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はてなキーワード: 統計データとは

2025-01-15

anond:20250115003510

当事者同士じゃ水掛け論になるから第三者のワイが本当に論破できてるか採点してやろう。


1.性犯罪増加が性コンテンツのせいは短絡的

性犯罪の背景には、家庭環境教育法制度の不備、社会的孤立などが絡んでいる

この文脈では、つまるところ「複雑だからよく分からないはずだ」という意味の主張である思考放棄

実際に「根拠はない」が、現代では、そもそも犯罪における「犯罪の原因」が科学的に証明されていない。全ての犯罪において、人権侵害を伴う防犯策を完全な犯罪の原因の自然科学証明なしに行うほかなく、現にそのようにしている。「証明によらなければ犯罪増加への対策を考えることができる」という論は現代社会そもそも採用されておらず、他の犯罪事情矛盾しており、論として極めて弱い。

実際の事件犯人精神科医被害者証言に関連性や類似点を見出す女性側の被害経験に基づいた生の主張に比べると、中身はない。

また、つまり別にコンテンツ性犯罪関係がないことの根拠特にない。論破はできてない。

自分もまた証拠がないにも関わらず、証拠がないという主張をするのは滑稽である


2. 売春ヤクザのしのぎ?だから何?

売春は、ヤクザや裏稼業シノギとして頻繁に利用されてきた(から、悪影響を防ぐために規制された)(『全ての業者ヤクザかどうか』は特に立法時に考慮されていない)

という主張は「立法の背景」「法の意図」の話である

すべての性産業者がヤクザというわけではない

は、反論として意味がない。

実際には、多くの業者が法の範囲内で営業している。

社会には規制(立法)の必要性がある」という趣旨の話に対して「現行法範囲内かどうか」は無関係

監視・取り締まるのが警察司法役割であって、全体を「犯罪の温床」と断定するのはおかしい。

犯罪の温床と断定するのはおかしい」は、つまり「よく分からいか思考停止するしかない」と言っているだけであり、上のように、否定する根拠もまた特にない。論破はできてない。

警察監視取り締まり(実際にはあまり司法問題ではないため司法を削除)」は、『行政行為が法の意図に沿った結果を実現できているか』という話である前後に繋がりがないため、意味不明


3. 「日本人入国拒否される」話、具体的なデータは?

統計データを見たんだ?

入国拒否事由国際法上、開示を義務付けられていない。統計データを取れないもの対象統計データ云々言うのは反論として不適格

そんな曖昧情報他人攻撃するのは滑稽。

この増田も主張の内容が無根拠曖昧なため、盛大なブーメランが刺さっている

仮にそういう事例があったとしても、性産業従事者全体が日本の信用を落としているという証拠はない。

信用を落とさないという根拠特にない。論破にはなっていない。


4. 個人攻撃議論を腐らせるだけだ

そんな下品言葉を使っている時点で、議論する資格すらない。お前自身がこの国の品位を下げていることに気付け。

これはその通りだが、まともに成り立っていない反論(つまり長文の言いがかり)を上から目線でクドクドぶつける行為議論が腐るので議論資格がない。

感情的攻撃に走る前に、少し冷静に考え直してみたらどうだ?以下、徹底的に論破してやる。

お前のその幼稚な攻撃

下品で敬意の欠ける言い回しであり品位を損なっている。品位は両者に要求される。まず自分実践してからにした方がよい。

5. 周りに迷惑をかけてるのは誰だ?

自分発言がどれだけ無責任で、社会対話を乱しているか考えろ。

偉そうに吠えるのは勝手だが、無根拠な決めつけや暴言議論が進むわけがない。、ブーメランになって自分に返ってきてるぞ。もっと冷静に、根拠を示した上で話せるようになってから出直してこい。

この増田もまた健全議論を妨げ、こちらも無根拠しかない上、暴言や論にならない無意味記述などで偉そうに吠えており、ブーメランを投げている。根拠を示すように要求するが、この増田根拠はないのであり、この意見には疑問が残る。マイナス1億点。

anond:20250115003203

その主張、穴だらけだな。感情的攻撃に走る前に、少し冷静に考え直してみたらどうだ?以下、徹底的に論破してやる。

1. 性犯罪増加=性コンテンツのせい?短絡的すぎるわ

かに未成年被害問題視されているのは事実だが、それを全部性コンテンツ買春のせいにするのは、原因の複雑さを無視した安直な考え。性犯罪の背景には、家庭環境教育法制度の不備、社会的孤立などが絡んでいる。問題を「お前みたいなカス」の一言で片付けようとする姿勢が浅はかすぎる。

2. 売春ヤクザのしのぎ?だから何?

