弱体化するオリガルヒ ロシア侵攻で社会構造変化―ウクライナ 2022年12月20日07時06分 ウクライナの大富豪リナト・アフメトフ氏=2013年2月、東部ドネツク(AFP時事) 【キーウ時事】ロシアによる侵攻が続くウクライナで、富を独占してきた新興財閥(オリガルヒ)が弱体化している。政治家と癒着することで自らの利権を守り、汚職がはびこる環境をつくってきた「政商」。戦争の思わぬ副産物となったその衰退により、ウクライナの社会構造は変わりつつある。 国際支援の陰で汚職懸念 武器流用や着服の疑いも―有識者ら「監察機関設置を」・ウクライナ オリガルヒは1990年代、ソ連崩壊期に進められた国有企業の私有化で財を成した。エネルギーやメディアなどの産業分野で主要企業を配下に置き、政権中枢に食い込んだ。 だが、ロシアの侵攻で保有資産の多くを失った。中でも痛手を負ったのが、激戦地となった南東部マリウポリのア