無理に無理を重ね、法の趣旨を逸脱してまで新たな基地の建設を急ぐ姿勢が露骨に表れている。 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画をめぐり、沖縄防衛局が県に申請している工事の設計概要の変更で、重大な事実が明らかになった。 名護市辺野古のキャンプ・シュワブ内にある美謝川の河口が埋め立てに伴って地下水路に切り替えられるが、その区域が当初計画の240メートルから1022メートルに延びた。 地下に水路(暗渠(あんきょ))を築く距離は4倍以上になっており、環境への負荷が高まるのは確実だ。 これだけ大きな変更は全く別物の計画と捉えていいだろう。法手続き上も、環境保護の観点からも問題が多過ぎる。 環境アセスメント学会の重鎮である桜井国俊沖縄大名誉教授は「今までの環境影響評価(アセス)は全く無効になる」と批判する。 防衛局の変更申請には、新基地建設に反対する名護市に管理権がある地区を避けて工事を急ぐ「名護