また、毎年のように登場する高額新薬も、医療費増大の大きな原因となっている。 2017年に免疫の働きを利用したがん治療薬「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)が登場し、1回の投与で約73万、年間3000万以上かかることが話題になったが(※)、2019年5月に薬事承認された白血病治療薬「キムリア」(一般名チサゲンレクルユーセル)に至っては、1回の投与で3349万円以上する(キムリアは単回投与の薬剤である)。 ※もともと対象疾患の少ない悪性黒色腫の治療薬として開発されたこともあり、当初は薬価が高かったが、対象疾患の拡大(肺がん、腎がん、胃がんなど)に伴い、その後の複数回の診療報酬改定で価格は3分の1以下に引き下げられている。 こうした事態に対応するため、2019年4月より、中央社会保険医療協議会(中医協)にて費用対効果の評価が本格導入され、薬価の調整が行われるようになった。 これからも続々と高額な新