かに違法行為だし、取り締まり必要なのは当たり前。しかし、すべての性産業ヤクザの手にあるというのは根拠のない偏見だ。実際には、多くの業者が法の範囲内で営業している。違法な部分が問題なら、それを監視・取り締まるのが警察司法役割であって、全体を「犯罪の温床」と断定するのはおかしい。

3. 「日本人入国拒否される」話、具体的なデータは?

日本人売春婦が海外問題を起こしているか入国拒否が多発」なんて言うけど、どこの統計データを見たんだ?そんな曖昧情報他人攻撃するのは滑稽。仮にそういう事例があったとしても、性産業従事者全体が日本の信用を落としているという証拠はない。

4. 個人攻撃議論を腐らせるだけだ

「お前のガキが売春婦になる」とか、「死ね」とか、ただの暴言だろ。そんな下品言葉を使っている時点で、議論する資格すらない。お前自身がこの国の品位を下げていることに気付け。

5. 周りに迷惑をかけてるのは誰だ?

他人犯罪者呼ばわりする前に、自分発言がどれだけ無責任で、社会対話を乱しているか考えろ。お前みたいな偏見まみれの人間こそ、社会健全議論を妨げ、問題解決を遠ざけているんだよ。

結論

偉そうに吠えるのは勝手だが、無根拠な決めつけや暴言議論が進むわけがない。お前のその幼稚な攻撃性、ブーメランになって自分に返ってきてるぞ。もっと冷静に、根拠を示した上で話せるようになってから出直してこい。

2025-01-06

anond:20250105165422

貧富の差が大きくなってる

まり貧乏な人も増えてるし、金持ちも増えてる

貧富の差統計データにもはっきりと現れていて

たとえば年収平均値に対して、年収中央値がどんどん下がってきている

詳しいこと・実際のデータは「ジニ係数」で調べるといいよ

2025-01-05

なぜ性犯罪統計データなど信じられるのか

https://b.hatena.ne.jp/entry/4764365957226988864/comment/mobile_neko

申し訳ないが、こんなデータ糞の役にも立たないでしょ。性犯罪を犯す人がどれだけ誤魔化すのかみんな知ってるでしょ。

日本人電車痴漢しまくるし、性犯罪ニュースしょっちゅう放送されてる。警察がそういう性犯罪を取り扱わないのみんな知ってるでしょ。

実態はこのデータの数十倍あるし女性がするセクハラは山のように存在してる。

少しは現実を見たらどうだ。

2025-01-02

フィールドワークを伴わない論説

無駄じゃね?

文献をサーベイして解釈考察して自説を展開するだけ。

お前は何を見聞してその考察に至ったのかとなったときに、過去書物統計データSNS書き込み

そういう論説を村社会のお仲間同士で引用しあって伸ばしているだけ。もううんざり

2024-12-22

悲報ブクマカまたしても統計無知さら

この記事へのブクマカの反応見て笑った。

「1日どれくらい歩くと“うつ病”になりにくいのか。1000歩増でも効果あり?9万人以上対象調査研究紹介】」

https://levtech.jp/media/article/column/detail_582/

はてブコメント

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/levtech.jp/media/article/column/detail_582/

記事過去研究から一日の歩数とうつ症状の関係メタ分析している研究の紹介な。そこにこういうコメントがついている。(idは書かないでおく)

バカじゃねえの。「鬱でないから歩く」を排除できてないじゃねえか。/十分にコントロールされてない、相関でしかないと原文にも書いてある。文系バカなんだから何か意見持ったダメだよ。

これ、有意差はあるのかもしれないが擬似相関の可能性は捨てられないことを隠してるよね。歩くことがうつ病効果があるのか検証するなら任意抽出した一定被験者ランダムに歩数を指定した生活させないと。


俺は恥ずかしいと思ったね。はてブの民の統計リテラシーの低さに。こんなに強い言葉無知を晒せるものなのかね。

かにさ、統計関係因果関係を含意しないってのを理解してる人が増えてきたのはいいことだと思う。そこはわかってて偉いよ。いかがでしたかブログなんかで相関関係だけから「だから歩くことはうつ病の予防に効果があります」とか言ってたら、ちゃんとこれからツッコミしていこうな。

でも、お前らにはここからもう一歩踏み込んで、因果推論ってのがどういうもんかを知ってもらいたいわけ。相関と因果の違いを指摘するだけなら今や誰でもできるが、「じゃあどうやって因果推定するんだ?」という話になると、ちゃんとした研究デザインとか統計の考え方を知ってないと理解できなくなる。だからこの機会に因果推論研究の基本をかいつまんで話してやろうと思う。

