準々決勝でスペインのフランシスコ・ガリゴス(手前)に敗れ、納得いかない表情の男子60キロ級の永山竜樹選手(写真:共同通信社) 「待て」の後も締め技が続き、一本負けをした男子60キロ級の永山竜樹選手の試合など、柔道で“誤審”疑惑が相次いだ。 だが、新聞・テレビでは疑惑やSNSの反応に関する報道が中心で、誤審そのものを検証する報道はほとんど見られなかった。 そうした読者ニーズと正面から向き合わない姿勢は、新聞・テレビ離れを一段と加速させる可能性がある。 (田中 充:尚美学園大学スポーツマネジメント学部准教授) パリオリンピックが開幕し、柔道の“誤審”疑惑が世間を騒がせている。 「(開催国の)フランスひいきしすぎ」「柔道を五輪の競技にする必要ある?」などと様々な声がSNSなどにも投稿される。批判的な声とはいえ、柔道に関心が向けられている証左でもある。 ところが、新聞紙面やテレビ報道をみていると、