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2023-02-14

[]米CPI発表前夜、ウォール街は各種シナリオに備えゲームプラン策定

14日に発表される1月の米消費者物価指数(CPI)は、パウエル連邦準備制度理事会FRB議長と金市場の間で数カ月前から続いている危うい停戦状況を一変させかねない。インフレが落ち着き始める中、議長株式相場の上昇にほとんど口出ししていないが、景気のガス抜きを図る議長の取り組みを株高が台無しにするのではないか危惧する声は多い。

  ゴールドマン・サックスグループ債券および株式マクロヘッジファンド担当責任者、トニー・パスカリエロ氏は「FRB金融環境がこれほど緩むとは想定していなかっただろう。しかインフレが低下を続ける限り、それに異議は唱えないはずだ」と10日付のリポートで指摘。「それだけにCPIの重要性は高い」と述べた。

  CPI統計のどこに焦点を絞るかや、各種シナリオでどう賭けるかを巡っては、各社で異なるようだ。JPモルガンチェースは前年同月比に注目。エコノミスト予想では6.2%上昇への伸び鈍化が見込まれている。

  予想近辺であればインフレ沈静化の継続確認され、国債利回りドルが下げる一方、テクノロジー株と景気敏感株を中心にS&P500種株価指数は上昇すると、JPモルガンは予想。しか投資家の注目が過去2カ月よりも鈍いディスインフレシフトすれば、株式の上昇は縮小する見通しだという。

  一方でモルガン・スタンレーのトレーディングデスクは、月間ベースでの変化率に注目し、0.4%上昇を予想している。これを下回ればハイテク株と消費財銘柄が上昇し、債券も買われる見通しだという。逆に上回ればリスクオフきっかけとなり、インフレに強いはずの景気循環株でさえも売りを免れられないとみている。

  アンドルー・タイラー氏らJPモルガンのチームは、CPIが前年比6.5%上昇を上回る確率を5%と分析。この場合S&P500種は2.5~3%下げると予想し、割高なソフトウエア株や仮想通関関連銘柄を売り、米国債ドルを買うよう推奨した。

  「強気派にとって特にやっかいなのは、このシナリオ中国発のインフレ圧力顕在化する前に実現することだ」と指摘した。

  金融市場では株式から債券に至るまで、年初からの上昇基調が先週に停止。物価圧力が長期化する中、FRB当局から利上げを継続する必要性が相次いで指摘されたことが背景にある。こうしたタカ派的な発言を受けて、短期金融市場で織り込まれ政策金利ピーク水準は5.2%前後に上昇した。今月初めは5%弱だった。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-13/RQ11KNDWRGG001

2023-02-09

[]皮肉なことに、金利上昇が賃金上昇とインフレの上昇を意味する場合

Fed ウォッチャーの Philip Marey は、昨日の Fedパウエル議長チャットに応えて、2023 年に向けた Fed Funds のコールで 50bps の上方シフトを示しました。フィリップ氏は、来月の 25bps の利上げ後に 5.00% で一時停止するのではなく、FRB が年内にさらに 2 回の利上げを行うことで 5.50% まで利上げすると見ています。 . (「長い道のり」を参照してください。) 市場には金魚記憶があり、誰もが常に正しかたことは知っていますが、12 か月前であれば、その見方SF のように見なされていたでしょう。

事前に Philip が明確に署名たこ予測修正は、商品ディスインフレに関する Powell のコメントによるものではありません (ただし、1 月の米国中古車価格の 1 月の 2.5% 急上昇は、ある業界指標であることに注意してください)。むしろFRB議長現在米国労働市場ダイナミクスは「景気循環的というよりも構造的だと感じている」と述べたためであり、彼の最大の懸念は、住宅を除くコアサービスインフレと、新たな外因性ショックの可能性です。

構造」。市場にとって扱いにくい言葉があります。彼らは、「誰も予見できなかった外生的な出来事」のために厄介な循環的ショックがあったという考えに対処することができますしかし、経済に恒久的な変化が起こる可能性があるため、金利を高く維持しなければならないという考えは、誰も考えていません。連邦準備制度を含む。インフレ率が 2024 年までに 2% まで低下し、同時に失業率わずかに上昇するだけであると、彼らは他にどのように予測していますか? 内因性および外因性の面での構造変化は、18 か月で同時に解決しますか? どうやって?

関連して、寡占の専門家 @matthewstoller は次のようにツイートしています自動車業界巨人は、高い利幅に慣れており、需要を満たすために生産を増やしていません。」その見方は彼だけではありません。

2022 年 5 月、ボストン連銀は次のように結論付けました。チェーンの混乱と労働市場の逼迫。」2022 年 4 月、経済政策研究所は、「企業利益が不釣り合いにインフレ寄与している。政策立案者はどのように対応すべきですか?1979年から2019年までの米国企業部門の単価上昇への貢献は、企業利益11.4%)、非労働投入費用(26.8%)、および人件費であることを示すことにより、利上げではなく超過利益税を求めてロビー活動を行っています。 (61.8%) 対 2020 年第 4 四半期 – 2021 年第 4 四半期の企業利益 (53.9%)、非労働投入コスト (38.3%)、および人件費 (7.9%)。言い換えれば、集中した企業部門における供給ショックと「コストプラス」の価格上昇が、米国価格を上昇させた(緩やかな財政政策の後)。今、構造的に逼迫した労働市場が上にあるかもしれません!

これは、バイデン大統領一般教書演説で、「誰も置き去りにされない」「ブルーカラーアメリカ」を構築していると述べると伝えられている通りです。(ChatGPTに簡単に取って代わられるホワイトカラー労働者は別として?) 賃金プレッシャーは大きい!一方、FCC でのバイデンのリナ・カーンの任命は、企業の集中度をこれほどまでに高めたボルキアン革命ゆっくりと、痛烈な逆転を目の当たりにしている。 3年連続の「ブルーカラーホワイトハウス

実際、強力な企業がより高い金利と高い賃金を支払っても、それらをカバーするために価格を引き上げることができると想像してみてください。かつては賃金価格スパイラルと呼ばれていたと思います

さらに、中国国防総省から気球についての電話を受けることを拒否し、サウジアラビア通貨が固定されているにもかかわらず、米ドル以外の債務を発行し、ベラルーシ大統領が自慢して、「世界はすぐに新しいものを見るだろう」という内生的な問題があります。新しい準備通貨を備えた強力な通貨同盟。」(繰り返しになりますが、これらの試みが機能したり、世界平和や安定を提供したりするとは思いませんが、それは彼らが試みないという意味ではなく、西側中央銀行政策操作余地制限していません。)

しかし、心配する必要はありません。いずれにせよ、インフレ率は 2% に戻ります。どこにでも。理由があるからです。

もちろん、これは米国だけの問題ではありません。

たとえば、RBA の 25bps 利上げが予想どおり 3.35% に引き上げられた昨日の中央銀行の行動では、今後数か月でさらなる利上げが必要になるという声明が付随していました。言い換えれば、金利が 4% に近づくことはないだろうと言う地元住宅に夢中になっているアナリストは間違っていました。

逸話的ではありますが、オーストラリアの一部で展開されているのは、住宅ローン金利が上昇しているのに、投資賃貸物件保有している人々は保有を売却していないということです。代わりに、彼らは家賃を上げて、痛みを感じないようにしています。そして、住宅不足があり、金利が上昇するにつれて建設される家が少なくなることを考えると、賃借人は支払うか、路上生活する必要があります.

