「KY首相」――。 週刊誌などが麻生首相をこう呼び始めたのは、首相が「未曽有(みぞう)」を「みぞうゆう」などと漢字の誤読を連発した11月中旬からだ。本来の「空気(K)が読(Y)めない」に、「漢字が読めない」をひっかけた呼び名だ。 自民党職員は嘆く。 「あれで『何だ、漢字も読めないのか』というふうに、麻生さんの首相としての資質を疑問視する雰囲気が生まれてしまった」 漢字の誤読を機に首相をからかう風潮が広がり、別の「KY」の冠をつける呼び方も出始める。「解散もやれない」「経済がよくわからない」……。 「(医師は)社会的常識が、かなり欠けている人が多い」との首相の失言に対し、日本医師会の中川俊男常任理事は3日の記者会見で語った。 「首相はKY。国民感情が読めない。医療関係者は本当に怒ってますよ」 ◆統治能力◆ 首相の「統治能力」を疑問視する声も増えた。 11月下旬、国会内の自民党控室を訪れた公明