米国のライス大統領補佐官(国家安全保障担当)は17日、米ホワイトハウスで谷内正太郎国家安全保障局長と会談し、安倍晋三首相の靖国神社参拝を取り上げ、特に日韓関係の改善のために日本側の取り組みを求めた。オバマ政権は安倍首相の参拝が東アジア情勢に与える影響を懸念しており、こうした立場を直接伝えたものだ。 米政府当局者が朝日新聞の取材に明らかにした。ライス氏が安倍首相の靖国神社参拝を取り上げ、対話と外交によって相違を解決するよう求める、米政府の立場を改めて示したという。 またライス氏は、北朝鮮を巡る日米韓協力の重要性などを説明したうえで、「日本が韓国との関係改善のため何らかの措置を取ることを望む」と話した。 同行した日本政府関係者は記者団に会談内容を説明したが、ライス氏が靖国参拝問題を提起したことや、日韓関係の改善を求めたことは明らかにしなかった。(ワシントン=大島隆)