このところ職場で毎日、1980年前後に中国で出版された本をあつかっている。どの本も、表紙をめくったところに内容紹介の文章が載っているのだが、ほぼ例外なく「この本は四人組追放後はじめて著者が出したもので」みたいなことが書いてある。 80年というと、文革が終わった直後で、それまで出版を許されなかった多くの書物がそれこそ「百花斉放」という言葉どおりに世にあふれたのであろう。 ぼくの年令だと、四人組と聞いても、江青と王洪文と、あと誰だっけ、という感じだが。 衆院選で与党合わせて3分の2の議席を占める圧勝をおさめ、自民党内に抵抗勢力どころか反対者もほとんどいなくなったような小泉首相の政治手法を評して、一部ではスターリンとの類似が言われているが、ぼくは今の状況を見ていると、文革の方を思い出してしまう。 理由は簡単で、 ① 毛沢東は「大躍進政策」の失敗を糊塗する必要があったが、スターリンは「五カ年計画」