「キーボード派は今の作業が終了しないうちに次々のコマンドをかなり先まで打ち込んでおくことができるのに、マウス・メニュウ派は、メニュウが現れてくれないうちはなにもできないもどかしさがあるということだ」(『けん盤配列にも大いなる関心を』原文ママ)――入力インタフェースとしてのキーボードに並々ならぬ思いを持っていた和田氏。 日々何とかならないものかと考えを巡らせていた同氏に、PFUの社内誌「PFU Technical Review」に載せる招待論文の執筆依頼が舞い込んできました。自分が考える最高のキー配列を持った小型のキーボードがほしい、そんな思いを抱いていた同氏にとって、この話は問題喚起という意味でまたとない機会だったようです。 そのとき書かれたものが、上述した「けん盤配列にも大いなる関心を」です。当時ころころと変わっていたキー配列と、大型化の一途をたどるキーボードに冷静なもの言いながら思いの