それは、より多くのお金社会底辺から家賃を払っている社会から資産階級の手に流れ込むにつれて、需要デフレ崩壊意味するかもしれません - これは新封建的政治経済資産ベース政策論理的収束することです. (そして、マーティンウルフ最近フィナンシャル・タイムズで主張したように、地価税に関するヘンリージョージの考えが論理的である理由.非常にタイト労働市場で、彼らは得ることができます

皮肉なことに、金利の上昇は賃金の伸びの上昇を意味し、インフレの上昇を意味します。

もちろんこれは予測ではありません。しかし、政治経済構造理解していなければ、経済を「ただ」正確に予測することはできないことを強調しています。これは、国際収支の危機バランス オブパワーの危機に関して英国ユーロ圏に対して行ったばかりの地政学モデリングの演習で行ったのと同じ議論です。

文字通り、経済サイエンス フィクション現在経済科学事実、つまり Fed Funds は 5.5% に向かっており、6% のピークのリスクがあるものとを区別できるようにしたい場合は、より適切に議論構成してください。

https://www.zerohedge.com/markets/irony-if-higher-rates-mean-higher-wage-growth-and-higher-inflation

2022-12-05

増える23年の米景気後退予想、金融各社は最適投資に知恵絞る

ニューヨーク 2日 ロイター] - 投資家は米連邦準備理事会FRB)の利上げがもたらし得る来年の米景気後退に備え、これに耐えられる投資先探しに知恵を絞っている。利上げが米住宅市場の急減速や米国債利回りの逆イールド化に波及。米金融各社がここに来て来年経済見通しを慎重にしている流れの一環だ。

クレセット・キャピタルジャックエイブリン最高投資責任者来年に米景気が緩やかに後退し、FRB金融緩和を迫られると予想。それまでは投資家景気循環の落ち込みに強い投資先を志向していくとみる。

ブラックロックインベストメント・インスティテュートのストラテジストらによると、各中央銀行インフレ抑制を目指すと引き締め過ぎになりやすく、今後のそうした打撃を株式市場はまだ織り込んでいない。来年景気変動の影響を受けにくいと考えられるヘルスケア株が推奨という。今年のS&P500種のヘルスケア部門は年初来で約1.7%下落にとどまる。エネルギー株や金融株にも前向きだが、新興市場全般にアンダーウエートにしているという。

JPモルガン来年を軽度の景気後退予測。第1・四半期にはS&P500種が今年の最安値を再び試すとみる。米株は過去平均より割高なことなから先進国株より魅力が落ちるとし、推奨するなら一番は英国株とした。

BofAグローバルリサーチも米景気後退懸念と米企業収益鈍化により来年米国株は悪環境になるとみて、米株が値上がりしても弱気相場の中の上昇に過ぎないと受け止めるよう顧客に助言。一方で中国株をオーバーウエートにし、コロナ感染予防の厳格な規制の緩和や政府による不動産部門支援中国株を押し上げると予想している。

ただ、誰もが今後の米景気後退やその影響を既定路線とみているわけではない。

UBSのストラテジストのルーカス・カワ氏は中国欧州経済成長減速といった今年の悪材料来年は一部改善に向かうとし、資産価格全般に支えられると予想する。「今年の向かい風が来年追い風に変わっていく可能性はかなりある」という。

ティシスインベストメントマネジャーズのストラテジスト、ガレット・メルソン氏は来年は米経済が軟着陸するとの見方。「軟着陸への道は恐らく現在の予想コンセンサスより広い」とし、消費は金利上昇で抑制されるが壊滅はしないとみている。米小型株が既に景気後退を織り込み済みとして、投資強気と指摘した。

https://jp.reuters.com/article/usa-stocks-weekahead-idJPKBN2SP0F5

2022-11-13

anond:20221113105048

MMTでは通貨自体政府負債から国債と分ける必要がないというのは聞いてもいいけど、貨幣でも自国通貨建て国債でも財政破綻しないのは変わらんよね。

JGP失業しても最低賃金クラスでは雇われるというだけだから失業者向け職業訓練給付でほぼ実装されてるよ。それでも最低賃金で雇われるという程度だからそれ以上の景気循環などの問題には対処しようがない。枝葉にすぎない。

2022-09-27

anond:20220927184455

景気循環なんてあてにならない。

2007年あたりにキチン循環、ジュグラー循環、クズネッツ循環、コンドラチェフ循環の多くで拡張期が来るって予測されていたが蓋を開ければリーマンショックだった。

2022-06-01

景気予測は「勘と経験

景気予測が「勘と経験」だと書いた某エコノミストに対して、一部のマクロ経済学者たちが瞬間沸騰してブチ切れてたけど、反論レベルが低いと思うな。

たとえば以下のツイートから始まる景気予測ツール説明だけど、この手法で今後2年間の景気を予測してみてほしい。多分使い物にならないよ。



景気予測というのは、経営戦略投資戦略意思決定サポートするための材料提供することが重要なんだ。

から、「このモデルだとこういう結果になります」では役に立たないし、意思決定において重要な要素は短期的な「ショック」であることが多いかモデルの解として描写されないことが多いんだよね。

エコノミストマクロモデルを使った予測値やシミュレーションくらいは大抵作ってるよ。でも、それだけでは役に立たないことを理解してるからいか現実に近づけていくかで苦労しているんだ。

一般的識別やすいショック(円安資源価格上昇、利上げ)だったらモデル分析はできるけど、たとえば中国ロックダウンの影響をどう考えるかな?

