木村智樹研究員(宇宙航空研究開発機構、日本学術振興会特別研究員)が率いる研究チームは、惑星分光観測衛星「ひさき」による木星の長時間連続観測によって、オーロラの突発的増光(オーロラ爆発)を捉え、この現象が木星自身の高速自転によって引き起こされることを世界で初めて示しました。 木星は地球の1000倍以上もの強い磁場を持ちます。その磁場は、木星と共に高速自転(一周約10時間)しています。そして、太陽系で最も活発な活動がある木星の衛星イオからは、平均すると毎秒約1トンのプラズマが放出され続けています。 木星では、衛星イオ由来のプラズマや太陽風と木星磁気圏との相互作用によって、オーロラが常時発生していることが観測されていました。しかし、地球で見られるようなオーロラ爆発は、断片的にしか観測できていませんでした。この為、オーロラ爆発が地球のように太陽風が原因なのか、それとも木星自身が原因なのか、わかって
三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日、情報収集衛星「光学5号機」を載せたH2Aロケット28号機を26日午前10時21分に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。 日本では過去最高の解像力40センチ級となる見込みの光学5号機だが、最新の商業衛星は30センチでさらに上を行く。米軍の偵察衛星は、米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡とほぼ同じ設計で、解像力は10センチかそれ以上とみられる。日本は情報収集衛星に年600億円以上を投じているが、安全保障や防災にどれほど役立っているかは見えないままだ。 情報収集衛星は1998年、北朝鮮のテポドン発射を機に導入され、2003年に打ち上げが始まった。運用する内閣衛星情報センターは「商業衛星を凌駕(りょうが)する」ことを目標に、光学衛星の解像力を1メートルから60センチ、40センチと高めてきた。 だが、グーグルマップに解像
米航空宇宙局(NASA)の火星探査車オポチュニティーが撮影した火星の「マラソン谷」。オポチュニティーはエンデバー・クレーターの西側の端に位置しているこの谷を目指し走行しており、到達すれば総走行距離は五輪マラソンの距離を超えることになる(2015年3月13日撮影、同24日提供)。(c)AFP/NASA 【3月25日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は24日、火星無人探査車「キュリオシティー(Curiosity)」が、火星の地表で窒素を発見したと発表した。火星にかつて生命が存在できる環境があった可能性を新たに示す、重要な発見だ。 キュリオシティーは火星の岩石を掘削し、硝酸塩の存在を示す証拠を発見した。硝酸塩は、生命が使用することのできる窒素を含む化合物。 キュリオシティーはこれまでにも、生命の存在に必要な液体の水や有機物などの材料がゲール・クレーター(Gale Crater)にかつて存在してい
Image credit: JAXA 三菱重工と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月24日、「情報収集衛星光学5号機」を搭載したH-IIAロケット28号機を、2015年3月26日の10時21分に打ち上げると発表した。予定通り打ち上げられれば、今年度5機目のH-IIAの打ち上げとなり、また昨年10月の「ひまわり8号」の打ち上げから、約2か月間隔で4機のロケットが打ち上げられることになる。 打ち上げが可能な時間帯は10時33分までで、また打ち上げ予備期間として3月27日から4月10日までが確保されている。 現在の天気予報では、3月26日の天候は曇りとなっており、打ち上げに支障はないとされる。 情報収集衛星は内閣衛星情報センターが運用する衛星で、日本の安全保障や、災害時の状況把握に活用するため、地表の撮影を行うことを目的としている。情報収集衛星には電子光学センサー(高性能なデジタルカメラ)で地
特別賞は、企業や一定規模以上の団体の応募作品の中から最も優れたものを選びました。受賞したのは、超小型衛星「ほどよし」に搭載した撮影システムです。ラズパイのカメラモジュールで、地球を実際に撮影した作品です。2014年6月に衛星を打ち上げ、さまざまな写真を撮影しました(図1)。 ほどよし衛星は、内閣府が採択した最先端研究開発支援プログラムにおける、「日本初『ほどよし信頼性工学』を導入した超小型衛星による新しい宇宙開発・利用パラダイムの構築」というプロジェクト(ほどよしプロジェクト)で開発されているものです。プロジェクトで実証実験を行うさまざまなミッションの一つが、今回の受賞作品である映像投影/撮影システムです。 2台のラズパイ搭載しシェルを実行 実証実験のための搭載機器スペースには、最大5Wまでの電源が供給され、データ回線を利用できます。これを利用することで、ラズパイの撮影システムを構築してい
Image credit: ISRO インド宇宙研究機関(ISRO)は3月14日、開発中の新型ロケット「GSLV Mk-III」の第3段「CS20」に搭載される、液体酸素と液体水素を推進剤とする極低温ロケットエンジン「CE-20」の燃焼試験に成功した。The Hinduなどインド各紙が報じている。 GSLV Mk-IIIはISROが開発している新型のロケットで、CE-20はその第3段に装備されるロケットエンジンである。CE-20は液体酸素と液体水素を推進剤に使う。液体水素はマイナス250度C以下と非常に温度が低いため取り扱いが難しく、また密度もとても低いので、燃料タンクが大きく重くなってしまうという欠点もある。しかし、この組み合わせは非常に高い性能が出せることから、大型ロケットを持つほぼすべての国が開発し、実用化している。 インドが現在運用しているGSLVでは、当初はロシア製の液体酸素/液
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