山口県北部の上空で4月に航空自衛隊のF2戦闘機2機が接触した事故で、空自は9日、空撮目的で追い抜き飛行を実施したことなどが原因だったと発表した。 2機は福岡県の築城(ついき)基地所属。4月22日午後3時過ぎ、民間のカメラマンを乗せた2人乗り(F2B)と1人乗り(F2A)が、山口県沖の訓練空域に向かう途中で接触した。 空自によると、基地と訓練空域を往復する際は、原則として一定の隊形を保つことになっている。だが2機の操縦者らは追い抜き飛行や真下から見上げる形での撮影を計画し、上官も承認した。事故当日、F2Bは約30メートル上方を飛ぶF2Aを追い抜き、4秒後にF2Bの垂直尾翼とF2Aの機体先端部分が接触。F2Bの衝突防止用ランプ(約400グラム)などが落下した。