役行者前後鬼像(えんのぎょうじゃぜんごきぞう)。向かって右に配置されていた青色の前鬼、左に配置されていた青色の後鬼が盗難にあった=大津市の園城寺金堂 国宝と国の重要文化財の数が全国4位の滋賀県で仏像が持ち去られる事件が相次いでいる。19日にも大津市の三井寺(園城寺)で仏像2体の盗難が判明するなど過去9年間で仏像などの文化財盗難は58件に上っている。仏像は闇ルートで売りさばかれているとみられ、多くは行方不明のままだ。県教委は対策強化に乗り出し、県警は暴力団の新たな資金源になる恐れもあるとみて警戒を強めている。 滋賀県は国宝と重文の指定件数が800点を超え、東京都、京都府、奈良県に次ぐ数を誇る。近年、若者や女性らの間で仏像ブームが広がる一方、仏像が持ち去られる盗難被害も多発している。 三井寺で19日に盗難が分かったのは、3体で構成される役行者前鬼後鬼像(えんのぎょうじゃぜんきごきぞう)の一部で