲斐なくグループ分裂。少なくともグラスレーは離脱
→Mi8-1:エアリアル改修について問答。ここでスレッタ変化の理由を悟る
※このイベントは絶対発生するけどいつなんだろう。スレッタと和解するにはこの人が必ず障害になる
※ミオリネが社長である以上、対応はミオリネがせざるを得ない。チュチュが絡んでくるのは必至。
→Mi10-1:テスターとして雇ったのに来ないのはどういうことだ!ファラクトはいつ来るんだよ?
→Mi10-1-1:Su7-1と合流。スレッタと再度喧嘩イベ発生
→Mi10-2:5号絡みでベルメリアとの対話※生きていれば良いんですけど
○グエル・ジェターク
Gu1:父親殺し以降
→Gu1-1:フロント側に捕まった後、ジェターク社へ帰還
→Gu1-1-1:Mi7-1へ。条件はジェターク社への資金援助と(父の願いを叶えるべく)ミオリネとの結婚
→Gu1-2:テロリスト側へ回収されて地球降下。ガンダム伝統芸はグエルが実現
○ラウダ・ニール
※ジェターク姓ではない=後継ぎではない、と暗に周囲に周知されてるっぽいので……
La1:父死亡
→La1-1:Gu1-2を受けてCEO代行に就任。La1-2-1へ
→La1-1-1:社内のグエル派とラウダ派の派閥争いに引っ張り込まれ、いつの間にかグエルと対立構造を作られる
→La1-2-1:グエルが学校を飛び出したのはスレッタのせいだと逆恨み。シュバルゼッテを生産。スレッタと決闘/スレッタの命を付け狙う
※この場合、シュバルゼッテの情報元はフォルドの夜明けを経由したシャディクじゃないかと
○ソフィ&ノレア
SN1:アスティカシア学園に編入(ツテはグラスレー乗っとった後のシャディクかな)
→SN1-1:ソフィとノレアどちらか、あるいはスレッタと決闘。誰かの思惑によりエアリアルのパーメットスコアをあげる餌にされる
※SN1が発生した場合、Gu1-2へ。グエルは学園に戻らない(ソフィの正体を知っているからメタ的に戻せない)
○シャディク・ゼネリ
→Sh1-1:地位失墜。グラスレーを追われる。ガールズと一緒に地球降下でフォルドの夜明けと組んで何か始めるかも
→Sh1-2-1:Mi7-2へ。条件はミオリネとの結婚
→Sh1-2-1-1:総裁選のためジェターク社を買収
→Sh1-2-1-1-1:Mi7-2へ。Sh1-2-1よりも票数を持っているので、ミオリネが拒否しづらくなる
→Sh1-2-1-1-1-1:シャディクとミオリネの結婚式にスレッタ突撃 ※さすがにこれはない
○ニカ・ナナウラ
→Ni1-1:マルタン暗殺……は難しいなぁ。体で口封じも無理だと思う
※4号vsグエル戦を見て「電磁波を帯びた砂があんなに」と戦況を見る目はあるようなので、もしかするとモールス信号も理解できてる?
→Ni1-2:学生の船だとモールス信号を打って見逃してもらったとマルタンに説明。地球寮全員で学園帰還
→Ni1-2-1:学園帰還後シャディクと合流。Sh1-1で地球、というかフォルドの夜明けに帰還
→Ni1-2-2:学園帰還後マルタンにより寮内でばらされる。地球寮分裂の危機。Mi9へ
→De1-1:手当ての甲斐なく死亡。クワイエット・ゼロはプロスペラが権限を握る。Mi7発生
→De1-2:生存、でも重傷のためあまり動けない。ミオリネに総裁選を託しMi7へ
#ここから下はただの予想
■ソフィ&ノレア
彼女達は強化人士なのは確定っぽいですね。しかもそれぞれが魔女で花嫁だから、スレッタ&ミオリネのコンビに対抗するポジション。2クール目終盤までがっちり出演。
ソフィはソフィア、ノレアはノーレアと、それぞれがグノーシス主義における「神の子の花嫁」が元ネタ。ゆえに「魔女で花嫁」。
ソフィがスレッタを「お姉ちゃん」と呼ぶのは血縁ではなく、お互い魔女と呼ばれる存在だから。魔女の先輩=「お姉ちゃん」かな、と。
■ゴドイ
プロスペラの部下としてちょくちょく出てくるこの人、もしかして元オックス・アースの人じゃないでしょうか。プロローグだとフォールクヴァングにいた男性がオックス・アースからの出向、女性がヴァナディースのメンバーだったらしいのと、11話で「20年も経ってまだ魔女が怖いのか」と発言しているので、ヴァナディース襲撃をきっちり理解している=オックス・アースのエージェント兼プロスペラの護衛を兼ねてるんじゃないかと。
■エラン5号
ミオリネが10話でスレッタに「決闘はダメだからね」と発言してるので、決闘フラグが立ってしまったようです。ここで決闘しないと4号死亡バレ&ファラクトは危険、の暴露来ないので、何らかの方法で決闘せざるをえない状況が成立するんじゃないかと。でもスレッタから決闘申し込むと5話の再来になってしまうので、うーん。
この人死亡フラグ立ってません?
