お菓子を買おうと思えば、羊羹や大福は和菓子屋へ、ケーキは洋菓子屋へと足を運ぶもの。でも、海外に起源を持つお菓子なのに和菓子屋に並ぶ大定番お菓子がある。カステラだ。日本の「国民食」といわれるものの中には、カレーライスのようにやはり海外に起源を持つものがあるけれど、ヨーロッパに起源を持つカステラも今や「国民的」なお菓子と言っていいだろう。 カステラは、15~16世紀にヨーロッパより日本にもたらされたといわれているが、起源とされるお菓子には諸説ある。例えば大航海時代、船乗りたちが保存食として重宝していたというスペインの「ビスコチョ」。これは2度焼きしたパンのようなものだったとか。そしてもう一つが「パォン・デ・ロー」(パォンはパンの意味)。ポルトガル(ポルトガル共和国)の代表的な伝統菓子だ。 このお菓子が食べられる店がある。東京・四ツ谷のポルトガル料理店「マヌエル カーザ・デ・ファド」(以下「マヌ
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