産業連関表を使えば良い?うんうん、気持ちはわかるよ。でも産業連関表と時系列モデルマクロモデル統合するのは簡単じゃないし、国際的産業連関表はたまーにしか更新されないね

モデルが役に立たない理由は大体想像できると思うけど、統計モデル等を用いて行う予測は、過去構造を前提として未来予測することしかできないんだよね。

でも、経済は変化し続けるし、特にコロナ前後の変化は大きすぎるから過去関係性をもとに予測を作ると、足元の経済動向がそもそもうまく描写できない。

この状態で足元で起こっていることが構造変化なのか、景気循環なのかを識別しながら景気予測を作っていくのがエコノミスト仕事なんだね。

そのためには統計モデル変数として採用しにくい細かい経済統計の中身やビッグデータ質的変数なんかも加味して予測を作る必要がある。

それを大雑把に言うと、「勘と経験」という言葉なっちゃった部分があるんじゃないかな。

もちろん、これをすべて統計的に織り込んだモデルが作れるならば理想的だよね。

政策当局を中心にこうした取り組みを進めているのは知ってるよ。でも実用的な景気予測をそれだけで行うことが出来るレベルには達してないよね。

もし出来るというのならば早く「論文」で発表してほしいな。参考にするよ。

不思議なことに、日本ではマクロ経済学者がいわゆる職業エコノミスト馬鹿にすることが今回の事例のように一般的に行われているのよね。

でも実際にはやってることが違うことが多いから、下手に口出しするべきじゃないと思うよ。

逆に、月次や四半期で出てくる経済統計について、マクロ経済学者がとんちんかんコメントをしていることも少なくないよ。仕方ないと思うよ、普段見てないんだから

から、もともと論文を書くことを仕事にしていない職業エコノミスト論文を書かないことを馬鹿にするべきじゃないよ。

こんなことはある程度理解はされていて、「勘と経験」という言葉が癪に障ったので瞬間沸騰してツイートしたのだろうとは思うよ。

でも実際にモデルが織り込めない経済環境予測に活かしていくためには、ある程度の経験必要になる局面も多いのは分かってもらえるんじゃないかな。

あと、異様に「勘」が鋭いエコノミストもいるよね。トップエコノミストは他の人が見つけていない重要な要素を見つけ出すセンスがずば抜けてる。これは「勘」としか表現できないと思うな。


ま、そんなに考えずにドタ勘だけで予測してるエコノミストもいるのは事実だし、元記事の人がどういう作業をしていたかはわからないけどね。

2021-11-28

普通不況じゃないのに日本政府支出を増やして国民生活は向上するの?

最近ネットだと、政府支出を増やさないか国民所得が減って生活が貧相になっているのだ、というのが主流になっている。

コロナ前だとGDPが550兆円ほど、しか完全雇用状態だった。

政府支出を増やして、GDPを増やしていけるものなのだろうか?

今はコロナで減っている分を補うというので出すのは正しいと思う。

通常の景気循環で後に好景気がきたら回収できる。


国民全員に10万を配ったとして13兆円で、ほぼ意味がなかった。

毎月国民全員に配ったとして年間156兆円。

コロナ前の完全雇用状態に戻ったとして、このお金はどこに向かうのか?

生活が向上したと感じるには、何かしらか消費しないといけないと思うのだが違うのだろうか。

じゃあ何を買うかだが、今の日本でそれほど購入したい物があるのだろうか。

もちろん壊れれば新しい物を買うだろうし、スマホは買い換えるだろう。

だが多くは不動産に流れてしまわないのだろうか。

10万配るとしてそのまま10家賃は上がらないだろうが、そこから何万までなら家賃やローンを上げてもいいかというのでバランスするのが不動産銀行だ。

今ですら住宅ローン補助が常態化して価格が上がっている側面がある。

2021-09-14

anond:20210914003055

概ね正解だけどTOPIX、テメーはダメ

日本株なんて所詮シクリカルだから

景気循環、循環してるだけなんだよ

いまだバブル時の高値を越えられないことは横においても、それ以降も行ったり来たりで上がらないんだよ

トレードするならまだしも、長期で買い持ちするのは機会損失ハンパない

2021-06-02

anond:20210602122036

安倍政権以降に最低賃金は大きく上昇したから、その影響がどうであるか、

景気悪化の時期も含めた景気循環の1サイクルを経た上での評価を行った上で、

さらにまた大きく引き上げるかを検討して欲しいよな。

最低賃金はいったん上げたら下げることはほぼ不可能なのだから

2021-03-11

地頭信仰ルーツに関する私的考察

増田話題になってたので、いわゆる氷河期世代のおじさんとして個人的体験から思うこと、つらつらと。

つのころから蔓延るようになった言葉を初めて聞いたのは、2001年位のころ、外資系コンサルの人と仕事をしたときのように記憶している。

その少し後の頃から書店ビジネス書コーナーの棚に「外資系コンサルの書いた、地頭を良くする本!」みたいな胡散くさげな本が並びだしたように思う。「フェルミ推定」なんて言葉が出回るようになったのも、多分その頃。

あの頃の日本は、山一證券とか北海道拓殖銀行とか、まさか潰れるとは思わない「一流企業」が相次いで潰れるという経験を経て、バブル崩壊が単なる景気循環ではなく、とんでもないことが起こっているということをようやく自覚しつつも、その後「失われた30年」が訪れるとは露一つも思わず希望を持っていた。

バブル崩壊前の多くの日本人は「学校勉強ちゃんとやって、一流の大学にいけば、その後はいいとこに就職できて一生安泰だ」と素朴に信じていた。

その頂点には、東大法学部をでて大蔵省(現・財務省)に入るという“エリートコース”があった。かつて、東大法学部学生就職の話をするとき司法試験公務員試験も目指さないでいると「え?君、民間志望なんだ!」などと言われたらしい(という話を東大文学部出身の人に聞いたことがある。「だから法学部の奴らはいけ好かないんだ」と)。

まあ、普通大学生には、そんな雲上人気持ちはわからなくても、文系なら都市銀行総合商社大手損害保険会社あたりを頂点とした就職ヒエラルキーが、かつての日本には厳然として存在したのである

そんなものは、山一證券社長が涙ながらに「社員は悪くないんです!私らがみんな悪いんです!」と謝罪しながら同社の廃業を決めたあたりからガラガラと音を建てて崩れていった。と、同時に日本という国は低迷して現在に至るわけである

そんな中で、人気の就職先としても少しずつ存在感を出してきたのが「外資系コンサル」というやつで、そんな奴らがやたら振り回してた言葉が「地頭」という印象がやたら強いのであるあくまでも個人観測範囲の話だが。

日本学校で身につけるような、与えられた定型的な問題に解答するだけの「頭の良さ」だけでは、この大変革を乗り切れない! これから時代を乗り切るには地頭の良さが必要だ!みたいなアオリも一頃はやたらとみかけた。地頭力などという不思議日本語も生まれた。