おまけ:
女性視聴者は「ミオリネは1話からスレッタに惚れていた」と言い、男性視聴者は「序盤のミオリネはスレッタを弾除けに使うつもりでいた」と評するんですね。
うーん。
飛躍はあるけど、そうとばかりも言えないものがあるかもとも思う。
反出生主義とか反世界的価値観って古代以来ずっとあると思うのね。
あれの担い手って、ローマに征服されて居場所が無くなった被征服民族のエリート層とかだったりするの。
現実世界ではローマの圧倒的な力に対抗する方法がないから、この世を「悪」とみなして、この世に対して観念的・消極的な抵抗を試みる。
でも、そういう思想って、この世を善として人生を生きる人々にとっては有害無益だから徹底的な攻撃を受けるし、加えて思想自体の性質から世代を跨って受け継ぐことができないから結局滅びる。
現代に置き換えてみると、偏差値の高い大学で教育を受けたけど、価値観やスキルをアップデートするタイミングを失って低年収に沈んでる層(経済社会的には「無能」)とか、異性への魅力に欠けていることによってパートナーを得られない異性愛者が持ちがちな価値観というのはそうかも知れん。
死にたい。思考を止めたい。消えてなくなりたい。俺という存在を最初からなかったことにしたい。なんでこんなことになった?何かが間違っている。おかしいだろう。こんなことは、あっちゃいけないはずなんだ。
事の起こりは数ヶ月前。20年来の付き合いの悪友が電話をかけてきた。その時俺は家で焼き鳥をつまみにビールで晩酌していた。いつもはメールのくせに珍しく電話なんてかけてきて、なんだろうと思った。どうせくだらない話に決まっていた。あれに出なければよかったんだ。
奴は勢い切って言った。ハゲ始まったおでこの下に目ん玉剥きだして、ビックニュースに大興奮のキモい顔面がありありと目に浮かんだ。通報モノだったに違いない。
『魔女先輩』とは中学時代の1コ上の先輩で、すさまじい美人なのに、よく言えばエキセントリック、悪く言えばキチガイな奇行と相まって、学校の有名人だった女に勝手につけたアダ名だ。直に話したこともない、俺の初恋の相手だ。
洋菓子みたいな語感の芸名を教えてもらって、ネットで検索したらすぐに動画まとめが出てきた。もう20年近くも顔を見てなかったが、サムネイルだけで彼女だとわかった。独特の勝気な目つき、そのままだった。流れるような黒髪、長くなっていた。美少女は見事な美女に育ったらしかった。
奴が言うにはデビューは9年も前で、元同級生の間ではとっくに常識になっていたらしい。それを今まで知らなかったなんて、俺たち、まじで二人ぼっちだな、なんてホモくさいことを言い合いながら、俺は電話を切った。そして、瞬間、俺はプライベートな空間にいた。一人になった。パソコンの画面にはきらびやかなサムネイル。青春時代の憧れだった先輩の、あられもない姿が映っている。
一度ブラウザを閉じた。ついでにパソコンの電源を切った。トイレに行って小便を出して、ビールの残りを全部開けた。散らかった8畳間を無駄にうろちょろした。食いさしのポテチの袋を足にひっかけて中身をぶちまけた。
パソコンの電源を入れなおした。起動を待っている間に焼き鳥も平らげた。ついでに床にぶち撒いたポテチも拾って食った。罪悪感とも高揚感とも違う何かがへその下に溜まっていた。
震える指でおっかなびっくりブラウザを立ち上げ、検索窓にさっき聞いた女優の名前を打ち込んだ。唐突に高校生だった時に親父のパソコンでエロ画像を検索した時の事を思い出した。誰も居るわけがないが周囲や背後を確認して、検索ボタンをクリック。どうしようもない背徳感。さっきのページを見つけ、居もしない誰かに心の中で言い訳をしながら動画の再生が始まるまでの数秒感に、心臓が6回大きく脈を打った。
最初のインタビューの場面だけで勃起した。中学のころの面影を残した、大人になった彼女がそこにいた。くりっとした挑戦的な瞳。黒くしなやかな長髪。華奢な体格。胸は大きくなっていた。最近ではオナニーもルーティン・ワークになっていたというのに、その動画だけで3回抜いた。
