「ザ・コーヴ」上映後のシンポジウムで討論する映画監督の森達也氏(左から2人目)ら=9日夜、東京都中野区で 和歌山県太地町のイルカ漁を扱った米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(ルイ・シホヨス監督)の上映中止が相次ぐ中、東京都中野区の「なかのZEROホール」で開かれた上映会とシンポジウム(9日夜、創出版主催)には多くの人が詰め掛けた。五百五十人収容のホールに入りきれなかった人がロビーに座り込み、ホールの様子を中継するモニターを見つめるなど、作品への関心の高さをうかがわせた。 (石原真樹) 全国二十六館での公開が決まっていたが、東京と大阪の映画館計三館が相次いで上映中止を決めたことで注目が集まり、チケットは完売。当日は午後六時二十分の開場を前に、ホールの入った建物を囲むように長蛇の列が延びていた。その人群れに、上映中止に追い込んだ団体関係者が自分たちの主張を印刷したビラを渡し、一方でテレビ局の