まず、観察研究と介入研究の違いをおさえてほしい。

因果関係をはっきりさせたけりゃ、介入実験をするのが基本なんだわ。そういうのをランダム比較試験(Randomized Controlled Trial: RCT)って呼ぶんだけど、要するに被験者無作為に2つ以上のグループに割り振って、一方にはある介入を行い、もう一方には行わない。そうすることで、余計な条件(交絡因子)を平均化して「この介入があるかないかアウトカムがどう変わるか」を調べられるってわけだな。医薬品臨床試験でよくやるやつだ。

RCTは因果推論の王道とされてる。被験者の割り振りをランダムにすることで、たとえば年齢とか、生活習慣とか、知られてない要因まで含めて、できるだけ統一感をもたせるんだ。だから「結果に影響を与える別の要因」が両グループ間で偏らない可能性が高くなるわけ。もちろん完全に不可能ってことはないんだが、それでも観察研究と比べればはるか因果関係推定やすい。だからみんな「RCT最強」とか言うんだろうな。

でも、お前らも想像つくと思うけど、RCTってのはいつでも簡単にできるわけじゃない。特に今回の「歩数を増やすと本当にうつが減るのか?」って話でRCTを組もうとしたら、「はいあなた毎日7,000歩以上歩いてください」「あなたは1日5,000歩未満にしてください」なんて割り振らなきゃいけない。しかし実生活でそこまで厳密に歩数をコントロールさせるのは難しいし、長期的に続けるのも金がかかるし道義的問題も出てくる。それをクリアしても、大規模研究モニタリングには莫大なコストがかかる。医薬品のRCTみたいに販売で元が取れる見通しがあれば企業が金出すかもしれんが、歩数の研究でそこまでのメリットがあるかっていうと怪しいよな。

からといって介入ができなければ相関関係以上のことは何もわからないわけじゃなくて、多くの場合は観察研究を使うのさ。今回の論文も、横断研究や前向きコホート研究だって記事に書いてあったろ?観察研究ってのは、研究者が「歩数を多くしてくれ」とか介入を指示するわけじゃなくて、観察されたデータを集めるものだ。だからこそ、横断研究だと「うつから歩かないのでは?」って方向の因果関係があり得るし、コホート研究だってそれを完全に排除できるかは微妙。もちろん、データ収集時の工夫や統計手法でそれをなるべく除去しようとはするんだけど、RCTほどにははっきりしないわけだ。

前向きコホート研究は一応、時間前後関係コントロールする形になる。「はじめに健康状態生活習慣を測定→一定期間後にうつ病発症たかどうかを追う」みたいな流れを作れば、「うつ病になったから歩かない」という逆向き因果可能性をある程度は小さくできる。それに基づいて「毎日7000歩以上歩く人はうつ発症リスク31%低い」とか「1000歩増えるごとにリスクが9%下がる」とか、そんな結論を導くわけだ。だだし、これは因果関係表現した言葉遣いではないことに注意な。そこから「歩数が増えればうつを予防できる」という結論は導けない。観察研究からな。未知の要因が絡んでるかもしれないし、統計モデルで調整したって全部はカバーできないのが現実だ。

でも、それは別に研究者がバカからわかってない」とか「都合の悪い情報を隠してる」って話じゃないんだよ。研究者サイドからすれば、観察研究で分かることと分からないことの限界なんて、常識のようにわかってるんだ。元の論文を実は読んでいないが、きっと留意事項はいろいろ書いてあるはずだ。メタ分析だしな。

結局のところ、RCTですら完全に「因果関係証明」っていう言い方はしないもんだ。試験デザインに欠陥があったり、サンプル数が少なかったり、無作為化がちゃん機能しなかったり、いくらでもケチをつけようと思えばつけられる。あくまで「因果関係可能性が非常に高い」とか「かなり信頼度が高い」ぐらいに言うのが科学的な態度。だから観察研究で「うつになりにくそう」という結果が出たとしても、研究者は「まあ妥当そうだけどコントロールに仕方に問題があり、さらなる前向き研究必要」と言うし、これまた自然な話なんだ。

ここで、「横断研究なんて相関関係しかからいから無価値だろ」みたいな意見があるかもしれないが、それも単純すぎる見方だ。横断研究で「歩数が多い人ほど抑うつが少ない」という相関関係確認できたら、それだけでも儲けもんだ。仮説として「歩くことが抑うつの予防に何らかの効果があるかもしれない」という種ができるんだよ。さらに前向きコホートやRCTで検証していこうって流れになるわけだから無駄にはならない。それが科学の積み上げってやつだろ?

