「テクノポップ」を含む日記 RSS

はてなキーワード: テクノポップとは

2024-12-11

anond:20241211110115

YMOYellow Magic Orchestra)は、日本音楽史において極めて重要位置を占めており、その評価の高さは革新性、音楽的影響力、そして国際的成功に基づいています。以下に、その評価を支える要素を日本音楽における歴史的文脈革新性を交えて詳説します。

 

1. 日本音楽史の中での位置づけ

 

a. ポップとテクノロジーの融合

YMO1978年に結成され、日本のポップ音楽歌謡曲演歌)が主流だった時代に登場しました。当時の音楽シーンにおいて、テクノロジー積極的活用した音楽制作画期的でした。

シンセサイザーリズムマシンシーケンサーといった電子音楽技術を駆使し、日本独自音楽性と融合させることで、ポップ音楽に新たな次元を開きました。

 

b. 日本初の「テクノポップムーブメントの牽引

日本で「テクノポップ」というジャンル確立し、他のアーティスト坂本龍一高橋幸宏細野晴臣がそれぞれの活動を通じて影響を広げました)を巻き込む形で、テクノロジーを基盤とした音楽の普及に寄与しました。

YMO成功きっかけに、テクノポップ一時的ブームとなり、プラスチックスピチカート・ファイヴなど後のアーティストたちに影響を与えました。

 

2. 革新

 

a. 電子音楽パイオニア

• 当時の音楽シーンでは、電子楽器使用は主に実験音楽映画音楽限定されていましたが、YMOはそれをポップミュージックに取り入れました。

アルバム『Solid State Survivor』や『BGM』では、シンセサイザーリズムマシンを駆使しながらもキャッチーでありながら知的楽曲を作り上げ、多くのリスナーを魅了しました。

 

b. サンプリング技術の先駆け

楽曲Technopolis」や「Rydeen」では、当時まだ一般的でなかったサンプリングシーケンス技術を駆使しました。このアプローチは後のエレクトロニカヒップホップハウスなどに直接的な影響を与えました。

 

c. グローバル視点音楽制作

細野晴臣のエキゾチシズム、坂本龍一クラシカル音楽教育、そして高橋幸宏ロックポップス志向が融合し、多文化的な音楽を生み出しました。

• 「東洋的なサウンド」を意図的に取り入れた楽曲(例: “Firecracker”)は、当時の西洋リスナーにとって新鮮かつ魅力的であり、日本独自音楽文化を国際市場に発信しました。

 

3. 国際的影響と評価

 

a. 海外での成功

アルバム『Solid State Survivor』は日本国内だけでなく、海外でも高い評価を受けました。特にアメリカヨーロッパエレクトロニカシーンにおいてYMO一種カルト的な人気を持つ存在となりました。

• 初期MTV時代にも、彼らのビジュアル表現スタイリッシュパフォーマンスが注目されました。

 

b. EDMエレクトロニカへの影響

YMO音楽は、後にテクノエレクトロニカIDM(Intelligent Dance Music)といったジャンルの発展に寄与しました。Aphex Twinエイフェックス・ツインダフト・パンクジャスティスなどのアーティストにその影響が明確に見られます

 

c. アジア音楽象徴

YMOは、アジアアーティスト世界的に成功する道筋を作ったパイオニアとして評価されています。彼らの音楽は、「日本高度経済成長期」における技術革新象徴する文化的な成果としても語られています

 

4. YMO哲学アイデンティティ

 

a. 未来志向美学

YMO楽曲アルバムアートワークは、常に「未来」を感じさせるものでした。例えば、『Technodelic』ではアルバムタイトル自体が「テクノ」と「叙情」を掛け合わせており、電子音楽人間感情統合する試みが見られます

 

b. 音楽テクノロジーの融合

メンバー全員が音楽だけでなく、映像テクノロジーへの深い関心を持っており、YMOライブパフォーマンスプロモーションビデオにおいて、当時としては非常に先進的な視覚演出採用していました。

 

5. 日本音楽界への影響

 

a. 後進アーティストへの影響

YMO活動は、坂本龍一細野晴臣が手がけたソロ作品プロデュース活動を通じて、多くの後進アーティスト(例えば、小室哲哉電気グルーヴPerfume)に直接的・間接的な影響を与えました。

 

b. テクノロジー重視の音楽制作文化

日本音楽制作において、MIDIシーケンサーデジタルオーディオ技術使用を普及させた功績は非常に大きいと言えます

 

まとめ

YMOは、日本音楽史において「テクノポップ」という新しいジャンル確立し、世界的な電子音楽の潮流をリードしました。その革新性は、音楽的、技術的、文化的な側面で非常に広範囲わたり現在でも多くのアーティストプロデューサーに影響を与え続けていますYMO存在は、日本音楽グローバルな発展とその多様性象徴するものと言えるでしょう。

2024-11-20

anond:20241120002419

ブロック3

2023-06-14

K-POP身体性,J-POPと非身体

最近LE SSERAFIMにハマってよく聴いている.K-POP苦手な人もUNFORGIVENを聴いてみてほしい.格好いい.

https://www.youtube.com/watch?v=wIBZ7UcQmDU

LE SSERAFIMはヒップホップファンクを取り入れて,ダンスが上手で,という風によく説明される.

BTSなどのK-POPスターと並べて考えてみると,K-POPダンスリズムといった身体性を共通語として世界を席巻しているのだろう.

そもそもK-POPは過剰に身体性を中心に据える傾向がある.一時期のセクシー路線K-POPアイドルを見ればわかる通り,

とにかく劣情的な衣装ダンスアイドルやらせる傾向があり,形式上は清楚で処女性を売りにする日本アイドルとは異なる.

とはいえ別にK-POP上げ,J-POP下げをするつもりはない.

そもそもグローバルチャートを沸かすという意味で,私は一時期PerfumeBABYMETALに期待していた.

結果的になぜかヒットしたBABYMETALはともかく,Perfumeグローバルチャートを狙って海外ツアーを何度も挑戦している.

昨日,YMOの以下の記事を読んで,日本は打ち込みが好きなのだろうと思った.

https://www.cinra.net/article/202306-technobyobu_ymmtscl

これは日本人にはクラシックピアノが向かないとか,ショパン気持ちアジア人にはわからないとかそういう話ではなく,

各国は自分たちが最も輝いていた(豊かであった)時期に流行っていたものに捉われると言われる.

日本人が異常に印象派が好きだったり,中国人がいわゆる現代美術が好きなのもその亜種だと思う.

YMO任天堂を始めとするゲーム文化世界を席巻したSONYの印象,

それらが全て日本の非身体性を持つ音楽へと埋め込まれていったのではないだろうか.

バンドをやっても洋楽の真似事にしか見えない.でも,打ち込み系ならば自分たち文化と繋がっている.

そのように考えた音楽家も多かったのではないかと思う(正しいかどうかは別として)

結果的ボーカロイドという花が咲いたのは事実であるし,テクノポップ身体性を再融合したPerfumeが出てきたのは面白い

Perfume武道館ライブにおけるEdgeが最も良さが出ていると思う.海外進出以降は狙いすぎて外している.ガラパゴスから良いというのがわかっていないのだ.

https://www.youtube.com/watch?v=FP03WWuIbiw

このところYOASOBIのアイドルグローバルチャートでヒットしていて,めでたい,いやアニメ効果だ,アメリカが入ってないなどと騒がしい.

YOASOBIも非身体性の音楽だろう.そして,それがYOASOBIの良さである

身体性の音楽であるK-POPと非身体性の音楽であるJ-POP.どちらもそれでいいんじゃなかろうか.

相対主義に陥っているわけではなく,ある時は刺身を食べたいし,ある時はトンカツを食べたい.

消費者としてはそれでいいと思うし,作り手としては得意なものを伸ばすのが良い.