で、地頭という言葉俗語としては定着したようだが、結局、地頭ってなんなのかよく分からないままひろまって、「まともな言論」ではあまり見かけないように思う。そして、日本の低迷はずっと続いている。

anond:20210310120801

2019-12-08

長期停滞下の経済政策

サマーズ氏はこれまで唱えた仮説を学術論文で補強するなどしているが、主張の大筋は変わらない。第1に先進国では需要構造的に不足しており、ケインズ的な景気循環への対応では不十分だ。第2に金融政策効果日本欧州の例をみても特に小さく、これは経済の需給にとって中立な「自然利子率」そのものが急低下しているためと推測される。追加の金融緩和余地も小さく、金融仲介機能を妨げるので、経済にとってもむしろマイナスかもしれない。その一方で、第3に財政政策は成長率の押し上げに効果を発揮してきた。低金利を生かして支出を拡大すべきであり、環境関連投資の拡大や、企業設備投資を促す施策有効だ――。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51594960Q9A031C1I00000/

最近日本経済新聞ラリーサマーズの長期停滞論が何度か取り上げられています。これも文字で読むよりはISカーブを使うと分かりやすいと思います。みなさん、お手元の紙の縦軸にrを、横軸にYをとって、右下がりのISカーブを描いてください。横軸の適当場所Y1を取って、上に向かって伸ばしてください。ISカーブと交差する箇所から左に向かって線をひいて縦軸とぶつかる場所r1と書いてください。Y1が潜在GDPr1自然利子率です。縦軸のr1の上の適当なところに点をとって0(ゼロ)と書いてください。ISカーブや潜在GDP説明は省きます

現実の財市場ISカーブで示されますが、これが潜在GDPY1)と一致する水準が"自然利子率"(r1)です。サマーズのいう「長期停滞(Secular Stagnation)」とはr1<0の状態をいいます

需要(=C+I+G+NX)<潜在GDP場合(これを放置するとデフレが進行しリストラが始まります)、利子率(r)を低下させて投資(I)を増やせば総需要も増えて総需要=潜在GDPとなりますが、0>r1場合は、金融緩和をやり尽くして現実の利子率をr1にしたら、もう金融政策はすることがなくなります

Y=C+I+G+NXY1で、Iを増やせないとしたら、方法は3つしかありません。

ドイツのようにNX(純輸出)を増やすもっともこれがいくらでもできるのはドイツのように為替レートや貿易障壁など交易条件が制度的に有利に設定されている場合に限られますし、他国NXを削っているので、世界中が長期停滞に陥っていれば他国貧乏にするものすごく迷惑方法です。サマーズが国際協調立場からドイツ国際的監視せよと主張しているのはそのせいです(※1)。

日本のようにG(政府支出)を増やすトランプ政権のように減税でC(消費)を増やす。いずれも財政悪化します。

あるいは下げられないはずの利子率(r)をさらに下げ、その効果をIではなくてバブルにつなげてCを増やすという方法もありますサマーズは金融危機前はバブルのおかげでY=Y1が達成できていたとみています(※2)。

日本経済新聞記事で「第1に」「第2に」「第3に」と並べられてる内容については、需要構造的に不足して自然利子率がゼロ以下になっているので、金融政策無効で、財政支出しかないでしょう、せっかく財政支出をするなら長期的な成長につながるようなものに出しなさいとまとめた方がわかりやすいでしょう。

いずれにせよ、かつてのケインズのようにまったく新しい経済政策を誰かが発見するか、科学技術上の大発明あらた需要を作り出してくれるまでは(いつになるかはわかりませんが・・・ロバートゴードンは、AIロボット家電製品自動車ほどじゃない、あんなすごい発明は今後も無理でしょ、としていますが(※3)、技術需要に結びつくのには時間がかかるのだからまだわからない、という意見もあります)、バブル金融システムリスク晒すか、減税か大規模財政支出財政破綻のリスクを高めるか―今は高くないですが―どれかしかないのです(もちろん、みんなで貧しく生きようというのもあります。)。

なお、減税といってもCに与える影響はさまざまですが、一般的貧乏な人の方がMPC限界消費性向)が高いうえ、日本低所得者所得税負担は既に低いので、するなら消費税減税でしょう。今主張しているのはれい新選組です。

安部政権は国と地方あわせて13兆円の財政支出をまとめようとしています。但し、その年のGDPだけかさ上げしてあとはさっぱりといったものではなく(典型的なのは誰も来ないコンサートホールなど)、地球温暖化対策のように社会的に意義がありかつ外部不経済を解消するとか、潜在GDPを長期的にあげるような有用支出必要です。私は何が有用支出なのか、例えば小中学生パソコン一人1台用意するのが良いかいかさっぱりわからないので、マスコミでその点をしっかり議論をしてほしいのですが、残念ながら日本は主要な野党経済に関心が薄いうえ、主要な新聞そもそも財政支出の拡大に反対しているので、安部政権に丸投げ状態です。

※1 "Global economy is at risk from a monetary policy black hole" By Lawrence H. Summers , Financial Times, OCTOBER 12 2019

https://www.ft.com/content/0d585c88-ebfc-11e9-aefb-a946d2463e4b

その他ドイツ事情についてはマーティンウルフ"日本化しないドイツ幸運" 日本経済新聞フィナンシャルタイムズ2019年11月1日 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO51634760R31C19A0TCR000/

※2 "もしもあなたが少し過去を振り返り、金融危機以前の経済について調べたら、ちょっと奇妙なことに気づくでしょう。多くの人が当時の金融政策ユルユルすぎたと信じています。みんなあの頃は膨大かつ過剰な貸付けが行なわれていたのだという意見に賛成していますほとんどすべての人が、家計保有していた富はバブルだったと考えています。過剰なお金、過剰な債務、過大な資産・・・でもそんなに景気良かったでしょうか?設備めいっぱい稼働していたわけではありません。失業はすさまじい低水準だったというわけでもない。インフレなんてまったくなかった。そう、どういうわけかグレート・バブルですら総需要を過剰にするにはまったく足りなかったのです。" IMF Fourteenth Annual Research Conference in Honor of Stanley Fischer Washington, DC November 8, 2013

http://larrysummers.com/imf-fourteenth-annual-research-conference-in-honor-of-stanley-fischer/

※3 ロバート・J・ゴードンアメリカ経済-成長の終焉」(日経BP2018年

https://www.amazon.co.jp/dp/B07KWMYP13/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

過去増田です)

"れい新選組立憲民主党 どちらが正しいか (自民党とどちらが正しいか追記しました) "

https://anond.hatelabo.jp/20190622204530

"金融政策はこれからマクロ経済の安定化ツールであり続けることができるのか サマーズとクルーグマンツイートより"

https://anond.hatelabo.jp/20190824134241

"国土強靱化いつやるの?今でしょう!"

https://anond.hatelabo.jp/20191014111057

"お金が余ると財政健全化できない?そんなバカなことあるか!...あるんです "

https://anond.hatelabo.jp/20191111070842

2019-08-24

金融政策はこれからマクロ経済の安定化ツールであり続けることができるのか サマーズとクルーグマンツイートより

https://twitter.com/LHSummers/status/1164490326549118976

"ここジャクソンホールにやってきて、経済学者重要問題に取り組んでいます中央銀行は、これから10年も、これまで私たちが考えてきたように、産業社会マクロ経済の安定化ツールであり続けることができるでしょうか?アンナ・スタンブリーと執筆中の論文で、私たちはそれは疑わしいと論証しています。"