で、今回の記事を読んで「歩数1,000歩増えるごとにリスク9%低下か、じゃあ試しにちょっと歩いてみようかな」と思うかどうかは、お前ら自身意思決定次第なんだよな。統計データってのは、意思決定のための判断材料であって、「絶対的証明された結論」ってわけじゃない。いいか統計証明の道具じゃなくて、不確実性の中でどう行動するかを助けてくれる実用的な道具なんだ。そこを勘違いすると「いや、完全には証明されてないか意味ない」とか言い出して何も始まらないことになる。

現に、医療現場でも「絶対副作用がない」とは良心のあるやつなら誰も断言しないし、「この薬は100%効きます」なんて宣言するわけでもない。常に効果リスクを天秤にかけつつ、「確からしさ」に賭けて使ってるわけさ。歩くことに関していえば、仮に「実は因果関係がそこまで強くないかもしれない」って可能性があったとしても、デメリットはそんなにないし、健康上のメリットはいろいろ言われてる。だったら「やってみたら?」ってレベルの話だろう。自分自身健康責任を持つための選択肢としては悪くない。

まあまとめるとだな、「相関=因果ではない」ってお前らが得意げに言うのはとても偉いと思うけど、因果推論はすべて可能性の程度の問題グラデーションがあるってことと、観察研究でも一定程度の因果可能性を確認できるってことも知っておいてくれ。以上、お前らにオレ様からの有難い講釈でした。ちょっとは歩いてこいよ。

2024-12-20

anond:20241220231250

あー、「データガー」「根拠ガー」とか煽り文句に走るのはいものパターンかよ。

そもそも、お前さんこそデータ根拠らしいものを何も出してないくせに、人の言葉を切り取って嘲笑するだけとか、ほんと薄っぺらいよな。リンクまで貼ってきたけど、その内容を具体的にどう批判したいのか全然伝わらないし、ただ「割れちゃった」とか笑ってるだけじゃ議論にならねえんだわ。

お前の言う「性能評価なり統計データなり、実際のユーザー調査なり」ってのが議論の基盤になるのは当然だろ? それを持ち出すのが悪いみたいな論調で煽るって、結局自分がそれを出せないか文句言ってるだけじゃん。そうやって他人を「ボケ爺さん」とか揶揄して悦に入ってる暇があったら、お前こそ具体的なデータ根拠を出してみろよ。

で、実例を挙げるとするなら、たとえば市場評価されている車の具体的な売上データや、専門家によるレビューなんかを引用するべきだよな。ユーザー調査なんかも、数字だけじゃなく、その背景や市場動向と一緒に分析する必要がある。そういう多面的視点が全くないまま、「割れちゃった」とか言ってる時点で、お前さんの主張こそ根拠レス典型例なんだよ。

結局、内容のある議論をするつもりなんか全然なくて、ただ煽りたいだけの「データ根拠も知らない薄っぺら煽り芸人」って自己紹介してるだけだよな。議論したいなら、せめてお前自身が具体的な根拠を示してから出直してこいよな。

anond:20241220230307

https://anond.hatelabo.jp/20241219223534

データガーとかコンキョガーとか書いてたのに割るレちゃったんだね。

ボケ爺さんだね。

>お前さんがここまで名前出してる車種について、性能評価なり統計データなり、実際のユーザー調査なり出せばまだ話になるけど

2024-12-19

anond:20241219221143

はいはい、またお前さんの謎理論展開かよ。

Hyondaiとかヘンテコな綴りでIoniq 5 N挙げたと思ったら、「所詮アメ車アジアンカー」なんてレッテル貼りで何が言いたいんだ?

ただ「まともな車乗ったことないだろ」とか言ってるだけじゃ、どんな品質比較したのかも、どういう基準振動や立て付け語ってるのかも一切なし。

ソルテラと比べてどう悪いのか、具体例出すわけでもなく、結局イチャモンつけてるだけじゃん。

「お前は衰退ポルノ愛好家」とか中傷してるけど、結局なにが主張したいのかさっぱり不明

お前さんがここまで名前出してる車種について、性能評価なり統計データなり、実際のユーザー調査なり出せばまだ話になるけど、ただ罵倒して「乗ったことないだろw」とか言われても、聞いてるこっちは困惑しかねえよ。

結局、根拠らしい根拠もなくアメリカ車アジアメーカーをひとくくりにしてバカにするだけで、何が正しいかも何が基準なのかも説明できない。

いい加減、主張を整理して何が言いたいかはっきりさせろよ、「軽EV原理妄信爺」さんよ。

2024-12-17

日本暗数が多く性犯罪が多い」ってこれ陰謀論だよな?