2023-02-13

anond:20230126220814

Kraftwerk「Trans Europe Express」1977

https://music.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mkw5lnHV_WtzF65IfSBTHqHcj_bvqiBU0

エレクトロニカというジャンル誕生世界に知らしめた一枚(最も彼らはテクノポップ自称しているが)。LP表の3曲はショーケース。このジャンルがどういうものかを聴く人間の心に刻み込んだ。ハウスからEDMトランスに発展していくこの分野の基本要素の全てが既に存在していたことに驚愕するだろう。裏面はアルバムテーマであるヨーロッパ超特急Kraftwerk流の即物的な音の組み合わせで表現した5曲(編成によっては4曲)。表面1曲目と合わせて一つの世界構成している。

喜多郎古事記」1990

https://music.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ktJZ2vcVrtDWpV8iTRPRzKvRpceJNzVq8

国産み表現した太始・創造から饗宴黎明まで。古事記世界観を同じフレーズの変奏を繰り返しながら一つの作品として描ききった大作。ニューエイジの一つの偉大な到達点。個人的には「日本」のテーマ曲はこのアルバム

2023-01-29

作曲で思い通りにならねー

トランスとかハードコアとかテクノポップ作りたくて講座通りにやるけど、全然カッコ良くならない

かっこよくなる時は時々あるけどワンフレーズだけ

フルでやろうとするとかっこ悪くなる

最近習得したのはシンス一の使い方、ハードコアキックアートコアのコーン……

アシッドとか全然様にならない

おもいどおりにならないなぁ

2022-04-08

anond:20220408144211

1950年代

ジャズ音楽ハワイアン音楽の要素を取り入れた「ムード歌謡」。美空ひばり石原裕次郎の登場。

1960年代

都会的なムード歌謡に対して田舎的な「演歌」が登場。プレスリーの影響を受けた「ロカビリーブームビートルズの影響を受けた「グループサウンズブーム学生運動の盛り上がりからフォークソングブーム

1970年代

商業的だったロックフォークが徐々に商業音楽に取り込まれて「ニューミュージック」に。吉田拓郎などシンガーソングライター(=レコード会社主導の分業制ではない)が登場。新御三家花の中三トリオ代表されるアイドルたち。ピンク・レディー

1980年代

BOØWYブルーハーツなどのロックバンドブームYMOによるテクノポップブームおニャン子クラブ

1990年代

小室ファミリービーイング系を中心とした「J-POP」。アイドルでは光GENIJI・SMAPなどジャニーズ系モー娘などハロプロ系。宇多田ヒカルデビューR&Bブーム。X・GLAYラルクなどのヴィジュアル系

2000年代

宇多田ヒカル浜崎あゆみなど女性シンガーディーヴァ系)の人気。Dragon AshなどヒップホップブームBUMP OF CHICKENなどロキノン系EXILE系の台頭。

2010年代

AKB48と嵐の二大アイドルCDチャートを席巻。ただし音楽販売CDから配信へ。東方神起KARAなど第一K-POPブームBTS・TWICEなど第二次K-POPブームインターネットを中心としたボカロブーム

2021-08-30

anond:20210829194601

とりあえずググって出てくるいちばん古い用例は1988年土井やすたか「パコパコTIME」だな。

パコパコタイム (つかさ コミックス) | 土井やすたか |本 | 通販 | Amazon

沖電気は、1990年に発売した「if NOTE」というノートパソコンCMで、

「パコパコしましょ」とか「パコパコしてください」といったキャッチコピーを使っていたのだが、

「パコパコ」が性交意味すると知っていればさすがに使わなかっただろうから

このときはまだ一般化していなかったのだろう。

(ただしTwitter検索すると「当時CMを見てやばいと思っていた」という証言複数得られる)

〘懐かCM〙1990年 沖電気『if NOTE(パコパコしましょ編)』星野由妃 - YouTube

ちなみにこのCMは同年にフランス書院コミック文庫パロディにされている。

もともと他の出版社から別のタイトルで出ていた作品フランス書院タイトルを変えて再刊行したらしい。

一般には知られていないがアダルト業界では即座に連想される」程度の普及度が伺える。

パコパコしましょ (フランス書院コミック文庫) | 水野 景太 |本 | 通販 | Amazon

また一説には1981年に発売されたビートたけしの「俺は絶対テクニシャン」の

ピコピコ パコパコ スコスコ キンキン」という歌詞が初出であるとも言う。

ビートたけし 俺は絶対テクニシャン 歌詞 - 歌ネット

これはテクノポップ音色と、いかにもな擬音を重ね合わせてギャグにしているのだが、

他の「ピコピコ」「スコスコ」「キンキン」などはセックスの擬音として定着していないので、

この「パコパコ」もどれほどの影響を与えたか不明である

2021-06-06

空前のボカロブーム!知っておきたいボカロP10

はじめに

米津玄師やYOASOBIのAyaseといったボカロ発のアーティストが注目され、ボカロ音ゲープロセカがヒット、Vtuberはこぞってボカロ曲をカバーtiktokでもボカロ曲が普通に使われている(らしい)というこの2021年

有名ボカロPを10人ぐらい紹介します。チョイスも順番も適当です。

代表曲最近のヒットとそれ以外で一番人気な曲の2曲にしていると思います

再生数はニコニコ動画再生数です。

再生数ごとの曲数とイメージはかなりざっくりですが以下のような感じなのですごさの参考にしてください。

例えば100万再生以上の曲は20万曲中600曲という読み方をしてください。

再生曲数イメージ
1000万6曲神話入り・みくみく千本桜メルトマトリョシカWEDHモザイクロール
500万60曲超有名
100万600曲伝説入り・文句なしに有名
50万1000曲ボカロ好きなら少なくともPか曲名は知ってる
105000曲殿堂入り・中堅ライン
5万8000この辺まではわりと何でも聴く
1万2万曲マイナー
50003万曲クオリティ保証ライン
10009万曲マイナー
全体20万曲

(プロセカがヒット?と思う人もいるかもしれないが、プロセカはユーザー男女比4:6で約半分が10代というセルランが主戦場ではないソシャゲなのでメインユーザー層と近い人でないとヒットが把握しづらい。ソース:『プロセカ』がボカロファンやミクたちに与えた影響 ― ニコニコ動画が果たしていたような役割を担うかもしれない【開発者座談会】)

キラ

代表曲:「ボッカデラベリタ」「オートファジー

最初の数曲は再生数5万程度とそこそこの伸びだったが、オートファジーがヒットして一気に有名Pになった。

歌詞文字で見るとよく分からないが最近は音として聴いたときの感じを重視するのが流行りらしい。多分。

この人が使っているv flowerというボカロ中性的な声が特徴で、最近多いおしゃれな感じのボカロ曲によく使われている。

v flowerにも初音ミクなどのようにキャラクターイラストちゃんとあるのだが、おしゃれな感じのボカロ曲はPVオリキャラを出したりキャラのいないイラストだったりすることが多いので認知度が低そう。

DECO*27

代表曲:「乙女解剖」「モザイクロール

2008年から投稿している、全曲10再生以上の安定した超有名古参P。

2011年頃に柴咲コウなどの人間に曲提供をしていて、アルバムにも人間曲を普通に入れていたので、当時はボカロPをやめて人間の曲を作っていきたいのかと思った。

実際2008年から今までで2011年だけボカロ曲を一切投稿しておらず、2012年も企業案件系の曲のみであった。多分。

その答えは2013年のインタビューで明らかになる。(DECO*27「DECO*27 VOCALOID COLLECTION 2008~2012」インタビュー - 音楽ナタリー 特集・インタビュー)

2020年に突然Youtubeのみに投稿するようになったりした(ヴァンパイアで戻ってきた)ので、そういう感じのふらっとした人なんだと思う。

この人が立ち上げた曲を作るための会社「OTOIRO」が2019年に炎上したが曲人気には全く影響しなかった。

みきとP

代表曲:「ロキ」「いーあるふぁんくらぶ」

P名の由来は「みきとP」という曲名SF-A2 開発コード mikiというボカロテーマにした曲である

P名古参もついていない人は普通にいるし、最近の人でもついている人はいる。

ただ最近動画タイトル自分名前を入れる人もいるので、そういう人はP名をつける空気にならない。

作風の幅が結構広いが、どの曲も聴くちゃんとみきとPの曲だと分かる。

ロキ」はPとボカロ(鏡音リン)のデュエットで、こういう人間ボカロが一緒に歌っている曲はニコニコ動画では「VOCALOID歌ってみた」というタグで括られる。

ロキ以前には歌い手によるカバー曲以外では大きなヒットがないタグだったので、人間いるから駄目ということではないという証明になった曲だと思う。

ちなみにコーラス程度なら自分の声を入れるPはたまにいる。

DECO*27も「デコーラス」と言われるぐらいには主張強めに入れる。(最近の曲は控えめかも)

