バナナの皮は、太古の昔からフィリピンの原住民にとって門外不出の強力な兵器であった。この存在を知ったアメリカ軍部は580,000人もの兵士を派遣してバナナの皮入手を目論んだ。しかし、原住民達はバナナの皮をもってこれに激しく抵抗、アメリカ兵からバナナの木を死守しようとした。ジャングルのぬかるんだ地面とバナナの皮は恐ろしく相性が良く、土地勘の無さも手伝って兵士達は次々とバナナの皮の犠牲となっていった。生き残った兵士の中にはPTSDを発症するものも多く「今でも生ゴミの臭いを嗅ぐとあの頃を思い出す」と語っている。 このバナナの皮入手作戦は約15年にも及び、末期には過酷な環境に耐え切れなくなった兵士が仲間を陥れたバナナの皮を食らうという事態が起きていた。バナナの皮には多量の麻薬成分(アルカロイド、ブフォテニン)が含まれているのである。麻薬に溺れる兵士達が急増することでますます戦況は混迷を極めていった。