今更言うまでもないかもしれないが、暗数含めて調査統計データが出てて、ヨーロッパと比べても日本って性犯罪が少ないってわかってるわけだがいつまでたってもこの陰謀論消えないな。

2024-12-15

anond:20241215074343

1. 統計を参照できない状況での意思決定

人間意思決定は、必ずしも統計データや確率を正確に把握して行われるわけではありません。現実の場面では、統計が手元にない、または瞬時に利用できない状況が多く、その場合に最悪や最善を基準にして行動することは、リスクを最小化しようとする合理的戦略と考えられます。これを「限定合理性(bounded rationality)」として行動経済学説明できます

 

2. 損失回避バイアス普遍性

人間統計合理性に反して、感情直感に基づく損失回避を優先する傾向がありますタトゥーをした人に危害を受ける可能性が低い(統計的にリスクが小さい)としても、損失の影響が極端に大きい(例えば身体危害場合、それを避ける行動を取ることは人間心理的傾向として説明がつきます

 

3. リスク過大評価するメカニズム

最悪の結果に過度に注目するのは「利用可能性ヒューリスティック」によるものです。これは、印象的な出来事(例えば、タトゥーをした人が犯罪を犯すケース)が記憶に残りやすいため、実際の確率よりも高く見積もるバイアスです。このような行動は非合理的に見えるものの、進化論的には生存を優先する戦略と考えられます

 

4. 統計合理性が常に最適とは限らない

統計的な評価を完全に無視することが非合理的だとしても、それを考慮する時間リソースがない状況では、直感的な判断が迅速かつ現実的な意思決定方法になる場合があります。たとえば「危険そうな状況を回避する」という反応は、長期的な生存確率を高める可能性があるため、一定合理性があるといえます

 

まとめ

 

統計無視して最悪や最善を基準評価することが、統計合理性に基づく判断と異なる点は確かです。しかし、現実世界では統計データを即座に利用できない場合や、リスク回避を優先する必要性が高い場合が多々あります。そうした状況下で、人間が最悪の結果を過大視して行動することは、損失回避バイアスヒューリスティックに基づく自然な反応であり、必ずしも不合理とは言い切れません。むしろ時間情報が限られる中での意思決定としては、一定合理性を持つ判断プロセスといえます

2024-12-06

けっきょく名古屋ぐらいがちょうどいい

名古屋を出て都内ベンチャー転々としながら5年ぐらいふらふらしてたけど結婚を機に地元に戻ることにした。

結果として通勤時間が1時間から30分になって家賃が2万下がって年収が200万増えた。

都内に比べて土地の値段も半額ぐらいなので、そう遠くないうちに家を買って子供を持とうと思う。

東京に出てみたこ自体は間違いじゃなかったと思うものの、都内に居続けることにこだわる必要もなかったな~とつくづく実感したため、そう感じるに至った経緯を具体的に書いてみる。

 

東京人間の値段が安い

まず感じてることとして、東京仕事は多いがそれ以上に人間が増えすぎて人間の値段がかなり安くなっていると思う。

自分は大まかにITエンジニアに分類されるキャリアを進んできたものの、世間で言われるほどエンジニア待遇がいいと感じていない。

(もちろん小規模なベンチャーで働いていたことも理由の大半ではあるんだけど)

 

独学である程度VagrantだのDockerだのGithubだのAWSだのを覚えながら頑張って仕事をしてはきたものの、東京基準では「そのぐらい今どき新卒でもできる」「誰でもできて当たり前」ぐらいの温度感で、手取りは上がらないのに要求スキルけが加速度的にガンガン上がっていく。

ところが名古屋転職してみたところ、それなりの大きなジャパニーズトラディショナルカンパニー簡単採用が決まり、「なんでもできるスーパーハイスキル人材」みたいな扱いになってしまった。

おそらく名古屋はそこそこ全国規模のメーカー商社が多い割に、いわゆるIT人材が根こそぎ東京流出してしまたことで、ポストはいくらでもあるのに人材が居ないといった空洞化が発生しているのではないかと思う。

もっと自分東京に出ていった理由が、ITと呼ばれる仕事が根こそぎ人材派遣だらけになってしまたことや、メーカー採用が市外の僻地の車通勤しか選択肢がないド田舎ばかりだったため、そりゃ流出するだろうという感想だが。

だがようやく地元企業自分たちが置かれた状況を理解してきたのか、本社機能をド田舎工場併設のボロい自社ビルから駅前高層ビルフロアに移したり、プロパー人材の確保に必死になってる感が窺える。

もちろん自分東京経験を積んだことで転職できる応募のレンジが広がったことも少なから理由にはあるが。

 

狭くてダサいのが良い

まれも育ちも名古屋市の自分にとって名古屋はとにかく「狭くてダサい」という印象しかなかった。

最初は広大なマップと思えたオープンワールドゲームクリアする頃には狭く感じてしまうように、大学生を過ごすあたりで「もう名古屋は知っている場所しかない」という絶望感を抱き始める。