じん(自然の敵P)

代表曲:「アディショナルメモリー」「カゲロウデイズ

あのカゲロウプロジェクトを作った人である

カゲロウプロジェクトとはボカロ曲を軸にボカロキャラとは関係のないオリジナルストーリーを展開していくというプロジェクトで、アニメ化もされた。

2011年の初投稿人造エネミーから2018年の「アディショナルメモリー」までカゲプロが展開されていた。最近10周年でリブート企画始動した。

カゲプロ企業の仕込みだとたまに言われているが、

ということで最初から企業の仕込みだったということはないと思う。

企業の仕込みだと初投稿から半年ファーストアルバム商業流通で出る。

カゲプロは本当にボカロの流れを変えた存在で、(以前からそれなりにいたが)ここで一気に女子小中学生リスナー層に増えたと思う。

最盛期はアルバムクロスフェード100万再生を達成するほど勢いがあった。

日本橋高架下R計画」や「Sky of Beginning」はカゲプロとは関係のない曲だが再生数はしっかり伸びているので、別にカゲプロじゃないと伸びないPではない。

直近ではアニメ魔法科高校の優等生」のOP担当することが発表されている。

てにをは

代表曲:「ヴィラン」「古書屋敷殺人事件

ヴィランや(ボカロじゃないけど)うっせぇわのAdo書き下ろしギラギラ話題になったP。

急に最近人気になったわけではなく、2010年の「アンファンテリブル・イン・ハロウィン」ですでにランキングに顔を出していた。

その後2012年に「怪異物ノ怪音楽箱」がヒット、同じく2012年の「古書屋敷殺人事件」は女学生探偵シリーズとして楽曲小説が展開された。

女学生探偵シリーズは当時流行っていたカゲプロ的なストーリーの繋がりがある楽曲シリーズで、カゲプロ終焉ノ栞ミカグラ学園組曲など色々あった。

それらが厨二系だったのに対し女学生探偵シリーズ昭和レトロ雰囲気が唯一無二だったので、いい感じに地位確立されていたと思う。

自分の作りたいもの流行に乗せるのが上手い印象。

もともとリズム感重視で韻を踏みまくった歌詞をよく書く人なので、今は前述した「音として聴いたときの感じを重視する」という波に作風がしっかり嵌っている。

別名義で小説を書いている。

かいりきベア

代表曲:「アイ情劣等生」「ベノム」

この人も自分作風はしっかりある流行に合わせるのが上手い。

かなり意識的にヒットを狙いに行っていると思う。

「アイ情劣等生」と「アルカリレットウセイ」は「#コンパス 戦闘摂理解析システム」というソシャゲキャラテーマソング(公式)。

コンパスには1キャラ1曲テーマソングが存在し、さまざまなボカロPが曲を提供している。

コンパス曲はヒット確定という風潮もあり、実際多くの曲が100万再生を達成している。

なぜそういうスタイルがウケたのかというと、腐女子とかが「この曲はあのキャラっぽい」「このキャラはあの曲っぽい」と勝手に好きなキャラ関係ない曲を結びつけるイメソン文化公式でやっているかである

プロセカも腐女子とかが男キャラMMDを作ってボカロ曲を踊らせたりボイスを切り出して無理矢理歌わせたりしているのを公式でやっているようなものなのでウケた。

(もちろんどちらもあくまでも人気になった要因の1つに過ぎないし、やっているのは必ずしも腐女子ではない)

すりぃ

代表曲:「ジャンキーナイトタウンオーケストラ」「テレキャスタービーボーイ」

テレキャスタービーボーイ」は2019年のショート版と2020年のフル版が両方100万再生を達成している。すごい。

ショート版の曲長は1分で、他にも「空中分解」「エゴロック」などの1分曲を作っている。

1分台で100万再生を達成しているのは

ぐらい。他にあったらすみません

メインで使用しているボカロ少年声の鏡音レン

Adoに曲提供するようなおしゃれ系の人にしては珍しいかもしれない。

Giga

代表曲:「劣等上等」「ギガンティックO.T.N」

ボカロオリジナル曲初投稿2010年。

カバー曲は2009年から投稿していて、カバーだとPONPONPONのレンカバーやえれくとりっく・えんじぇぅの鏡音アレンジカバーが有名。

歌い手もやっていてそっちでも100万再生を達成している。

どちらかと言うとボカロキャラのための曲を作るタイプの人で、「レン廃留置所」というレンくん大好きユニットにも参加していた。鏡音レンはそういうPを飼っているボカロである

でも2016年前後歌い手のれをると組んでれをる用の曲ばかり作っていたのでボカロ曲は全然投稿していなかった。そういうこともある。

代表曲に「ギガンティックO.T.N」を挙げたが、こういう曲があってこそのボカロ文化である。多分。

まふまふ

代表曲:「廃墟の国のアリス」「メリーバッドエンド

歌い手出身ボカロP。

歌い手出身ボカロPの中にはボカロ打ち込みや編曲を他の人に任せている人もいるが、まふまふはそのあたりも自分担当している。

歌い手としても自分自分用に作った曲をよく歌っており、この前東京ドームで無観客無料配信ライブをしていた。

それが朝の情報番組で「まふまふさんが東京ドームライブしました!」と普通に取り上げられていてびっくりした。そんな有名なのか。

アニソンもたまに担当している。

以前ゴーストライターに曲を作らせていたスズムというとんでもないボカロPがいたのだが、そのゴーストライターをさせられていたと言われている。(未確定情報)

八王子P

代表曲:「バイオレンストリガー」「Sweet Devil」

投稿2009年の「エレクトリック・ラブ」。

この時点ですでにハイクオリティで、3DS音ゲー「Project mirai」にも収録された。

BEMANIに曲提供をしているP*Lightと同一人物で、「エレクトリック・ラブ」がボカロ処女作というわけではない。

今ほどはボカロメジャー存在でなかった2012年頃からボカロ界の貴公子という謎の異名を背負って何度かテレビに出演していた。

テクノポップがメインでいかにも電子音な曲を作るので、そのボカロ感がテレビウケという点で良かったのかもしれない。

(他に有名でテレビに出てくれるようなコミュ強Pがいなかったというのもあるかもしれない)

NHKニュース番組「フカヨミ」では2012年に番組企画番組イメージソングを制作し、それがEDとして使用されていた。

NHKはその頃ラジオボカロ曲専門番組をやっていたりと、結構からボカロと仲良しである

Neru

代表曲:「SNOBBISM」「ロストワンの号哭」

2009年から鏡音リン・レンの曲をメインに投稿しているP。

強めの高速ロックイメージがあるが特に最近は高速じゃない曲もある。

「脱法ロック」と「い~やい~やい~や」のPVは他アーティストPVパクリではないか話題になった。

(PV製作はそれぞれりゅうせー、寺田てらなのでNeruが直接作ったわけではない)

後者はパクられた側が直接Neru側に問い合わせているが、パクリではないと返答されている。(ソース:Cluster A騒動によせて - in the blue shirt)

このはてな匿名ダイアリーにいい感じの記事があったので全体像こちらを参照。→Neru(ボカロP)と寺田てら(動画制作者)の「Cluster A」パクリ疑惑騒動まとめ

PVパクリ疑惑とは別にパクリ疑惑もあるがPVパクリよりも曖昧な話になってしまうので割愛

wowaka

代表曲:「アンノウンマザーグース」「ワールズエンド・ダンスホール

2009年に処女作グレーゾーンにて。」を投稿し、その後の数曲はそこそこしっかり伸びて同年6曲目の「裏表ラバーズ」が大ヒット。

ハイテンポな高音ロックサウンドが特徴で、「ボカロっぽい曲」という概念確立したPのうちの1人だと思う。

2011年まで毎年投稿していたが人間バンドヒトリエ」を結成したためボカロは一旦休止。

ちなみにボカロPが人間バンドを組むのはよくあることであるボカロP活動とのバランスは人それぞれ。

そして2017年に初音ミク10周年記念CD書き下ろし曲「アンノウンマザーグース」を投稿ライブで最高に楽しい曲。

2019年死去。

ボカロPが亡くなるというのはさすがによくあることではないが、「ルカルカ★ナイトフィーバー」などのSAMナイトシリーズで有名なsamfree「Q」ストロボラスト」の椎名もた(ぽわぽわP)、「オマーン湖」の乙Pなどもすでに亡くなっている。

samfreeあいみょんデビューシングル編曲アニソン制作もしている超有名P、ぽわぽわPは「ストロボラスト投稿時16歳ということもあり非常に注目されているPだった。乙Pは曲タイトルでお察しください。

