12月21 よくもこんな気違いレコードを! 戦中の対談「敵米鬼音楽の正体」を読む カテゴリ:軍歌の本日本の軍歌 戦中の音楽雑誌『音楽知識』(1944年11月号)に、「敵米鬼音楽の正体」という、題名からしてかなりキテいる対談記事が載っています。 この時期の音楽雑誌を読んでいくと、年と共に紙質が下がり、分量が減り、反対に軍歌が増え、過激な文句が躍るというどうしようもない状態で、敗戦必至な感じが伝わってきて切ないのですが、この対談はその極北でしょう。小見出しも、「ジャズは気違ひ音楽だ」「謀略に踊るジャズ」「刹那的な享楽を貪る」「ジャズは邪図だ」など、完全に電波を受信してしまった状態に。 対談の最後には、「アメリカの征服的な慾望から、いはゆるニグロの音楽を採り入れて、それをユダヤの世界支配の道具に使つたわけだ。」などと叫んでいるので、陰謀史観というか被害妄想というか、病的な状態にさえ陥っていま