紹介 アメリカやヨーロッパをはじめ世界各地にポピュリズムが拡がり、中国やロシアでは権威主義体制が強まる現在、民主主義があらためて問われている。自由民主主義ははたして最適な制度なのか、そして持続可能なのだろうか。政治理論、政治思想史、比較政治、国際政治史、社会学の気鋭の研究者10名が、それぞれの視点から民主主義の未来について構想する。 目次 序論 民主主義の危機をめぐる言説圏の系譜学【山崎 望】 第I部 自由民主主義の実像 第1章 エリート主義的民主主義論の成立過程について【早川 誠】 第2章 戦後日本の政治学と「二つの民主主義」 ―一九六〇年代前半を中心に【森 政稔】 第II部 自由民主主義の危機と代替構想(1)――形骸化をめぐって 第3章 ポストナショナルな経済危機と民主主義 ―ヨーロッパ政治の縮減・再生・拡散【小川有美】 第4章 グローバル・ガバナンスにおける非国家主体の正統性と政治的