この人たちはレーベル所属していたり、活動仲間がいたため亡くなったことを知ることができたが、ボカロPには消息不明のPも多い。

突然帰ってくることもあるが、本当に亡くなっているPもいると思う。

おわりに

ボカロをしっかり聴き始めたのは2010年なので2009年以前の話は詳しくないです。すみません

あと最近はボカコレという投稿イベントがあって新進気鋭のPはそこで発掘できます。次は秋に開催されるそうです。

自分インタビュー記事が楽しみ。

2021春→インタビュー記事 - ボカコレ公式

2020冬→クリエイターインタビュー | ボカコレ公式

2020-08-31

初音ミク人生を変えられた話。

小さい頃からぼうっとした子供で、本に顔を突っ込んで育った。自分にも他人にもいまいち興味が持てなくて、夢なんかも特になかった。

社会に出てすぐに詰んだ。同期が成長していく中、失敗ばかりで別の部署に回され、どうしていいかからなかった。

初音ミク出会ったのは、2008年のこと。

始めは「炉心融解」を聴いて、ソフトが歌うことに感動して色々漁るも、そのレベルの調声はなかなかなく。ただ、アマチュアの人が作る曲が自由面白かったから、最初は「歌ってみた」ばかり聴いていた。

そのうち、ソフトの声に慣れてきて、色々な曲を聴くようになった。

泣ける曲、かわいい曲、格好良い曲。トランス民族調、テクノポップメタル。いままで聴いたこともなく興味もなかった曲が、「初音ミク」を通して自分に入ってきた。

歌詞面白かった。今まで聴いてきたような恋愛人生応援歌もあったし、下ネタ独り言のような歌詞社会派、物語系。

般若心経ポップ」「P名言ってみろ」「吹っ切れた」などの派生ブーム面白かったし、「踊ってみた」「弾いてみた」やMMDいくらでも見る動画がある。

電車に乗っていて、「もしかたらこの人が、自分の好きなボカロPかもしれない」なんて思った。絵師かもしれないし、ニコニコ技術部をやっているかもしれない。

基本的に何をやってもいい、カオス空間。誰でも何か得意なことがあって、ネットに何かを上げれば、好きになってくれる人が必ずいる。

そんな風に思ったら、世の中が本当に変わって見えた。

ネタでつけるタグコメント広告ユーザーが遊べるところも多い。検索くらいしかネットに触れてこなかった自分が、ランキングにかじりついては毎晩、睡眠時間を削ってワクワクしていた。

初音ミク発売当時は、カラオケ化やTVでの取り上げられ方で揉めたこと。発売元会社が、創作可能ルールを作り、作る人を守るために戦ってきたこと。そんな事情を知ったのはもっと後のことだ。

2011年から2012年ごろ。

Tell Your World」がTVで流れ、「ODDS&ENDS」が発表された年が、ある意味ボカロピークだったかもしれない。

赤レンガ倉庫で平日に開催されるライブに、有休をとって行った。自分チケットを取るのも、人を誘うのも初めてだった。

初めて、生でボカロP(さつきさん)を見た。ウォータースクリーンだったけど、ミクが歌って踊るのを見た。チラシの裏いっぱいに感想を書き殴り、帰りは電車を二度間違えた。

八景島イベントファミマコラボ。Divafのために初めて、ゲーム機というものを買った。

「NyanCat」がネットミームになったりする一方、「カゲロウデイズ」の人気が予想外の状態を生んだ。

2013年、潮目が変わり始めたことに、遅れて気が付いた。

いままで挨拶冗談が書かれていた、曲の投稿者欄に、歌い手版との同時UPや、メジャーアルバムの発売が告知されるようになった。

勢いのあるP側とはうらはらに、コメント民度がみるみる下がった。カゲロウプロジェクトやKEMU VOXXの人気もあり、低年齢の視聴者が、どっと流れ込んできたのだと思う。

商業化への意見ボカロ厨やカゲプロ厨への嘲笑は、ネットを沸かせる一方。

ジャンルの外側からも内側からも衝撃を受けたけれど、一番許せないのは自分だった。

ずっと、「作る人」を尊敬して愛してきたつもりでいた。でも結局、「ボカロを使わないその人」を、心から応援するのがすこし、寂しい。

自分に都合のいいようにしか、愛せない。それでも好きだ。

それから何年も経って。

kemu氏が「拝啓ドッペルゲンガー」で衝撃的に正体を明かしたり、ハチとして戻ってきた米津さんに、ジャンルを「砂の惑星」と呼ばれたり。

色々なことがあったけれど、今もまだ、ボカロを聴いている。ヨルシカの曲も好きだ。

クリプトン公式コラボしている曲。「ヒバナ」や「DECORATOR」を聴いて思うのは、そろそろ潮時なんじゃないかということだ。

今までの自分は、ボカロを盛り上げるために何もしてこなかったな、と思った。

自分にできることをやろう。今まで考えてきたこと、あったこと。小説にして残したいな、と思っている。

曲も作りたい。努力はしなきゃいけないけど、基本的には誰かが聴いて、1人でも気に入ってくれたらそれでいい。

ミクさん。

人間を、音楽を、好きにならせてくれてありがとう

これからもずっと、あなたに歌っていてほしい。

初音ミク人生を変えられた話。

小さい頃からぼうっとした子供で、本に顔を突っ込んで育った。自分にも他人にもいまいち興味が持てなくて、夢なんかも特になかった。

社会に出てすぐに詰んだ。同期が成長していく中、失敗ばかりで別の部署に回され、どうしていいかからなかった。

初音ミク出会ったのは、2008年のこと。

始めは「炉心融解」を聴いて、ソフトが歌うことに感動して色々漁るも、そのレベルの調声はなかなかなく。ただ、アマチュアの人が作る曲が自由面白かったから、最初は「歌ってみた」ばかり聴いていた。

そのうち、ソフトの声に慣れてきて、色々な曲を聴くようになった。

泣ける曲、かわいい曲、格好良い曲。トランス民族調、テクノポップメタル。いままで聴いたこともなく興味もなかった曲が、「初音ミク」を通して自分に入ってきた。

歌詞面白かった。今まで聴いてきたような恋愛人生応援歌もあったし、下ネタ独り言のような歌詞社会派、物語系。

般若心経ポップ」「P名言ってみろ」「吹っ切れた」などの派生ブーム面白かったし、「踊ってみた」「弾いてみた」やMMDいくらでも見る動画がある。

電車に乗っていて、「もしかたらこの人が、自分の好きなボカロPかもしれない」なんて思った。絵師かもしれないし、ニコニコ技術部をやっているかもしれない。

基本的に何をやってもいい、カオス空間。誰でも何か得意なことがあって、ネットに何かを上げれば、好きになってくれる人が必ずいる。

そんな風に思ったら、世の中が本当に変わって見えた。

ネタでつけるタグコメント広告ユーザーが遊べるところも多い。検索くらいしかネットに触れてこなかった自分が、ランキングにかじりついては毎晩、睡眠時間を削ってワクワクしていた。

初音ミク発売当時は、カラオケ化やTVでの取り上げられ方で揉めたこと。発売元会社が、創作可能ルールを作り、作る人を守るために戦ってきたこと。そんな事情を知ったのはもっと後のことだ。

2011年から2012年ごろ。

Tell Your World」がTVで流れ、「ODDS&ENDS」が発表された年が、ある意味ボカロピークだったかもしれない。

赤レンガ倉庫で平日に開催されるライブに、有休をとって行った。自分チケットを取るのも、人を誘うのも初めてだった。

初めて、生でボカロP(さつきさん)を見た。ウォータースクリーンだったけど、ミクが歌って踊るのを見た。チラシの裏いっぱいに感想を書き殴り、帰りは電車を二度間違えた。

