毎年参加していた故郷千葉県八日市場市(現匝瑳市)の祇園祭。病室でおはやしをCDで聞き、今夏も待ちわびていた=数年前、遺族提供 「歩きたい」 最後までそう願い続けた。「5、6歩なら歩けるから」。亡くなる4日前、家族に支えてくれと頼んだが、足を床に着けるのが精いっぱいだった。 テレビ朝日系の番組「ちい散歩」を始めて6年。行く先々で描いた約600枚の絵手紙を残し、歩いた2500キロは、道半ばだった。 2010年冬、番組の撮影現場でお会いした。驚くほどの健脚でたちまち町に溶け込むと、自ら撮影交渉。旧知の友人と再会したように会話を弾ませ、年配の職人とは涙ぐみながら話し込んだ。ごちそうしてくれたシュークリームを一緒にほお張り、「街歩きの魅力はね、そこに住む人たちの日常にあるんだよ」と教えてくれた。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員
JR総武線の八日市場駅から車で約二十分。匝瑳市内の田園地帯を抜け小高い丘に続く道を上ると、日本最古の大学と地元で呼ばれる飯高(いいだか)檀林跡がある。 檀林は僧侶の学問所という意味。飯高檀林は日蓮宗の学問所として一五八〇(天正八)年に開設され、明治政府の学制発布により一八七四(明治七)年に廃檀になるまで約二百九十年間、数多くの僧侶を育てた。 檀林の入り口に当たる総門をくぐると、参道の両脇には杉の巨木がそびえる。うっそうとした杉林は空気もヒヤッとしており、夏の暑さを忘れられる。杉林はNHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」のロケ地にも使われた。市生涯学習課の實川理さんは「木の間から妖怪がひょっこり出てきそうでしょう」と笑う。
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