それからは彼女ばかりでオナニーするようになった。ネットで動画を漁ったのは初日だけで、翌日からはDVDを買い揃えた。デビュー作から順々に。計算してみると、デビュー当時は22歳のはずだが、18歳の現役大学生というプロフィールでデビューしていた。
普段は気にも留めないインタビュー部分も、食い入るように見た。俺は彼女について、少しずつ知っていった。初体験は中学生の時、同級生と。経験人数は50人超え。性感帯は全身。クリ派。休みの日は3時間に一度オナニーする。中絶経験あり。今までにしたことがある一番の変態的プレイは彼氏の友達と宅呑みしてて女体盛りからの乱交。
最初はアイドルのイメージビデオみたいな内容だったが、年季が入るにつれだんだんとハードな内容が増えていった。潮ふき。初アナル。出血。許可無し中だし。浣腸。乱交。SM。全身ぶっかけ。100人斬り。最新作は喪服の未亡人モノだった。熟女というキャッチがついていた。
彼女は俺の中学のヒロインだった。学校中の男が彼女に恋をしていた。彼女は凛とした美少女だった。女だてらに生徒会長をやっていた。ハードル走の選手で、学校で一番足が速かった。しかも成績も良くて、まさに完璧なお嬢様だった。
だけどなぜか魔術にハマっていて、放課後に空き教室を占拠して勝手に怪しげな儀式を執り行っていた。それでついたアダ名が『魔女先輩』だ。タロットや星占いは可愛い方で、床に魔法陣を描いたり、一度、鶏を殺して生き血を使った儀式を行って問題になったことがあった。
彼女らは日がな、何やら哲学的な議論に明け暮れていた。その集団に混ざっていく勇気はなかったが、俺はそれを隣の教室のベランダから、聞き耳を立てて聞いていた。抜けるような青空だった。俺は彼女の事が好きだった。
『魔女先輩』について、忘れられない思い出がある。その日もいつものようにベランダに身を潜めて教室内の会話を盗み聞きしていた。夏休み前の初夏の日差しの下で、汗をぶったらしながら、息を殺して部屋の中の様子を伺っていた。部屋の中には男女が5、6人はいたと思う。声だけしか聞いていないからはっきりとは分からないが。彼らの前で魔女先輩は高らかに宣言した。
ことさらに男女を強調するのに、思春期の俺はいかがわしい何かを予感した。先輩らは教室の窓とカーテンを閉めきって中で何をしているのか見えないようにした。廊下側の扉も鍵を閉めて中を見えないようにしていたようだった。何が始まるのか、俺は全神経を集中して聞き耳を立てた。
音が聞こえた。衣擦れ。どよめき。裸足の足音。「みんなも脱いで」先輩の声。何かをしゃぶる音。「見たことある?」肉と肉の打ち合う音。男子生徒の唸り声。女生徒のすすり泣き。「血を集めて」
いつもと様子が違う。なにか、いけない事をしているというのが分かった。興奮。胃袋がひっくり返るような興奮。同時にひどい汚らわしさも感じていた。今すぐここから立ち去るべきだと思いながら、その実、体は石のようになって動かない。狭窄した視界の中で、先輩の艶めかしい声だけがはっきりと聞こえていた。
オンナの声だった。今では先輩達は人目をはばかるのも忘れて、本能のままに声を上げていた。その声を聞いているうち、俺の中に何かが降りてきて、そして過ぎ去った。青臭い臭いが鼻についた。射精していた。手で触れたわけでもないのに。これが俺の精通だった。汚れた、と思った。
濡れた制服のズボンを前に呆然としていると、がらっと窓が開く音が聞こえた。驚きのあまり心臓が飛び出すかと思った。心臓がバクバクと脈打った。400m全力疾走の後のようだった。息もできなかった。誰が窓を開けたのかは分からない。『儀式』の終わった先輩達が、片付けを始めたのだ。逃げなければと思ったがぴくりとも動けなかった。『儀式』を盗み聴きして、射精までしたと知れたら。考えるだけで全身からおかしな汗が噴き出した。怒られるか、軽蔑されるか。自分の置かれた状況が、涙が出るほど汚らしかった。
結果的には何もなかった。臭いや気配で俺の存在はバレていたと思う。誰のものか、ぺたぺたと裸足の足音が遠ざかっていった時の安心感は、言葉では言い表せない。片付けの終わった先輩たちはそそくさと教室を後にしたようだった。脱力した俺はそのまま、日が沈むまでベランダに死体のようにうずくまっていた。その日から俺は盗み聞きをやめた。