八景島イベントファミマコラボ。Divafのために初めて、ゲーム機というものを買った。

「NyanCat」がネットミームになったりする一方、「カゲロウデイズ」の人気が予想外の状態を生んだ。

2013年、潮目が変わり始めたことに、遅れて気が付いた。

いままで挨拶冗談が書かれていた、曲の投稿者欄に、歌い手版との同時UPや、メジャーアルバムの発売が告知されるようになった。

勢いのあるP側とはうらはらに、コメント民度がみるみる下がった。カゲロウプロジェクトやKEMU VOXXの人気もあり、低年齢の視聴者が、どっと流れ込んできたのだと思う。

商業化への意見ボカロ厨やカゲプロ厨への嘲笑は、ネットを沸かせる一方。

ジャンルの外側からも内側からも衝撃を受けたけれど、一番許せないのは自分だった。

ずっと、「作る人」を尊敬して愛してきたつもりでいた。

でも結局、「ボカロを使わないその人」を、心から応援するのが難しい。正直、寂しい。

自分に都合のいいようにしか、愛せない。それでも好きだ。

それから何年も経って。

kemu氏が「拝啓ドッペルゲンガー」で衝撃的に正体を明かしたり、ハチとして戻ってきた米津さんに、ジャンルを「砂の惑星」と呼ばれたり。

色々なことがあったけれど、今もまだ、ボカロを聴いている。ヨルシカの曲も好きだ。

クリプトン公式コラボしている曲。「ヒバナ」や「DECORATOR」を聴いて思うのは、そろそろ潮時なんじゃないかということだ。

今までの自分は、ボカロを盛り上げるために何もしてこなかったな、と思った。

自分にできることをやろう。今まで考えてきたこと、あったこと。小説にして残したいな、と思っている。

曲も作りたい。努力はしなきゃいけないけど、基本的には誰かが聴いて、1人でも気に入ってくれたらそれでいい。

ミクさん。

人間を、音楽を、好きにならせてくれてありがとう

これからもずっと、あなたに歌っていてほしい。

2020-07-26

anond:20200726160222

SixTonesRock調とかハードキャラで売るにしてもエモラップ風にまとめたりドリルミュージック取り入れたり、今っぽくする余地はあっただろうな

Telephoneテクノポップ風なところと厚めのベース合わせる感じが一周回ってトレンドっぽかったり

JAPONICA STYLEはかつてのNeptunes思い出したり、そこらへんの曲は良かったけど

ヒップホップうまいこと寄せてすんなり海外進出成功したBTSとかと比べて、ここまではなかなか行けないにしてももっとやりようがあるだろって感じるグループなんだよな

もう何だしても売れるフェーズにいるだろうから今度ごりごりに攻めた曲だしてほしい

あと田中樹ラップを活かしきれてない感じに見えてなんかもったいない

2020-03-21

ググラビティ重要性の低下

SwitchだのLINEだの、ググラビティが低いのに成功しているものが沢山ある。

俺はこの状況をけしからんと、もっとググりやすしろよと激怒していた。

でも「ググりたい」と思う瞬間ってもしかしてそんなに…無いか

ちょっと冷静になった。

例えば自分場合、同僚からこのアプリオススメですよと紹介されてググることがある。

その時はその場にいる同僚から紹介される手前、「ググラビティいから諦めるわ」とは言えない。

そんなの寂しすぎるし。Love is asking to be loved.

から多少ググりにくくても見つかるまで頑張る。

まりこのケースではググらビリティは大した問題じゃない。

それ以外ではTwitterとかで誰かが「このアプリ最高!」とか言ってるのを見て試す事が多い。

でもその場合基本的リンク付いてるし、それ辿れば目的地までたどり着けるのでググラビティ不要

あれ、じゃあググラビティってどこで必要になるのってならない?ねぇ?

多分めっちゃその製品を使い倒し始めると必要になってくるんだと思う。

その製品の使いこなし術とか、そういうものを見るのに役立つのだと思う。

でもそれを知りたい人はググラビティいからって製品使うのやめるような浮動層じゃないし、それならもっと新規ユーザーに重きを置きたいというのは理解できる。

最も重要なのはいかに多くの人をシュパッと惹きつけ、使いはじめさせられるかだ。

その為には覚えやすいとか、何が目玉か分かりやす名前がいい。

臭い付きパンティにはsmellとかクサイとかperfumeかい名前を付ければ良いんだ。

広島県出身の3人組テクノポップユニット名前かぶっても良いんだ。

2018-09-12

デレステオススメテクノポップ

教えろ。

Radio Happyとか明日また会えるよねとか以外で。

2017-09-25

[] #37-4「同じアホなら」

≪ 前

俺たちはダンス会場に赴いた。

盆踊りではなくダンスなのは、「時代錯誤だ」という一部の若者意見主催者バカ正直に受け取ったかららしい。

そんな調子で突発的に作られたイベントものからルールが所々ユルい。

参加条件は特になく、ダンステーマ自由

優勝を決めるらしいが、評価基準が「一番盛り上がった」でとにかく曖昧

「一番盛り上がったのが優勝って、その場のノリで決まっちゃうじゃないですか」

賞金は魅力的だが、勝算のないもの時間を割いてもただの徒労だ。

「逆に考えるんや。だからこそ、ワイらみたいな一般ピーポーにも付け入るスキがある」

だが、どうやらカン先輩には秘策があるようだった。


様々な参加者が思い思いのダンスをするが、お世辞にもレベルは高いとはいえない。

老獪なダンス

子供愛嬌以外に褒めるところのないダンス

流行の曲と振り付けによる既視感バリバリなのにクオリティは劣るダンス

夫婦タンゴという、踊っている当人以外誰も得しない、企画趣旨を全く理解していないダンス

……ていうか、俺の両親じゃないか

勘弁してくれ。


「それでは次の参加者カンさんと、マスダさん。先輩後輩による、アニメーションダンスです。それでは、どうぞ」

テクノポップな曲が流れると、その音に合わせてスローモーションな動きをしたり、体の部位をそれぞれバラバラに動かしたりと奇妙な動きをして見せる。

今までと毛色の違うダンスに、観客も目が釘付けになっている。

もちろん、こんなダンスを思いつきで踊れるわけがない。

それなりの練習必要とされる高度な代物だ。

じゃあなぜ踊れるかというと、実は俺たちが学校行事披露した演目の使い回しなのだ。

まだ体が覚えているので振り付けバッチリだし、ほとんどの観客にとっては新鮮にうつる、というわけ。

周りが大した練習もせず何となく参加している中、入念に作られたプログラムで踊るのだ。

一線を画すダンスに観客たちの盛り上がりは最高潮

勝負は目に見えていた。

……酷い茶番だ。

俺はこんなところでいったい何をやっているのだろう。

……ふと、そんな思いがよぎって、集中力が削がれたのがマズかった。

「おい、マスダ、寄りすぎや!」

距離感を測り損ね、カン先輩の突き出した足が目の前に迫る。

とっさに身をよじって何とか避けるも、そのせいでバランスを崩して俺は盛大に転倒してしまった。

自分の額から嫌な汗がたれるのを感じる。

慌ててアドリブで誤魔化すが、曲から外れた動きであることは明らかであり、失敗を取り返せるものではない。

観客の反応はそれでもよかったが、やや尻すぼみな結果であることは否めなかった。

「すいません」

「まあ、ぶっつけ本番やったし。しゃーない。それに、この参加者たちのレベルからして、多少の失敗を加味してもウチらの優勝が濃厚や」

気を使ってそう言ってくれているのもあると思うが、実際優勝できる可能性はそれでも高いのは確かだ。

だが俺たちが優勝だと確信するための、決定的な“何か”が足りないという違和感もあった。

そして、それが何であるかを弟たちのダンスで知ることになる。

次 ≫

2016-08-23

リオ五輪閉会式が大評判だが、俺は認めない。国辱ものだ。

リオオリンピック閉会式での演出が評判だが、俺は認めない。

あんおっさん、おばさんの懐古趣味でまみれたショーなんて見るに耐えない。

マリオキティちゃんドラえもんなんて80年代に全盛だったもはや「懐かしネタ」。

東京夜景などを使った都市イメージなんて、沢田研二TOKIOのもの

Ryu's Barか、ここは? 村上龍坂本龍一がしたり顔で日本を語っていたこから何ら進歩していない。

ショー全体は80年代の景気がよく、技術的にも存在感を示せていた時代を懐古したものしか見えない。

これは日本の文化が停滞しているという敗北宣言だと思う。それを国際的イベントでやるなんて国辱ものだ。

真鍋大度中田ヤスタカMIKIKOといった布陣が最新の才能を取り入れているじゃないか、というかも知れないがこれは全員Perfume陣営Perfumeテクノポップを懐古した企画ユニット。つまり人選からして80年代の「景気のよかった日本」に引きずられているのだ。

全体的にテクノオリエンタリズムイメージ引用した古臭い東京が展開されていた。これが1988年のショーだと言われても、何ら違和感なく受け入れられるだろう。いや、今が1988年だったらよかった。それだったら、この手放しの絶賛も納得できる。だが、今は2016年だ。

ここ30年の文化的な成果が何一つ取り入られていない。それが悲しいし、こんなのが手放しで絶賛されている状況に、絶望を覚える。嫌悪するね、はっきり言って。

2015-11-15

アイカツ!楽曲元ネタ探しをしてみよう

(思ったより反応をいただけたので少し追記しました。2015-11-16)


バンダイが展開する女児向けアーケードゲーム/アニメアイカツ!