また、昭和から平成初期に建てられた施設建物が異様に長く生き延びており、子どもの頃から一度も張り替えられない地下鉄タイルを見ながら、この街風景は生まれから死ぬまで変わらないのではないかという恐怖に駆られたこともあった。

 

だが東京から戻ってきた結果、この狭さとダサさが結局は暮らしやすさと表裏一体だと気づくことになる。

例えば都内でどこかに出かけようとすると、数日前から予定を立ててあれこれ予約をし、一瞬で埋まるチケットを何とか確保し、満員電車や人混みを掻き分けながら目的地にたどり着くような毎日だった。

ところが名古屋では地下鉄一本で大体市内のどこにでも30分あればたどり着けるし、予約さえしておけばだいたい予定通りに過ごせるどころか、大抵の行列現実的な待ち時間しか発生しないので最悪予約とかしなくてもどうにかなる。

 

また、東京大阪福岡といった日本都市群は、近年海外から観光客による観光公害にも悩まされているそうだが、名古屋は幸いなことにしてそういった被害に全くの無縁である

以前ためし海外日本旅行者向けのコミュニティサイトで「nagoya」で検索してみたところ、「Is Nagoya worth visiting?(名古屋には訪れる価値がありますか?)」というタイトルスレッドがヒットして苦笑いしてしまった。

いや、都市とはあくまでそこで生活する人々が満足して暮らせることが存在価値であり、決して外貨獲得のために現地民族を展示するテーマパークではない。そういう意味名古屋はむしろ都市としてはこれ以上なく優れている。

 

また、名古屋に戻ってきてから嫁と一緒に三重伊勢志摩岐阜中津川旅行に行ってみたが、子供の頃漠然と「ダサい」と感じていた観光地の数々が、程々の行きやすさと気軽さでかなり満足感があった。

ダサさの局地とすら思っていた志摩スペイン村の「♪デデデデデン!エスパーニャー」のCMも、実際に自分の足で行ってみると結構いい場所だったように思う。

東京にはディズニーランドピューロランドもあるが、人が多すぎる。でも名古屋にはスペイン村がある。いや、伊勢志摩名古屋ではないのだが、三重岐阜があることが名古屋のいいところなのだ

 

名古屋には手に入るものしかない

東京から名古屋に戻って感じていることの一つに、「道行く全ての人々が自分と同じぐらいの生活レベルに見える」「街中にあるあらゆる店が自分が入ろうと思えば入れる店しかない」という感覚がある。

逆にいうと東京は「一体どんな人生を生きたらこんな生活ができるかわからない」「一生縁がなさそうな高級な店ばかりで疎外感ばかりがある」という感覚漠然とあった。

しかに手の届かないぐらい高い店や高い品があることが向上心や刺激を与えることもあるのだろうが、過度な競争を煽られて疲弊している部分も大きいと思う。

東京に住んでる間はそれらが都市の当たり前だと思っていたが、今はむしろ東京けが日本の中で過剰に資本主義内面化した特殊都市しかなかった」と思う部分がある。

 

名古屋は良くも悪くも平成初期の一億総中流社会の余韻を色濃く残していて、保守的中流層がちょうどよく生きやす地方都市を維持しているのではないかと思う。

土地家賃物価もそこそこのレベルでありながら、都内と変わらないぐらいの条件の仕事があちこちにあるため、中流がちょうど生きやす都市設計になっているのではないだろうか。

(国の統計データ可処分所得名古屋の方が東京に比べて高いみたいなデータも見たことある気がする)

前回の選挙でも、愛知県内では河村たかし国民民主候補が多く勝っていた印象があるが、あれらの「現役の中流層を大事にする」という政党方針名古屋中流層の厚さが合致した結果だと思うと納得が行く結果だった。

 

もちろん都内だって中流生活をしている人たちはたくさんいるだろうが、彼らは結局のところ立川武蔵浦和船橋といった東京衛星都市しか住めておらず、一時間以上の長い通勤時間をかけて都内の一員になったと思い込んでいるだけではなかろうか。

越谷レイクタウンで週末を過ごして1時間半かけて通勤している人たちは、千種イオンモールで買い物をして名駅オフィス仕事をしたほうが幸せになれるのではないだろうか。

さいごに

もちろん名古屋が全てにおいていいと思っているわけではない。

例えば飲食店レパートリーや、ちょっと尖った趣味の店や、チェーン店に押し流されず地元顧客を掴んだ老舗の個人経営店とかは、やっぱり東京しかない独特の良さだったと思う。

ただ、そういった場所知識と思い出は残っているので、たまに東京出張に行ったときかに立ち寄ってみるぐらいでちょうどいい。

 

