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同性愛を理由に母国で迫害の恐れがあるとして、アフリカ東部のウガンダから日本に逃れた30代女性が国に難民認定を求めた訴訟の判決で、大阪地裁=森鍵(もりかぎ)一裁判長=は15日、女性を難民と認めず国外への強制退去とした国の処分を取り消した。 出入国在留管理庁が性的少数者(LGBTQなど)への迫害を理由に難民認定したのは過去に少なくとも3例あるが、代理人弁護士によると、司法判断としては初めてとみられる。 女性はブローカーにパスポートの発行を依頼し、2020年2月に来日。関西国際空港の入国審査で渡航目的を疑われ、入管施設に収容された。母国での迫害を訴えて難民申請したが認められず、国外退去処分も出た。現在は収容が一時的に免除される仮放免中で、関西地方で暮らしている。
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ヴェネチア・ビエンナーレでの金獅子賞や、イギリスにおける最重要賞「ターナー賞」の受賞など、ブラックアーティストの躍進が続いている。ブラックアートというとき、その言葉はたんに「黒人」によるアートを指すだけではなく、そこには帝国主義やマイノリティの複雑な歴史に関わる文脈がある。ロンドン芸術大学で約30年教鞭をとった筆者が、現在の日本との接続もふまえて解説する。 ニック・ケイヴの展示 「ブラックの奇想天外」展(ヘイワードギャラリー、2022)展示風景 Copyright the artist Photo Zeinab Batchelor Courtesy of the Hayward Gallery
"'Primitivism' in 20th Century Art: Affinity of the Tribal and the Modern" 1984年9月27日から翌年1月15日までニューヨーク近代美術館(MoMA)で開催された、W・ルービンによる企画。副題は「部族的なるものとモダンなるものとの親近性」。ピカソやブランクーシといったモダンアートとトライバル(部族の)アートとを、主に外見上の類似に基づいて「親近性」のもとに併置することで芸術の普遍性を訴え、「プリミティヴ(原始)」の語の持つ差別性を検討する(「トライバル」の語はこのために採用された)試みで、同じ「ミュージアム」でありながら互いに距離を開けていた近代美術館と民族学博物館が出会う企画としては画期的であった。しかしながら、非西欧側は作者名や制作年を表示せず、目的や機能などの文化的コンテクストを無視して同列に「アート」として
(CNN) オリンピックで4個の金メダルを獲得した英陸上男子のレジェンド、モハメド・ファラーさんが英BBCのドキュメンタリー番組の中で自身の生い立ちを振り返り、子どもの頃に人身売買で英国に連れて来られ、家事手伝いの強制労働をさせられていたと告白した。番組は13日に放送される。 番組の中でファラーさんは、「フセイン・アブディ・カヒン」という実名を打ち明け、生まれたのはソマリランドだったと告白。「両親は英国に住んだことはない」と語った。 ファラーさんが4歳だった時に父親が内戦のために死亡して、家族が「引き裂かれた」という。1991年にはソマリランドがソマリアからの独立を宣言したが、主権国家としては承認されなかった。 「私は母親から引き離され、モハメド・ファラーという別の子どもの名前で英国に不法入国させられた」。それまで会ったことのない女性に連れられて英国に渡航させられたのは、8歳か9歳の時だっ
YouTubeチャンネル「世界からのサプライズ動画」より 「◯◯◯、デビュー◯周年おめでとう!」 「△△△、仕事がんばれ!」 屈強なアフリカ系の男性たちが、たどたどしい日本語でメッセージを贈る動画がSNS上で流行している。一度くらいは見たことがあるのではないだろうか? みんな頑張ってる! 生きてるだけでエライ! pic.twitter.com/4jrndZqwEJ — 世界からのサプライズ動画@world__smileeee) March 25, 2022 これは一般社団法人WORLD SMILEが提供する「世界からのサプライズ動画」というサービスだ。友人の誕生日祝いなどの身内向けのものから、アイドル、YouTuber、スポーツ選手といった「推し」へのメッセージまで、さまざま動画がツイッターやTikTokで公開されている。 http://world-smile.com/plan.asp W