さて、そんな彼女が俺の初めての相手になった話をしよう。俺は女に縁なくずっと今まで童貞だったが、なんとなく彼女の作品を作っている制作会社のホームページを眺めていると、汁男優の募集がかかっていることを知った。別に彼女の作品のための募集とは書いていなかったが、軽い気持ちで応募してみることにした。俺は運がいいのか悪いのか当選した。
撮影は平日だったが、有給を使って会社を休んで制作会社へ向かった。身分証を見せて控室に通されると、パンツ一丁になるよう言われ、服を脱いだ。控室では同じようにパンツ一丁で待機する男達が20名ほどいた。なんというか、出荷前の養豚場の豚のようだった。スタッフから汁の出し方について簡単なレクチャーがあった。
この期に及んでも、俺はなんてことなく思っていた。不思議なほどに、これが俺の初めての女性経験になることに思い至らなかった。うまくできなかったらどうしようとか、自分の性行為を撮影される不安もなかった。やがて男達は撮影用の部屋へ通された。
彼女は眩むような照明の中、マットの上で男に組み敷かれていた。白くか細い肢体を投げ出して。虎のような喘ぎ声を上げてイキ狂っていた。男の物とは違う、むせ返るような臭気がこもっていた。
男達は働き蟻のように整然と列をなして彼女の中に精を放っていった。彼女はその全てを受け入れていった。すぐに俺の番が回ってきた。
彼女の前に立った。男と女の、殴りつけるような臭気。肌の上に粒になって浮いた汗。白く浮き上がる手足。飲み込まれるような黒髪。目と目があった。磔にされた天使のようだった。
ふと見ると、画面越しでは気づかなかったが、うっすらと手首にリスカの跡があった。
俺は鉛のように重くなった性器を彼女に挿入した。これが初めての挿入だったが、思いの外スムーズに彼女の中に入っていった。彼女の熱い胎動が俺を包み込んだ。
彼女と一体になっている間、俺の脳裏には中学校のベランダで盗み聴きした彼女の言葉がよぎっていた。
『語りえぬものについて沈黙するのは知性の方法論に対する隷属』ですか?
『デカルトが分離してしまった物質と魂を融合させる、グノーシス主義の実験』はどうなりましたか?
光が見えた。
時間にしたら数秒だったのだろう。性器を引き抜くと、俺の精子が他人のそれと混じり合いながら彼女の中からこぼれ出た。それだけだった。
そして気が付くと俺は家に帰ってきていた。ポケットに汁男優の謝礼の3000円が入っていたから、近くのコンビニでビールとつまみの唐揚げを買ってきて、泣きながらこれを書き上げて今に至る。死にたい。
村の寄り合いに哲学者が来る。村は腐ったところで、ひとりが科挙にうかるとそれにみんながたかって食っている。俺もそんなひとりだが、村を出たくてなにかを勉強していた。
哲学者は若かった。俺は話を切り出せず、愚劣な連中に囲まれている哲学者に話がしたくてじりじりしていたが、ようやくチャンスが来た。
俺は口火を切った。「あのですね、ベルグソンがわからんのです」
「すげー基本的なことなんですけどね」「ベルグソンの空間てのは同時期のポアンカレとか物理屋、数学者のものと大体同じものについて語ってるんでしょう?」
村の連中は「意気さかんな若者が質問をするのはいいことだ」と内容もわからずに互いに酒なぞを飲んでいる。
聖母マリア・十二使徒・パリサイ派・イスカリオテのユダ・十字架刑・キリストの復活・マグダラのマリア・タルソのパウロ・新約聖書・ローマ教会・コンスタンティノープル教会・アレクサンドリア教会・ローマ教皇・カノッサの屈辱・十字軍・ラテン帝国・ヴァチカン市国・カトリック・プロテスタント・免罪符・マルチンルター・カルヴァン・イエズス会・フランシスコザビエル・コンキスタドール・ピサロ・正教会・東ローマ帝国・ロシア帝国・イコン・英国国教会・コプト教・異端・魔女裁判・ジャンヌダルク・グノーシス主義・ ナグ・ハマディ文書・トマスの福音書・マニ教・ネストリウス派・景教・カタリ派・モルモン教・エホバの証人