アイカツ!はいわゆる「音ゲー」の一種で、トップスボトムスシューズアクセサリーの4種のカードを組み合わせてコーディネートし、オーディションという名のリズムゲームクリアしてお仕事をゲットしていくという仕組みだ。

当然、豊富なバリエーションオーディションステージが用意されるため、アイカツ!では年間20曲以上の楽曲が生まれている。

その楽曲の特徴は、キャラクターの声優とは別に歌唱担当が存在すること(STAR☆ANIS、AIKATSU☆STARS!など)、とにかくジャンルの幅が広いということ、そして“攻めてる”楽曲が多いということだ。

アイカツ!の立ち上げにはスーパーバイザーとしてアイドルにも造詣が深いアニメ監督水島精二氏が関わっており、音楽制作については別のエントリを参照してほしい。

アイカツ!における水島スーパーバイザーの仕事について - Togetterまとめ

そして幅広いジャンルで攻めるという場合、楽曲の発注では、そのジャンルの先達の楽曲を参考にすることが当然多くなる。

特に水島氏はそこのイメージが具体的だったようで、アイカツ!の初期の楽曲は「何を参考にしたか」が比較的分かりやすい。

そこで、今回はアイカツ!の初期の楽曲を中心に、その元ネタ探しをしてみようと思う。(あくまで推察なので的外れなものもあると思う)


アイドル活動! 作詞 - uRy / 作曲・編曲 - 田中秀和MONACA)(YouTubeリンク)

アニメ主題歌にこそなっていないものの、アイカツ!の原点ともいえる曲で、ゲームの企画段階の初期に作られたものだ。

アイドル」というテーマの基本となる王道の曲であることから、当時の最も有名なアイドルグループを参考にしただろうことは想像に難くない。

明言はされていないものの、曲を聴いたイメージからおそらくAKB48ヘビーローテーションを参考にしただろうと推察できる。

【MV】 ヘビーローテーション / AKB48 [公式]

硝子ドール 作詞 - こだまさおり / 作曲・編曲 - 帆足圭吾(MONACA)(YouTubeリンク)

アイカツ!で最も人気があると思われる曲で、YouTubeでの再生数が350万を超える化け物である

いわゆる「メタル」であり、生粋のアイドルオタクである水島氏がBABYMETALを意識しただろうと考えることもできるが、

この曲はアイドルが歌うメタルというわけではなく、普通にかっこいいメタルなので、ベビメタ元ネタというには少し安易すぎる。

フルバージョンでは1分を超えるキーボードギターソロがあり、「ベビメタみたいにしてください」という発注だけではこの曲は生まれていないのではないか。

実は、この曲については元ネタが明言されている。

吸血鬼キャラを演じているユリカが歌う「硝子ドール」は特別にエッジのきいた楽曲ですが、あれも“NIGHTWISH”というオペラ風に歌いあげる女性ヴォーカルヘヴィメタルバンドを参考にしています。 」

VOL.14 監督:水島精二 インタビュー│クリエイターズ・セレクション│バンダイチャンネル

Storytimeという曲を聴けば、なるほどと納得していただけるかと思う。

NIGHTWISH - Storytime (OFFICIAL MUSIC VIDEO)

(追記:DREAM THEATERっぽいとの意見もあるが、それは作曲の帆足圭吾氏がDREAM THEATERの大ファンである影響かと思われる)

DREAM THEATER - Forsaken (Official Music Video)

Growing for a dream 作詞 - 小内喜文 / 作曲 - 今井ひろし / 編曲 - 小澤正澄(YouTubeリンク)

硝子ドールで触れたインタビューにおいて水島氏は

「最初のうちは「アヴリル・ラヴィーンのようなポップスで」とオーダーしても、どこか抑えてしまうので、「存分にお願いします」と言うのも僕の仕事になりました。 」

と発言している。つまり、アヴリルのようなポップスアイカツ!の楽曲にあるのだということになるが、自分の考える限りではこの曲が最もアヴリル・ラヴィーンに近い。

もちろん没になった可能性もある。(例として、2年目に登場するDance in the rainという曲は実際にはかなり初期に制作されていた)

Avril Lavigne - Girlfriend

Angel Snow 作詞 - こだまさおり / 作曲・編曲 - 田中秀和MONACA)(YouTubeリンク)

アイカツ!アイドルテーマであることもあり、実際のアイドルイメージしたような曲がいくつか見られるのも特徴のひとつだ。

こちらの冬っぽい曲もおそらくそのひとつで、自分の考えでは広末涼子なのではないかと思う。

広末涼子の「MajiでKoiする5秒前」は、ケンタッキーのCMでいつのまにか冬のイメージになってしまった竹内まりやが作曲している。

広末涼子 『MajiでKoiする5秒前』

fashion check! 作詞 - uRy / 作曲・編曲 - 石濱翔(MONACA)(YouTubeリンク)

ピチカート・ファイヴや初期のcapsuleイメージするようなキュートな「渋谷系」っぽい曲である

そのまま渋谷系っぽいオーダーで制作されたのかな、とも考えられるが、MVを見ると元ネタはなんとなく松浦亜弥の「ね〜え?」かもしれないと思った。

小さな箱の中で踊るというイメージが「ね〜え?」のMVと似ているかである

しかも、「ね〜え?」は編曲がピチカート・ファイヴ小西康陽(作曲はつんく♂)ということもあり、渋谷系から外れてはいないのだ。

松浦亜弥 - ね〜え?

ダイヤモンドハッピー 作詞 - 畑亜貴 / 作曲・編曲 - 石濱翔(MONACA)(YouTubeリンク)

アニメの2番目のOPテーマで、主人公いちごとあおいと蘭の3人によるユニット「ソレイユ」の持ち歌というのもあり人気の高い曲。

疾走感のあるスカパンクです。 - 水島精二

(徳間書店アニメージュ2013年8月号より)

こちらも元ネタが明言されている。

KEMURI 「PMA (Positive Mental Attitude)」 Music Video (SKA BRAVO Version)

戸松 遥「Q&A リサイタル!」 iTunesリンク

同じ地球のしあわせに 作詞 - こだまさおり / 作曲・編曲 - 高田龍一(MONACA)(YouTubeリンク)

音ゲーにしてはかなりスローな曲で、おそらくアイカツ楽曲で最も遅いのでは。

エンヤ(アイルランド出身の歌手)っぽい壮大な感じがほしいとの要望で取り組んだ曲です。 - 水島精二

(徳間書店アニメージュ2013年8月号より)

Enya - Only Time (Official Music Video)

Take Me Higher 作詞 - 只野菜摘 / 作曲・編曲 - 永谷喬夫(YouTubeリンク)

神崎美月、一ノ瀬かえで、藤堂ユリカの3人によるユニットトライスター」の持ち歌。

アニメでは、トライスターの結成にあたってメンバー選抜オーディションが行われ、物語上の重要な転換点で登場する曲である

STAR☆ANISとの雑談で「難易度の高い曲が歌いたい」って話が出て。ならばKalafinaのようなハモリが絡み合う感じがいいかなと。 - 水島精二

(徳間書店アニメージュ2013年8月号より)