「われわれのインフラ・プロジェクトは行き詰まっている。金がない。中国がもう金を出してくれないからだ。だから今、われわれは欧州に頼もうとしている」 ナイジェリア紙が今月1日に報じた同国のアマエチ交通相の発言は、アフリカ大陸への最大の開発資金拠出国、中国の方針転換を象徴している、と関係者の間で話題になった。ナイジェリアでは鉄道整備が資金不足から計画通りに進んでいない。この原因の一つに中国のアフリカ支援策の変更がある、とナイジェリア政府高官が明言したためだ。 中国は、国連(加盟193カ国)の場などで50以上の票を持つアフリカ各国を重視し、伝統的に対アフリカ外交に力を入れてきた。中国外相が毎年、年の初めにアフリカを訪問する慣例は30年以上も続いている。 2000年には中国とアフリカ53カ国による「中国アフリカ協力フォーラム(FOCAC)」を設立。日本主導のアフリカ開発会議(TICAD)に似た枠組み
連載「いつでもSF入門」 投稿日 2021-11-22 更新日 2021-12-17 Author 橋本輝幸 LIFESTYLE 観察する 小説はもとより映画やミュージックビデオまで、その領域を拡大してきた「アフロフューチャリズム」。アフリカ系アメリカンによるこの未来的想像力は、昨今「アフリカンフューチャリズム」と名称を変え、さらなる発展を遂げているーー。サミュエル・R・ディレイニーからオクテイヴィア・E・バトラー、ジャネール・モネイまで。SF研究家・アンソロジストの橋本輝幸が、その“離散的”なイマジネーションの系譜を辿る。 vol.0 SFに何ができるか? vol.1 まとうSF——化粧・ファッション・変身 vol.2 サイバーパンクとは何か? Illustration Fuyuki Kanai 突然だが、あなたはアフリカ系SF作家の名前を何人挙げられるだろうか。サミュエル・R・ディレイ
アフリカのなかに国籍があるひと、アフリカにルーツを持つひと、その他なんらかの意味で「アフリカ系」のひと、「アフリカ的」なひと。 そんな「アフリカン」の作家たちとともに歩んできた、翻訳家・研究者の方々をゲストにお迎えし、地域・文化・言語もさまざまな書き手たちについて、また、複雑な「アフリカン文学」を翻訳することについて、お話しいただきます。 [出演者プロフィール] 粟飯原 文子(Ayako AIHARA) 法政大学国際文化学部・大学院国際文化研究科教員。専門はアフリカ文学。訳書にチヌア・アチェベ『崩れゆく絆』(光文社古典新訳文庫)、オインカン・ブレイスウェイト『マイ・シスター、シリアルキラー』、チゴズィエ・オビオマ『小さきものたちのオーケストラ』(以上、早川書房)など。 くぼた のぞみ(Nozomi KUBOTA) 10年早いといわれながら、南アフリカ出身のJ・M・クッツェーやナイジェリア出
東京オリンピックの事前合宿中に失踪し、その後保護されたウガンダの選手がJNNの単独インタビューに応じ、「日本に残って働くことができれば家族を養えると思った」と話しました。 「オリンピックに出場できないと知らされ落ち込んだ。日本に残って働くことができれば家族を養えると思った」(ジュリアス・セチトレコ選手) ウガンダの重量挙げ代表候補、ジュリアス・セチトレコ選手は事前合宿地からいなくなった理由をこう述べたうえで「ウガンダの暮らしは本当に過酷だ」などと話しました。また、失踪時の状況についても語りました。 「(放置されている)車の中で寝泊まりもしました。名古屋に行ったら誰かが助けてくれると思った。ある日出会った男性に『とても空腹だ』と伝えたら、家に招いて食事も与えてくれた」(ジュリアス・セチトレコ選手) セチトレコ選手は帰国直後、選手の手当をだまし取る詐欺を計画した容疑で警察に拘束され訴追されてい
2020年9月24日、コロナ禍の最中、一人の男が「再逮捕」された。男の名は紙谷惣(46)。2003年に東京都奥多摩町の山中で男性の切断遺体が見つかった猟奇殺人事件の容疑者だったが、事件直後から南アフリカ共和国に逃げ、殺人容疑で国際手配されていた。 17年にわたる国外逃亡の裏で繰り広げられていた、警視庁捜査第一課との度重なる「駆け引き」。日本警察の面子を掛けた国際捜査の全貌を、当時事件を担当した警視庁捜査第一課元刑事、原雄一が明かす――。 本記事前編は、短期連載の事件発覚から南アフリカ逃走までを再録してまとめたものだ。衝撃のラストとなる後編まで、ぜひ一気通読していただきたい。 海外逃亡被疑者 「国際手配中の『紙谷 惣46歳』が南アフリカから帰国」 「警視庁は逮捕監禁容疑で逮捕」 各報道機関は、新型コロナウイルスの感染拡大で生活苦となり、令和2年9月3日夕方、逃亡先の南アフリカ共和国から単独帰