"今や利下げの余地ほとんど残されていません。1970年代以来、アメリカ合衆国リセッションが発生するとFedは常に500ベーシスポイント以上の利下げを実行してきました。そして多くの場合、実質金利中立金利よりも400ベーシスポイント以上低かったのです。今や最大限可能な利下げ幅は200から300ベーシスポイント、実質金利中立金利より150から250ベーシス下でしかありません。"

"わずかこれだけしか利下げの余地がない、これがアメリカ合衆国現実です。だがこれでも先進国の中では最も金利が高いのです。ヨーロッパ日本においては状況はより深刻です。"

"これまで大規模な量的緩和としっかりしたフォワードガイダンスが試みられてきました。今、私たちポスト量的緩和フォワードガイダンス世界に生きています。ある政策説明をあれこれ言い換えてみたり、記者会見タイミングを変えてみたり、見通しに関するプレゼンテーション方法を変更してみたり、もはやそんなことでなんとかなるとは考えられません。"

"私たちジャネット・イエレン意見にはたいていは賛成しています。でも彼女2016年ジャクソンホールで講演をしたとき金融政策にはまだツールキットが残っているという彼女の楽観主義はまちがっていると思っていました。10年債の利回りが150ベーシスに落ち込んでいる現在ならなおさらのこと。"

"金融経済ブラックホール、私はゼロ近辺で固まってしまった利子率、そこから抜け出す見込みもない状態をこう呼ぶのですが、10年債の実質利回りがゼロないしマイナスヨーロッパ日本マーケットでは、それはもはや将来にわたって確信となっていますアメリカ合衆国不況ひとつで彼らの仲間入りです。"

"先進国ではどこでも、失業率の急上昇のリスクインフレ率の急上昇のリスクよりもはるかに大きい。マーケット期待インフレ率が2%にはるかに足りないというのに、です。"

"金融当局は、金融政策を通じて、長期にわたり、望むだけのインフレを創り出すことができる、世界中の経済学部の学生は、それが公理だと教えられてきました。だがもはやその命題は大いに疑わしい。"

"多くの人は、その後におきた出来事で、アルヴィン・ハンセンの長期停滞論はまちがいであることが証明されたと信じています。でも事実は逆で、大恐慌から復活するのに第二次世界大戦必要だったという事実は、彼が正しかたことの証明なのです。膨大な軍事支出がなければ「流動性の罠」がもたらすデフレシナリオは、しつこく続いたことでしょう。"

"「ブラックホール問題」、「長期停滞」、「日本化」、なんと呼ぼうといいのですが、この一連の事象世界中央銀行を悩ませているのです。"

"私たちポストケインジアンがずっと強調していたこと、最近ではトーマスパリーが唱えていたことに賛成しなければならないようです。経済変動において、ある特定の要素の摩擦、不適合が果たす役割は、根本的な総需要不足に比べれば、あまり強調される問題ではない、ということです。"

"今度発表する論文で、私たちは、最近コンセンサスのように、現在の状況を、単に中立金利の下落、低いインフレ率、名目金利実効的な下限という観点から捉えることは、苦境を過小評価してしまうと主張しています。長期停滞はより深刻な問題なのです。"

"超低金利環境における限られた名目GDPの成長は中立金利が大幅に低下した証拠だと解釈されてきました。だがそれだけではありません。"

"総需要に対する金利の影響が急激に低下し、金利が低下するにつれて限界影響、すなわち低下した金利毎の総需要に対する影響が減少することも、同じぐらい確かなのだと思います、"

"ある局面では利子率の低下が総需要を減少させることさえあり得るのです。その原因は、例えば貯蓄行動の目標への影響であったり、金融機関の利ざや縮小からくる仲介機能の低下現象、いわゆるリバーサル・レート効果だったり、リアルオプション効果考慮して埋没的、不可逆的投資は止めておこうとなることだったり、低金利財政赤字に及ぼす勘定効果であったりします。"

"この点は、マクロ経済学のダイアグラムを使って示すことができますISカーブは急勾配になり、非線形になり、後ろに向けて曲がることすらあるのです。"

https://twitter.com/LHSummers/status/1164490361881931777/photo/1

"もしマクロ経済安定化の中心的な問題中立金利の低下にあるなら、その立場は、たぶん"オールド・ニュー・ケインジアン"と呼ぶべきなのでしょうが、利子率をじゅうぶんに下げることができるのであれば、金融政策によって完全雇用は達成可能です。"

"対照的に長期停滞の視点からは、この立場をニュー・オールド・ケインジアンと呼びましょう、仮に可能場合であっても、総需要に少々刺激を与えるのがせいぜいで、最悪の場合は、総需要を減らすことすらあるのです。"

"さらに利下げは将来の経済パフォーマンスを阻害することもあるのです。以下その理由を述べます。"

"第1に、金融システムの不安定化です。金融危機の原因はバブルと過剰なレバレッジにありましたが、それは2001年景気後退に対する需要下支えのための政策対応の結果として生み出されたのです。日本1980年代末のバブル1987年ブラックマンデー後の緊縮財政環境における低金利に原因がありました。"

"第2に、企業ゾンビ化リスクです。利払いの問題に直面していない企業は、テストを受ける必要がない学生のようなものです。彼らは勝手気ままにどうみても収益性がみこめない事業にもフラフラと乗り出してしまう。さらに低金利は寡占企業の強大化とダイナミズムの低下を生み出すでしょう。"

"第3に、銀行破綻リスクです。低金利銀行収益を圧迫し、顧客基盤のようなフランチャイズバリューを低下させ、自己資本規制レベルいかなるものであれ、銀行をショックに対して脆弱にするでしょう。"

"第4に、金融政策有効性のさらなる減少リスク現在の利下げが将来の需要の先食い、つまり企業が将来の投資を、消費者が持続的に必要な消費今するというレベルにまで至ると、現在の低金利は、将来の金融政策効果の減少を含意することになります。"

"マクロ経済学者が注目すべき重要問題は、適切な総需要管理することです。私たちは、中央銀行管理できるのだ、あるいは現在金融政策の各種ツールでそれができるだろう、と提案することは、危険だと思っています。"

"もっとも注目されるべきが財政政策であることはあきらかです。とりわけ低金利ゼロ以下の金利財政赤字の持続可能性を示している現在の状況下ではなおさらのこと。"

"しかしながら需要の水準は政治構造の影響も受けます。例えば、社会保障の給付を当期の租税保険料で賄うべきとするpay-as-you-go方式、定年の延長、社会保険の改善民間インフラ投資への援助、高貯蓄の富裕層から流動性が制約されている、要するにお金がない貧困層への再分配などです。"