そういうわけで、自分には名古屋ぐらいがちょうどよかったと感じている。

2024-12-02

麻酔科から見る最近産科関連ニュースについて

2024/12/3追記

コメントで厳しい指摘のある通り、つがる病院の件は裁判を経た賠償ではなく、「産科医療保障制度原因分析委員会や県外の複数産婦人科専門医意見等を踏まえ」て病院責任を認めて賠償金を支払ったものだった。

また、事態の詳細記事を寄せてくれた増田もいた。ありがたい限り。

以下の本文は自戒を込めて元記事のままにしておくので、該当部分は「コイツ日本語読めてねーわ」と思って読んでほしい。

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2024年11月だけで、産科とりまく嬉しくないニュースが続いてしまった。

双子出産時に医療事故・第2子に重い脳性まひ 「つがる総合病院」が責任を認め患者家族損害賠償金約9100万円を支払いへ 青森県

https://news.yahoo.co.jp/articles/2632e03d1c188d54560b78feb4a26de359d2c6f0?source=sns&dv=pc&mid=other&date=20241128&ctg=loc&bt=tw_up

検討会で弁護士暴論「産科医は医療安全に前のめり」

https://reiwa-kawaraban.com/politics/20241116/

市中病院で、帝王切開という形で産科医療に関与する麻酔科医の目線から上記ニュースを考えてみる。

【前提】

まず話の根底として、妊娠から出産過程で低確率ながら母子の死亡が起こりえる。

厚労省データ(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001118039.pdf)によれば妊産婦の死亡事例は減少傾向にありつつも、令和3年で2.5/100000出産例とされる。(死亡の原因は様々だが、こちらのスライド(https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2021/12/20211208_2.pdf)によると、「産科危機出血」「脳出血」「羊水塞栓」で半分近くを占める)

平成12年には6.3であったというから、およそ20年で半減してきている計算で、これは原因の究明や対応できる組織構築を行った医療従事者や、薬剤や機材の開発・流通を整備する関連企業不断努力の賜物に違いない。

日進月歩医学的取り組みをしてなお死亡率をゼロにできないもの妊娠出産である、という点がまず客観的事実として存在する。

そうした妊産婦死亡を防ぐ手段の1つに帝王切開がある。

経腟分娩でなく帝王切開選択する理由について信頼できる統計データネット上には見つけられなかったが、職務で見てきた中では「双子」「胎盤位置異常」「前回が帝王切開=今回の分娩がハイリスク」「合併症(妊娠血圧など)予防のためやむをえず」といった背景が多い。

胎盤位置異常や帝王切開歴などは妊婦検診の過程で分かることであり、予め調整して計画的帝王切開をすることで上記出血などによる死亡例を防ぐことができる。

問題は、全ての帝王切開が予定通りには進まないということだ。

予定帝王切開の日程を定めていたとしても、まったく予期せぬタイミング(予定の数週間前など)で破水したり陣痛が始まってしまうことは日常茶飯であるし、経腟分娩で予定されていたお産が胎児心拍低下などで緊急に帝王切開となる事態もよくある。帝王切開ではないが、経腟分娩を終えたもの出血が止まらないため緊急手術になる事例も時折ある。

短く纏めるなら「妊産婦死亡を防ぐには帝王切開がどうしても必要場合があり、そしてそれは緊急に起こりえる」となる。

現場実態

では、緊急帝王切開が決まったとして、手術はどのように進むのだろうか。

緊急という言葉から一分一秒を争う事態想像するかもしれないが、実は事情に応じてどの程度待てるか段階分けされている。

施設によって呼び方規定時間はある程度幅があるものの、こちらの資料(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/42/1/42_57/_pdf/-char/ja)に示されるものが一つの指標になるだろう。

日中に娩出すれば問題ないものは大きなトラブルになることはまずなく(見たことがない)、1-2時間以内に子供を出したいとなると手術室は忙しくなってくる。

そして、我々麻酔科医にとって最も恐ろしいものが、超緊急帝王切開、いわゆるGradeAの宣言だ。

資料中にもあるように、GradeAでは可及的速やかに胎児を出す必要があり、以前所属していた施設では「宣言から30分以内」を目標としていた。この30分という数字をどう受け取るかは人によって様々であろうが、手術室の動きと所要時間から考えてみたい。

帝王切開全身麻酔で行う場合、手術室看護師必要な器械(メス、各種鉗子、血液吸引機などなど)を準備し、麻酔科麻酔器のセットアップや薬剤・器具の準備を大急ぎで進めていく。

麻酔器のセットアップを全くゼロから行う場合は、機種にもよるが10分近く時間をとられる。どんなに短くても3-5分という印象だ。

また、使用する薬剤の種類は通常の全身麻酔とあまり変わらないものの、一部の薬剤は鍵付きの金庫で保管されているため、鍵の持ち主である看護師に持ってきてもらう必要があるのだが、看護師も器械の準備に全力を注いでいるのですぐにとはいかない。