Kalafina 『Magia』

prism spiral 作詞 - uRy / 作曲・編曲 - 田中秀和MONACA)(YouTubeリンク)

アイカツ!内に登場する近未来テーマブランドフューチャリングガール」をイメージした曲。

いわゆるテクノポップな感じの曲なので、Perfumeイメージなのかな?とは思うけれど、正直全くわからない。

2年目にもstranger alienというprism spiralの後継とでもいうべきテクノポップな曲が登場するが、単純にコンセプトから結果的にそうなっただけなのかもしれない。

(2015-11-19追記:prism spiralはどっちかっていうとハウスだろ、とお叱りを受けた。それは確かにそうかもしれない。stranger alienに引っ張られすぎて見失っていた。

 大変申し訳ない。そして指摘とかほかにあったらどんどんしてほしい、というかむしろ自分より音楽の詳しい人にどんどん楽曲を分析してほしい)

Perfume「ポリリズム」

wake up my music 作詞 - こだまさおり / 作曲・編曲 - 岡部啓一(MONACA)(YouTubeリンク)

これに関してはちょっと楽曲からズレた話になる。

かつて一世を風靡したレジェンドアイドルユニットマスカレード」の代表曲となる1曲で、

アニメでは「懐メロライブガールオーディション」で「懐メロの曲」として、いちごとあおいがカバーすることになる。

そして、マスカレードピンクレディーモチーフにしているユニットだと思われる。

僕的にはピンクレディー。それこそ社会現象を起こしたアイドルイメージです。 - 木村隆一

徳間書店アニメージュ2014年7月号より)

僕のイメージでは、マスカレードピンクレディーなので、キャンディーズくらい人気のライバルがいたんでしょう。 - 木村隆一

徳間書店アニメージュ2014年8月号より)

けれども、曲のイメージとしてはピンクレディーっぽい感じはとくにないので、そこまでは意識してはいなかったのだろう。

その代わりに、面白い仕掛けとして、この曲のメロディーアニメの初期からBGMとして頻繁に使われており、女児にとっても「懐かしい」感じに聞こえるような工夫が為されている。

Thrilling Dream 作詞 - こだまさおり / 作曲・編曲 - 石濱翔(MONACA

ドラマ「オシャレ怪盗スワロウテイル」のオーディションステージの曲。

ジャジーな曲で、怪盗がテーマなことからおそらくルパン三世を意識したところがあるのだと思われる。

スワロウテイル」はかつてマスカレードが出演していたドラマだったのを考えると、「ペッパー警部」も念頭にあったのかもしれない。

余談だが、現在放映中のルパン三世シリーズの監督はアイカツ!1年目にも深くかかわり、劇場版アイカツ!で監督も務めた矢野雄一郎さんである

「ルパン三世」オープニング映像

マジカタイム 作詞 - こだまさおり / 作曲・編曲 - 高橋邦幸(MONACA)(YouTubeリンク)

これまた面白い曲で、はっきりと元ネタが存在する曲である

いわゆる「サンプリング」であり、クラシックの名曲が使われているのだ。

チャイコフスキー作曲「くるみ割り人形」より「行進曲」のメロディーが使われている。

くるみ割り人形より「行進曲」(DTM)

KIRA☆Power 作詞 - 畑亜貴 / 作曲・編曲 - 石濱翔(MONACAYouTubeリンク

はっきりと元ネタがあるわけではないが、「EDM」「ダブステップ」をキーワードに制作されたことが明言されている。

「KIRA☆Power」は、ダブステップという攻撃的なサウンドの音楽ジャンルを取り入れた、かなり攻めている曲です。

ダブステップのように旬なサウンドは、あとで遅れてやるとダサイので、「やれるうちにやっておこう」と思いました。 - 石濱翔

(学研「アイカツ!オフィシャルコンプリートブック」より)

輝きのエチュード 作詞 - こだまさおり / 作曲・編曲 - 石濱翔(MONACA)(YouTubeリンク)

劇場版アイカツ!で、いちごが歌うことになる1曲。

映画でいちごが出会うことになるシンガーソングライター・花音がいちごのために作った曲だ。

アイドルシンガー。異なるタイプの2人が出会い、新しい何かが生まれる。そんなストーリーを描きたかった。下敷きになっているのは、1980年代アイドルの歴史の転換点です」

制作陣が、80年代と現代をつなぐイメージとして共有したのが、あの名曲「赤いスイートピー」だった。そして、当時トップアイドルへの階段を駆け上がっていた松田聖子さんが歌うこの楽曲こそ、木村さんの言う「アイドルの歴史の転換点」だった。

アニメ「アイカツ!」に隠された80年代フレーバー 〈AERA〉|dot.ドット 朝日新聞出版

さらに、花音のイメージ赤いスイートピー作曲者でもある松任谷(荒井)由実であるとも発言している。

ユーミン(松任谷由実)がイメージなので、フォークシンガーと言ってもいいかな。フォーカツ!ですね。」 - 木村隆一

(徳間書店アニメージュ2014年10月号より)

松田聖子「赤いスイートピー」iTunesリンク

チュチュ・バレリーナ 作詞 - 只野菜摘 / 作曲 - 石原理酉 / 編曲 - 成瀬裕介(onetrap)(YouTubeリンク)

アイカツ!3年目の2つ目のEDテーマであり、氷上スミレと黒沢凛が組むユニットダンシングディーヴァ」の持ち歌である

ダンシングディーヴァ」のイメージはSPEED。スミレが歌って、凛が横でダンスしている感じがカッコいいんじゃないかと思いました。 - 木村隆一

徳間書店アニメージュ2015年6月号より)

Steady (SPEED)

恋するみたいなキャラメリゼ 作詞 - 辻純更/ 作曲・編曲 - 石濱翔(MONACA)(YouTubeリンク)

コード進行などがとても渋谷系っぽい。

ではなぜ渋谷系なのか。それは、このステージが「レトロクローバー」というブランドイメージしたものであるところにヒントがありそうである

60~70年代レトロフィーチャーなテイストイメージしました。参考にしたのは、ツイッギー(英国の女優、モデル、歌手)のファッション。 - 中屋有貴(バンダイカード事業部

徳間書店アニメージュ2015年6月号より)

華奢な体形からツイッギー(小枝)の愛称で呼ばれ、(藤原みやびが履くのをためらった)「ミニスカート」で話題になったツイッギーから着想を得ている。

そして、ツイッギーといえば連想するのがピチカート・ファイヴの「トゥイギー・トゥイギー」、繋がった。(ただのこじつけ

U-MV053 - Pizzicato 5 - Twiggy Twiggy

薄紅デイトリッパー 作詞 - オノダヒロユキ / 作曲・編曲 - fu_mou(YouTubeリンク)

大和撫子ブランド「桜色花伝」をイメージした曲で、とても和風。

近年よく耳にする「和ロック」な曲であるといっていいだろう。和ロックの出自についてはよくわからないが、「凛として咲く花の如く」「千本桜」などがよく挙げられるようだ。

紅色リトマス「凛として咲く花の如く」iTunesリンク

『初音ミク』千本桜『オリジナル曲PV』

フレンド 作詞 - やまだ麻美 / 作曲 - 山崎佳祐 / 編曲 - 南田健吾(YouTubeリンク)

何を意識して作られたのかはわからないけど、この多幸感がなんかすごい「っぽいな」と思ったので貼りたくなっただけです。

岡村靖幸「だいすき from エチケット」

タルト・タタン 作詞 - 只野菜摘 / 作曲・編曲 - NARASAKI(YouTubeリンク)

氷上スミレの持ち歌で、懐かしの歌謡曲を思わせるような不思議な1曲。

Winkっぽい。音楽理論とか全く詳しくなくてほとんどイメージこじつけてるので公式ソースがあるの以外は参考程度に考えてください。

淋しい熱帯魚(M.V.) / Wink

最後に

アイカツ!にはほかにもたくさん良い曲がある。ロカビリーな曲や映画音楽のような壮大なもの、80年代ディスコ風、渋谷系テイスト……とにかく幅が広い。

自分の好みの曲が必ずひとつは見つかるだろう、というくらいいろいろやっている。

そして、ときどき思わぬ人が楽曲提供をしていてびっくりすることもある。(NARASAKI浜渦正志、ミト(クラムボン)、ナカノモリアヤコ、Kensuke ushioなど)