東京オリンピックの事前合宿のため来日したウガンダの選手団。うち1人が新型コロナへの感染が判明していましたが、残る8人も全員が「濃厚接触者」と特定されたことが分かりました。 ウガンダ選手団は今月19日に総勢9人で来日しましたが、成田空港の検疫の検査で1人に新型コロナの感染が確認され隔離されています。検査で陰性だった他の8人は濃厚接触者かどうかの判定を受けずに、そのまま入国し、貸し切りバスで事前合宿をするためにホストタウンの泉佐野市に入っていました。 泉佐野市によりますと、その後、泉佐野保健所が8人に聞き取り調査を行った結果、全員が「濃厚接触者」と特定されたということです。ウガンダ選手団は当面、ホテル内に滞在し練習は自粛するということです。
MF遠藤航の所属するシュツットガルトは8日、クラブ公式サイトで「サイラスは自分のアイデンティティーを明確にする」と題した声明を発表し、コンゴ人FWサイラス・ワマンギトゥカの本名や実年齢を明らかにした。 クラブによると、サイラス・ワマンギトゥカ(Silas Wamangituka)は父親の名前であり、本名はサイラス・カトンパ・ムバンパ(Silas Katompa Mvumpa)。生年月日は1999年10月6日で21歳とされていたが、実際は1998年10月6日生まれの22歳だという。 身元を偽っていた背景には、元代理人の策略があったようだ。 サイラスは2017年にベルギーのアンデルレヒトに招かれ、トライアルトレーニングを受けた。アンデルレヒトはビザの期限が切れる前に契約したいと考え、コンゴに戻って新しいビザを取得するようサイラスに依頼。この時に当時の代理人がサイラスに対し、コンゴに帰ったらヨー
2020年11月から内戦状態にあるエチオピア北部では、少数民族ティグレ人に対する虐殺や性暴力が横行。人道支援団体も多くが現地に入れず、国内避難民は劣悪な環境に置かれている。ティグレ州の難民キャンプで支援活動を続ける修道女が匿名を条件に、目の前で起きている惨劇を英紙に激白した。 6000人でトイレ8つを共用 この数ヵ月間、私は生きていられることに感謝しています。国内避難民のキャンプへ行って支援をする側の私は、大丈夫でなくてはならないのです。 キャンプにいる人々は劣悪な環境に置かれています。一つの部屋に40~65人が寝て、3000~6000人で8つのトイレを共用しています。衛生状態はとても悪く、水もいつも使えるわけではありません。食料や医薬品……これらの入手も難しい。 人々は毛布さえないまま、ここで3〜4ヵ月耐えています。毎日100人ほどが新しくやって来て、国内避難民の数は増え続け、物資の供給
「ワールドワイドウェブ! ネットサーフィンで世界のページを訪問できる!」といった夢の文言が飛び交ってから四半世紀近くが経ちました。外国語を翻訳するならGoogle翻訳やDeepL翻訳など、さまざまなサービスが登場し、かつては数万円かけてソフトを買って利用していたものよりもずっと高性能な翻訳サービスが無料で利用できるようになりました。 ドラえもんの「ほんやくコンニャク」が現実に Google翻訳を通してスマートフォンのカメラから看板や標識類を見れば、スマートフォンの画面でリアルタイムで翻訳結果が出てきます。家電量販店に足を運ぶと、話すと外国語で発声してくれるポケトークのほか、文章を読んで翻訳してくれるペン型スキャナ、リアルタイムに翻訳した言葉を音で出してくれるイヤフォンなどさまざまな製品が登場しています。どれも使ってみれば便利なもので、ドラえもんの「ほんやくコンニャク」が21世紀前半にして早
念願だった1枚のカードが届いたのは、息を引き取った3時間後だった――。日本で難民認定申請中だったアフリカ・カメルーン出身の42歳の女性が1月23日早朝、東京都内の病院で亡くなった。死因は全身に転移したがんだった。2度にわたり入管施設に収容され、仮放免(条件付きの解放)されたが一時はホームレス状態に。複数の支援者の尽力で命をつなぎ、最後に在留資格が認められたが、手遅れだった。母国の出身地域は情勢が不安定で、頼れる親族もいない。病床で「日本で暮らしたい。漢字を覚えたい」と語っていた女性。公的な救いの手はなぜ差し伸べられなかったのか。女性の命は本当に救えなかったのか。関係者を訪ね、女性の人生の終盤を追った。【鵜塚健】 暴力や女性器切除から逃れるため日本へ 女性はレリンディス・マイさん。昨年11月16日夜、神奈川県座間市の街道沿いにあるコンビニエンスストアの駐車場で、マイさんはぐったりと一人で座り
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