"1970年代の高インフレ、高い利子率はマクロ経済学の政治思想政策制度革命をもたらしました。低インフレ、低い利子率とこの10年の長期停滞は現在も深刻な形で進行中であり、マクロ経済学の世界に同じぐらい大きな改革が求められています。"

"ジャクソンホールの「金融政策への挑戦」で、この点に焦点があてられることを願っています。まああんまり期待していませんが。"

https://twitter.com/paulkrugman/status/1164604703424090112

"ラリーサマーズのスレッドおもしろい。まあ僕はいくらか疑問点ももっているけどね。あのあらぬ方向に曲がったISカーブには納得していない。でも全体の方向性としてははっきり正しい。次の不況中央銀行に何かできる力が残っていると信じる理由ほとんどない。"

"中央銀行はそうは言わないけどね。でも彼らの立場も考えてやれよ。ドラギやパウエルが「うちらもうお手上げですわ」って言ってみ?マーケットパニックなっちゃうよ。何もできなくても自信があるふりしなきゃならないのさ。"

"さらに2点。僕には中央銀行はまだこれが一時的ポスト金融危機時代の姿で、将来「正常化」できるかのように語り、振る舞っているように見える。でもね、もうリーマンショックから11年だよ!"

"言い換えれば、これが21世紀ノーマルなんだよ。グレート・モデレーションマクロエコノミクス中央銀行景気循環コントロールし、財政政策緊急措置、そんな時代は戻ってこない。"

"ラリー1970年代インフレマクロ経済思想刷新につながったことにも触れ、僕らも同じことをしなきゃならないと言った。僕も、なぜ今までそれがおきていないのか、僕らは厳しく問い詰められなければならないと思う。"

"結局のところ、現時点まで超低金利と持続的な需要不足は、スタグフレーション時代よりも長く続いている。1970年代の7~8年の不調がすべてを変えたのに、2008年以来の11年でなんでこんなに変っていないの?"

"僕の考えでは、社会学と政治学のミックスに答えがある。しつこくつきまとう長期停滞の害悪は、保守的アジェンダを産み、経済学者古典派に回帰させた。だがまだ対照的方法が残っている。"

"ジャクソンホールラリーサマーズ以外にも持続的な財政刺激策を主張する人がいて、オリヴィエブランシャールを呼んで財政赤字を騒ぎ立てることが見当違いだって言わせればおもしろいと思う。レポート求む。"

(訳は適当です。マクロ経済学の知識がない人も分かるようにことばの意味を補っている箇所もあります。)

追記

参考文献を紹介しておきます

Robert J Gordon "Macroeconomics 12th Edition"

https://www.amazon.com/Macroeconomics-12th-Pearson-Economics-Hardcover/dp/0138014914

ロバート・J・ゴードンアメリカ経済 成長の終焉

https://www.amazon.co.jp/dp/B07KWMYP13/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

ローレンス・サマーズ、ベン・バーナンキポール・クルーグマンwithアルヴィン・ハンセン「景気の回復が感じられないのはなぜか-長期停滞論争」

https://www.amazon.co.jp/%E6%99%AF%E6%B0%97%E3%81%AE%E5%9B%9E%E5%BE%A9%E3%81%8C%E6%84%9F%E3%81%98%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%81%8B%E3%83%BC%E9%95%B7%E6%9C%9F%E5%81%9C%E6%BB%9E%E8%AB%96%E4%BA%89-%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BA/dp/4790717313

2019-07-03

anond:20190703193706

自民は、景気循環良いサイクルで株高になってる以外に、なんかいいことしたの?

ETF使って日銀経由で株高にしてるけど、出口どおすんの?

2018-12-21

このカブどうしよう。

なんだかんだで、ー400万まできちゃった。

FRBやらかしたせいで、この先も景気減速の見通しになってるし、ここで利確するか、つぎの景気循環まで待つか。

そもそも、その会社がこれからくる不況を乗り越えられずに死んでしまったらどうしよう。

あー、どうしよう。

増田はどう思う?

2018-09-13

最低賃金に関する議論を読んで

http://wofwof.blog60.fc2.com/?no=665

しかし、実証分析の分野においては賃金引き上げの雇用や景気への影響は必ずしも明らかでない。

かに悪影響の無かったという実証研究もあるものの、明らかでないとするほどマチマチなわけでもない。大多数の実証研究ではやはり雇用には負の影響があった。

http://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/tsuru/20.html

生活水準改善には給付金その他の政策がある一方で、買い手独占による雇用量の減少に対応する価格規制という機能最低賃金しかないため、これを生活改善のために雇用を減らしてでも導入するというのは望ましいことではない。

所得の増加が景気をよくしたりすることもあるからだ。

雇用が減少すれば雇用者の平均所得は上がっても国民全体の総所得は下がることになり、これは雇用者の平均消費を増やすことはあっても国民全体の消費は減らすことになり景気には悪影響となる。景気循環を超えた長期的に見ても、雇用が少なければそれだけ生産所得も減る。

日本最低賃金は、所得中央値100人中50〜51番目の人の所得)の39%(2014年、OECD調べ)でOECD加盟国28カ国中25位である

これは所得分布に歪みが小さく所得中央値が平均的な所得よりも高く出がちな面もある。そしてチェコの事例のように最低賃金以外に社会格差を無くす方法はあり、価格規制による雇用量最大化という最低賃金しかない機能犠牲にして最低賃金にそれを期待することは望ましくない。

民主党は、7.25ドル最低賃金2020年までに12ドルに上げる法案を提出した。これは民主党提案選挙対策としての一面があるにしても、各州や各市でも生活費の高い都市部をかかえる州を中心に大幅引き上げが相次いでいる。

マサチューセッツ州では、2017年1月までに現在の9ドルを11ドルに、ハワイ州では現在の7.75ドル2018年1月までに10.1ドルに段階的に引き上げられる

海外比較する場合は、(貿易財での均衡をはかる)通常の為替レートではなく、PPPなどを用いる必要がある。現在東京最低賃金は900円を越えており3%ずつ上がれば程なく1000円を越えこれはPPPで換算すると10ドルである

それより大切なことは、海外の事例は今後やってみました失敗でしたとなる可能性があるのだから、外濠を埋められたからやらなければというのは短絡に過ぎる。思いもよらぬ大成功に終わるのを確認できれば数年後に追いかければ良い。

日本では、失業率が3.1%と20年ぶりの水準まで低下、有効求人倍率も1.24と23年ぶりの高水準を維持している。

現在がそうであっても最低賃金が実際引き上がる頃には次の景気循環に入っているだろう。最低賃金のようなもの短期的に上げ下げ不安定化することは望ましいとは言えず、短期的な景気動向理由とするのは適切とは言えない。