そんな楽曲を女児たちが聴いて成長すると思うと、音楽の未来は明るいなあと思ったりもする。

アイカツ!の○○みたいな曲ってなんていうジャンルなんだろう、と掘り下げたり、○○みたいな曲が作りたい、と作曲に手を出してみたり、

そんな楽しみ方もできるのもアイカツ!の魅力のひとつではないかなあと感じているわけである

2015-02-05

http://anond.hatelabo.jp/20150205141530

セカオワはテクノポップですか? [テクノポップ] All About

サウンド面から考察すると、彼らが、テクノポップまたはテクノを相当意識しているとは、考えにくい…ただ、オートチューンなどテクノ手法が使われているため、そこに焦点を当てれば、影響はあると言えるでしょう。

認識としてはこれでいいんじゃねえの。

http://anond.hatelabo.jp/20150205141308

横だけど、テクノポップ系統には違いないでしょ。魅力はないけど。

音楽には詳しくないからどうしいてそうなのかは説明できないけど。

2011-10-18

電子音楽の下位ジャンル定義

テクノハウストランスエレクトロエレクトロニカアンビエントビッグビートポストロック電子音楽も、今となってはジャズロック並みに広範囲なジャンルになった。ただ、他のジャンルに比べると定義結構曖昧で、結構誤用されていることが多い。ジャンル論争はあまり意味も意義もないけど、チラ裏的に定義してみる。

ちなみに書いている人は元テクノ少年テクノ中年シロウトなので、もっと詳しい人で「違う、そうじゃない」と思った人は、トラックバックなんかいただけるとありがたい。

テクノ

電子音楽全てを包括する呼び方。ヘヴィ・メタルパンクオルタナティブを包括するのがロックフリージャズスウィングジャズハードバップを包括するのがジャズなように、エレクトロニカアンビエントトランスも全部「テクノ」に含まれる、音楽の大ジャンルの一つである

よくある批判(?)として「中田ヤスタカテクノじゃない」「小室哲哉テクノじゃない」と言われるが、あれも立派なテクノ(嫌いな人も多いだろうけど)。石野卓球は昔タモリ番組で、ユーロビート日本独自のテクノだと解説していた。現代的な意味で「テクノ」として扱われるのは、ホアン・アトキンスデリック・メイケビンサンダースの創設した「デトロイトテクノから派生したもののみとする意見もあるが、そうなるとややこしくなるのと、世の中で「テクノ」と呼ばれているものが排除されてしまうので、あまりこの定義意味が無いと思う。

ハウス

デトロイトテクノと同じ時期にシカゴで生まれたダンスミュージックリズムマシンシンセを使い、フロアでかけるという意味ではデトロイトテクノと同じだが、キャッチーメロディピアノ音が特徴。ダフト・パンクやここ数年の中田ヤスタカテクノの下位ジャンルとして扱うか、一つの独立ジャンルとして扱うかは人によって異なる。

デトロイトテクノ

上記に上げたようにホアン・アトキンスデリック・メイケビンサンダースデトロイトで創設したジャンルトランスに比べるとメロディラインが曖昧で、ストリングスやパッドを多用している。基本的にヴォーカルはない。テクノというと「白人ヨーロッパ」のイメージを持つ人がいるが、元々デトロイト黒人が始めた音楽である

トランス

ハウステクノの混合…と言うとややこしいが、うねるようなシンセパッドの旋律と4つ打ちと叙情的なメロディアラインが特徴。100%踊るための音楽。時期や地域によって更に細分化された下位ジャンルがある。日本ではチャラいイメージがある。

ミニマル

音楽のいちジャンルと言うよりも音楽の一手法。同じ旋律をパターン化し繰り返す、音の動きを最小限に絞ったもの久石譲のsummerとか坂本龍一戦場のメリークリスマスなんかがそう。

アンビエント

これもテクノのいちジャンルと言うよりも、音楽の一手法と捉えたほうが良い。直訳すると「環境音楽」でカフェサロン美術館でかかっているような音楽。或いはクラブチルアウト(落ち着かせる)させるための音楽。静かで緩やか。ブライアン・イーノ細野晴臣、初期のエイフェックス・ツインなど。イージーリスニングと混同される場合もあるが、イージーリスニングと違い明確なメロディラインが無いのも特徴。

エレクトロ

ハウスデトロイトテクノよりもやや後に発生したジャンルハウステクノファンクという形で成立。ポップでキャッチーメロディで賑やかな感じ。

エレクトロニカ

たった2文字加わるだけで全然違うジャンル。どちらかと言うとデトロイトテクノアンビエントから派生ジャンルキャッチーメロディラインがなく、音数が少なくシンプルな感じ。ヴォーカルがなくポップな部分が無いので初心者にはやや難解。アンビエントと違いビートはある。踊れない曲も多い。ただ、アメリカでは日本で言う「テクノ」的な扱いとなっている。

ビッグビート

ロック+ヒップホップ+テクノ(ドラムンベースも加わる)。ドラムの代わりにリズムマシンを使い、ベースの代わりにシンセベースを使い、テクノっぽくてヴォーカルがある、踊れるようにしたロックと思えば良い。日本ではデジタルロックと呼ばれる(最近じゃ呼ばないか)。ケミカル・ブラザーズアンダーワールドプロディジーなんかがこれ。ロックの一ジャンルにするか、テクノの一ジャンルにするか人によって分かれる。

ドラムンベース

ブレイクビーツを170BPM前後の高速で繰り替えずリズムパターンに、低いベース音を合わせた音楽トランスハウスなどがバスドラ4つ打ち(ドンドンドンドンと単純なリズム)にたいして、複雑なリズムパターンが特徴。

テクノポップ

テクノ歌謡シンセポップとも呼ぶ。電子楽器を使ったポップミュージックキャッチーメロディラインとヴォーカル1980年代小中学生流行ったように、ポップで親しみやすいことが重要。そういう意味ではエレクトロに割と近い。YMOクラフトワークPerfume現在の「テクノ」とは違うとされるが、石野卓球ケン・イシイデリック・メイなんかは影響を公言している。

ポストロック

これこそ未だによく分からんジャンルポストロックポストポストモダンポストと考えると分かりやすい。

まとめ

こうして見ると、「踊れる」「踊れない」と、「分かりやすい」「難しい」の軸で分布図が作れる。

           踊れる
            ↑
         ドラムンベース
            |   トランス ユーロビート
           デトロイトテクノ ハウス 
            |      エレクトロ
    ドリルベース |       
            |ビッグビート
難解←ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー→平易
            |
  エレクトロニカ   |      テクノポップ
      アンビエント|
            |
            |
            |      テクノ歌謡
ポストロック      ↓
           踊れない

あとこのジャンルミュージシャンは他ジャンルからの影響を受けやすかったり、時期によってまるっきり違うタイプの曲を作ったりするので、「○◯はビッグビートで、◯◯はハウスで…」といったものがない。

というわけで、電子音楽のサブジャンルの再定義をするつもりで、ジャンルで聴くのは無意味という結論に達してしまった。ジャンルと言うよりも手法といったほうが正しいのかもしれない。

余談だけど音楽ジャンル以上に、リスナーイメージのほうが日本では大きいような気がする。

ハウス:オシャレ

トランス:チャラい

エレクトロニカオタク

こんな感じ。

追記

id:miruna じゃあお前が書けよ。この一言に尽きる。最初から『もっと詳しい人で「違う、そうじゃない」と思った人は、トラックバックなんかいただけるとありがたい。』って書いてるんだから、たった100字のブコメ評論家ごっこしてんじゃねえよ。ジャンルを問わずこういうクソヲタクがその分野を滅ぼす。

id:temtan ごめん、おれハードコアとか苦手とかなんだ。頼むから網羅したのを書いてくれないか

id:yukibarashi 冨田勲以前とかまで遡るには俺の知識が足りなさすぎる。どちらかと言うと現代音楽史の領域に入ってしまう。

あと「ミニマルテクノじゃない」というブコメを頂いてますが、その一例として戦メリとsummerをあげました。

2009-01-05

http://anond.hatelabo.jp/20090102151101

http://www.astronoterecords.com/jp/techno/ に両方の呼び名の由来がまとめられてます。

ここの参考文献に載っている銀星倶楽部テクノポップ特集も盛りだくさんの内容でお勧めです。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん