7年8カ月に及ぶ憲政史上最長政権となった第2次安倍政権は,2012年以降の国政選挙でいずれも勝利を収めてきた。その間,自民党所属議員の右傾化が進んだが,同時期に有権者の右傾化は必ずしも確認されない。有権者はなぜ,民意から離れるように右傾化した自民党に政治を委ね続けたのか。本書は,東大朝日調査を中心としたさまざまな世論調査データを用いてこの謎を解き明かす。 ※電子書籍配信中!*電子書籍版を見る* 序 章 2010年代の自民党政治をめぐる謎 第Ⅰ部 政策位置の実態と認知 第1章 自民党議員の政策位置 第2章 有権者から見た自民党の位置 第Ⅱ部 自民党政治を支えた有権者 第3章 右派層からの賛同 第4章 自民党との乖離の許容 第5章 中道層の傍観 第Ⅲ部 巧妙化した自民党の人事 第6章 人事パターンの変容 第7章 政務三役に表れるバランス感覚 終 章 2010年代の政治から何を学ぶか