最低賃金労働者が自活したり、学費生活費を自分で稼いだり、という現在では当然、話は違ってくる。

ここは繰り返しになるがその生活補助という面において、最低賃金にそれを改善する機能があるとしてもそれが最低賃金の他の役割犠牲にしてでもやるべきかを考える必要がある。軽減税率が逆進性を改善するにしても逆進性対策として軽減税率をするべきとはならないのと同様である

日本の輸出依存度は15%(2014年)に過ぎず、最低賃金引き上げが経済プラスとなったと言われるドイツ(同39%)の4割程度に過ぎない。

輸出依存度は輸出が経済に与える影響の大きさをさほど適切に示すものではない。さすがにドイツほどとはならないにしてもサプライチェーンの長い輸出産業を多く抱える日本は、輸出の変化がGDPに与える影響は大きい。

日本競争力が低いのは専門性が低く年齢ばかり重ねた正社員賃金年功序列によって高過ぎることであるが、最低賃金の引き上げはこうした歪みを是正する効果がある。

かに最低賃金インフレを呼びそれが「専門性が低く年齢ばかり重ねた正社員」の実質賃金を下げて彼らの生産性との差が縮まれば歪みは是正される。ただそれは結局のところインフレによるものであるインフレの引き上げ方として最低賃金を上げる方法が望ましいかということになるがそれはコンセンサスある見方とも思えない。

加えて本来なら「専門性が低く年齢ばかり重ねた正社員」により適正のある場所に移るか人的資本を積みまして専門性を高めてもらうかの方が社会的に望ましいが、彼らの賃金相対的に安上がりにすることはそういう必要性を彼らや企業から取り除くことになる。

働かない人にお金をばらまくのと、働いても貧しい人の賃金を上げてあげることのどちらが好ましいは明らかだろう。

働かない人というのが怠け者というわけでも無い以上、これはまったく自明ではない。いや、仮に怠け者だったとしてさえ自明とは言い難い。

最低賃金を引上げると、ファストフード店など低賃金労働者を多く使う業態では値上げや利益圧迫が問題となるように思えるが、実際には逆だ。業態によって異なるが、低価格飲食店人件費比率は25%程度である。仮に全ての人件費最低賃金だったとしても、25%の賃上げによってコストは6%程度上昇するに過ぎない。同じ利益率を確保するための値上げ幅は8%弱に留まる。

3%の消費税引き上げの影響を鑑みれば8%がとても留まると言えるレベルではないだろう。また最低賃金労働者収入は25%増加しても雇用喪失して所得の減る者も出てくる。

いま使うか将来使うかは別として結局は生産しただけのも消費するのであるから雇用が減るような最低賃金の引き上げは生産を減らし消費も減らす。しかもその中で、従来「低価格産業」の主要なターゲットとしていた低所得層を、高くなった最低賃金を貰う層と失職層に二分するわけである。「低価格産業」の舵取りは困難化するだろう。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakamegumi/20150729-00047964/

2〜3年のうちに最低賃金を2割ほど引き上げて、他の先進国と同水準にするのが政治的のも経済的にも望ましい

この速度で最低賃金を引き上げれば社会の混乱は必至であろう。それはせっかくここまで上向いてきた景気を悪化させ、プラスになった実質賃金を再びマイナスに戻し、さらには最低賃金引き上げの失敗例として今後長期に渡って最低賃金政策を適正に行い難くしてしまものである

これまでもデフレの中でさえ最低賃金は上がってきた。そして安倍首相の出した目標も十分チャレンジングなものである。まずはこの達成を目指しながら海外の引き上げ例を検証できるのを待つの賢明と思われる。

2018-07-23

また景気が悪くなれば政権交代するよ?

有権者って、景気が良ければ現政権は素晴らしい、悪ければ現政権は最悪だ、程度の判断投票に行ってるから

予言するけど、これから5年ぐらいでリーマンショックほどじゃないにせよ不況になって民主党系の寄せ集めが政権取るから

不況の原因はオリンピック特需終焉かもしれないし、消費税増税のせいかもしれないし、単なる景気循環のせいかも知れない。

不況の原因なんてよくわからいから、田舎オッサン・オバサンは自分の稼ぎが減ったことや息子の就職先が見つからないことの不満だけで野党投票する。

逆に言えば、景気さえ良ければ与党投票し続けるか、そもそも投票に行かないで、与党が勝ち続ける。

2018-06-22

anond:20180622035515

平和賞絶対いるでしょう。トランプとか笹川良一みたいな功成り名を遂げた人を善行に向かわせるための素晴らしいニンジンだと思う。あのアメリカ第一主義で他を何も気にしないトランプ朝鮮半島平和に気を配ったのは、ノーベル平和賞に欲があった、というのもあると思うよ。科学賞は代わりがたくさんあるし、ノーベル賞のなかで一番かけがえのないものだとおもう。

経済学はサブ分野(環境経済学労働経済学、国際貿易景気循環、成長論、産業組織論計量経済学、その他)がたくさんあるから、順番に回すとそれぞれ時代を画した人、みたいにならなくもない。二年に一回でもいいような気はする。

2018-04-03

新しい景気循環

(1):金なし、実業志向

まず何も無い状態がある。この時には当然金もない。

何も無いのでできる実生産を行っていく。

ーー

(2):金あり、実業志向

生産を行っていくと自己資本が貯まる。この時には金がある。★

金があると、非貿易財の物価も上がるため、外国労働費の方が安くなっていき、自国で実生産を行うのは不利となる。

ただし、すぐに産業構造を変えることはできず、1と同じ実業を続けている状態

ーー

(3):金あり、投資志向

自国で実生産を行うのが不利な状態。この時にもまだ金がある。

この状態になると外国投資を行う方が有利となり、実際にそうする。

しかし、もちろん外国で実生産を行えば、最も資本が貯まるのはその外国であり、永遠にこの状態は続かない。金融立国人口○百万人ほどの小国でなければ成立しない。

ーー

(4):金なし、投資志向

外国資本が貯まり投資の優位性がなくなった状態。この状態ではもはや金は無い。●

3の段階で実産業を捨ててしまっていて、再び産業を1の実業に戻すには時間がかかるが、やがて実業に立ち返り、やがて2に至り実産業が復活する。

ーー

★が★国の現在位置で、●が●本。

日本では、戦後スタートとして、1の段階が35年、2が10年、3が25年。

2017-11-25

anond:20171125163515

さすがに戦争のおかげというのは馬鹿すぎるのでいっておかんとね。

でないと、本当に日本本土戦地になる戦争起こされたらたまったもんじゃない。

後さ、証明できないと「いうのは勝手」だが、1980年代まで高成長し、それから急激に低成長になったわけだ。

政府経済スタンスケインズ主義新自由主義)以外に上げれるものを上げてみな。

第二次大戦復興だとか、バブル反動を30年も40年も続けるなんて馬鹿な話ない。本来景気循環は数年単位で一サイクルだ。

2017-10-22

列伝】口から出まかせプリーン安倍晋三

福島原発

TPP

  • ウソつかない TPP断固反対 ブレない
  • 私自TPP断固反対と言ったことはただの一回もございません

景気・経済

社会福祉

口癖

anond:20171022121649

恣意的にでも結果的に最大人数の最大幸福なせることが大事でしょ。

完全な自由主義はそれはそれでよくない。

ましてや、国の行動が社会福祉的にも、景気循環的にも、人権擁護的にも多大な影響を与える以上、それをなすための恣意性必要

2017-06-29

学がない人ってちょっとした知識を得ただけでドヤ顔しだすよね

一行だけでこのブログ書いてるやつの学のなさが浮き彫りになる文章書くのは難しいが本当に学がない人間にはそれができる、できるのだ。

学がない人が読むと都心伝説臭いことをタイトルでも本文でもありますが、コンドラチェフ循環という景気循環の考え方の応用です。

コンドラチェフ循環を知っただけで自分は学があるアピールしだすというのがまず学がない人間でないと無理なこと。

あげく学がないのでちゃんとした日本語文章が書けない。

この一文だけで続きを読む気をなくさせるの才能ありすぎる。

https://anond.hatelabo.jp/20170628085442

う~ん、まず世界各国の中央銀行意思統一されているのは、プラスインフレ率が経済にとって重要だということ。

から白川日銀までの日本例外として、先進国では上限と下限を明示したインフレターゲット採用されている。

まあ実は白川日銀福井日銀プラスインフレ率が好ましい政策目標としていたし、アリバイ程度に金融緩和はしてたんだけどね。

で、経済にとってプラスインフレ率が重要なのは景気循環にとって欠かすべからざる要素だから

ある経済には自然利子率というもの存在して、おおむね長期国債金利を想定する市場利子率が

これを下回った時に、労働資本設備といった経済生産能力所得の源がフル稼働する。

でも我々が通常目にする国債金利預金金利、ローン金利ゼロを下回るのが非常に難しい(人に貸すより

現金保有している方が得だから)ので、自然利子率がゼロに近いorマイナスになった時には大変困ったことになる。

からその打開策としてインフレ率をプラスに引き上げて、実質的な(この”実質”は実質賃金の”実質”と同じ)

市場利子率をマイナスに引き下げることが、経済のフル稼働を実現するのに必要なわけ。

具体的な流れとしては、まず国債の追加発行を伴う拡張型の財政政策と合わせた金融緩和政策を進め、

インフレ率がプラスになり次第、金融を緩和したまま徐々に緊縮型の財政政策へ移行する。

インフレ率が上昇すれば、金利ゼロに据え置いたままでも実質市場利子率はどんどん低下していくので、

金融の緩和水準を維持するだけで、緊縮財政のショックに耐える余地がどんどん生まれていく。

そして財政収支とインフレ率の両方が各々の目標水準(プライマリーバランスなり目標インフレ率なり)に達したら、

金融の方もいわゆる「出口」や「正常化」を模索し始めるという段取りが望ましい。

昨今言われる緊縮論はこうしたプロセスを全部すっ飛ばしているので、概ねポジショントークと見ていい。

増税による利権に与る人達や、金利ゼロ近傍になると商売あがったりになる人なんかがその中心。

無謬性を志向する官僚組織OBが、過去の過ちを認められずにグダグダ愚痴っている例も多い。

自然利子率は国の長期的な成長率に左右されるから日本のような低成長国にとって

他国比較してなおさらプラスインフレ率の実現が重要であることが、この話で理解できると思う。

まあ低成長といってもマイナス成長になると決まっているわけじゃないけどね。

国の長期的な成長率は労働人口資本設備生産性の伸びが合わさったものから

労働人口が下がってもその他の2要素を(たとえばロボット設備AIの導入など)引き上げていけばいい。

実際労働人口の減少はたかだか1%も成長率を引き下げないので、仕事効率を年率2%も引き上げればまだまだ全然対処できる。

それと「庶民にとってインフレはそんなに甘いもんじゃない」というような見解

アメリカを例にした話だと思うけど、それは景気循環でなく所得分配問題なので

全く的はずれなツッコミになっている。所得分配是正必要だと思うなら、

税なり社会保険料なりを財源として、所得再分配を行えばそれで済む話でしかない。

そもそも経済の不平等度は国ごとに様々なのに、その中でも特異なアメリカの一例だけを用いて、

プラスインフレ目標を持つ世界各国を代表させるのが、無理筋議論であることは理解できるよね?

あと「フリーランチはない」という紋切り型セリフは、緊縮論者が愛好する思考停止ワードの一つだけれど、

ここ数年の日本経済を見ても、財政収支を改善させながら(そう、安倍政権は緊縮政策を布いている)も

雇用が増えているわけで、誰がどう見てもフリーランチ存在したこともやはり理解できると思う。

正直、追記を見てもプリミティブで紋切り型の緊縮論から抜け出せていない。また沢山トラバが付きそうだね。

2017-06-28

https://anond.hatelabo.jp/20170628085442

ここ20年ぐらい出回ってる物凄くプリミティブでありがちな借金怖い』論だと思うけど、

どういう部分がプリミティブかというと、長期的な所得分配問題短期的な景気循環問題区別できてない。

福祉の充実は前者の所得分配に関わる政策で、消費税減税はおおむね後者景気循環に関わる政策

もちろん福祉の充実を財源確保に先行させて景気対策とすることも可能だし

消費税減税を他の増税とワンセットにして税収中立と長期的な所得分配とすることも可能ではあるけど、

通常福祉の充実を言う人は財源を必ず提示する。現に民進党消費増税大好きでしょ?

あれは社会保障と税の一体改革とか尊厳ある生活保障だとかい理念を実現するために必要なわけ。

もちろん自民党本来の主流派のように企業田舎にばらまくのに消費増税必要立場もある。

それらに対して短期的な景気対策の財源は国債発行に決まっているんだから議論余地はない。

景気の悪化とともに膨らみ(膨らませられ)、景気の好転とともに縮小される。

で、後者景気循環視点重要なのは日本が低成長の中で低インフレデフレに直面しているから。

低成長トレンドの中では、比較的高いインフレ率にしておかないと本来可能国民所得の実現が困難になる。

(市場利子率が完全雇用をもたらす自然利子率へ到達するのにインフレ必要という議論)

これはもちろん税収の減少に直結するし、年金マクロ経済スライドによって、

現在高齢世代への過剰な年金給付是正されない等々の世代間格差問題解決もつながる。

というわけで『借金怖い』論の人も、当面はデフレ脱出することをまず考えた方がいいと思うよ。

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