全ての薬剤を準備するのに(鍵を無視しても)最速でも2-3分。人工呼吸のための気管挿管デバイスを準備するのにもう1-2分。麻酔器のセットアップと並行で行えるので単純に足し算ではないが、これに移動時間、各所へ電話連絡の時間、薬剤と道具をかき集める時間を加味すると、連絡を受けて10分後に独力で全ての準備を整えられるかは分の悪い勝負になりがちだ。

マンパワーがあれば多少改善するものの、夜間や休日であれば人員は最低限に留められているため、素早いヘルプも期待できない。

大抵の場合産科医も連絡をしてきた時点で手術室へ患者と向かっているので、慌てて手術室へ飛び込んだら患者が先に入室していた、ということも珍しくない。

全ての道具の準備を整え、産科医は滅菌ガウン手袋を装着し(これにも1-2分はかかる)、全身麻酔をかけると同時に執刀を初めて数分後に胎児を体外へ出す。

言葉だけ並べると案外間に合いそうに見えるが、必要検査結果を最低限確認したり、患者を手術台へ移動したりと無数の手順が間に挟まることで時間はどんどん圧迫され、時間が経過するごとに胎児(と場合によっては母体)の生命は目の前で消えようとしていく。

今まさに苦しむ母体と、見えないところで死に向かっていく胎児を目の前にして、正確に、安全に、迅速に全ての手順を協同して進めていく緊張感が伝わるだろうか。

そして上記描写は、近隣でも有数の規模の病院で、スタッフ経験値と各種対策が練り上げられた環境のものである比較的規模の小さい病院では経験値マニュアルも整備されておらず、これより時間がかかってしまうだろうことは想像に難くない。

記事の内容について】

こういった現状を踏まえた上で双子判決についての記事を読むと>> 10分以内に新生児を取り上げる超緊急帝王切開体制が取られておらず、重大な障がいに至ったなどとする判断を受けました <<とある

当時のつがる総合病院体制がどのようなもので、どこまで準備できた時点から計測された制限時間かは調べた範囲で詳細不明であったが、全くゼロから始めたとすればまず不可能時間であるし、ある程度準備が出来た状態(麻酔器はセットアップされていたなど)からでも厳しいだろう。

実際に病院側の落ち度があった可能性も無論あるが、ベストを尽くしても達成しうるかからない「10分以内」という数字をどこからか持ち出してきて賠償を命じられるというのは、あまり理不尽に感じられる。

10分以内に取り上げられたら後遺症を防げたか、あるいは程度が軽く済んだ可能性はもちろんあるが、それが現実に達成不可能数値目標だとしたら、処罰理由として据えられてはたまったものではない。

この記事から読み取れる法律サイドのスタンスは、「もっと安全対策をとるべきであった」とできるだろう。それが現実的なものかはさておいて。

翻ってもう一つの記事である

これは厚生労働省保険局での話し合いであり、その結論の着地点は広い範囲に影響することが予想される。

産科医療保険適用にした場合問題点はそれだけで独立した論点になってしまうため割愛するが、記事フォーカスしている井上弁護士発言は以下である

>> バランスを見ます産科医療安全にかなり前のめっていすぎるというふうに私自身は判断しまして(中略)結果が異常である可能性があるということで水準を簡単に上げすぎるために、産科世界バランスが他の診療科に比べて崩れているのではないかと(中略)医療安全、悪く言えば原理主義的になりすぎないように、ということを是非ご注意いただく <<

この発言に対して亀井氏が即座に怒りを感じさせるコメントを出しているが、むべなるかなと言わざるをえない。

関係各所が不断努力を続けていても妊産婦死亡はゼロではなく、突然で理不尽な不幸に見舞われたご家族の悲哀を想像するだに辛い気持ちになる。

にも関わらず、どれだけ真摯に取り組んでも、双子の事例にもあるように時として理不尽な法的判断を下されうるのが現状の産科医療実態だ。

無論この井上弁護士見解法曹会の総意でないことは理解しているし、記事執筆者がやはり弁護士非難的な論調であることからも間違いない。

とはいえ一部の弁護士(そしてそれ以外の人々)に、「産科医療医療安全コストをかけすぎではないか」という見解を持っている人が相応にいるだろうことが推測される。

【両記事共通点

双子記事厚労省記事は、個別に見るとかたや「医療安全をより追及せよ」であり、かたや「医療安全コストを割きすぎではないか」という真逆要求をつきつけている。

どうしろというのだ、という困惑から一歩引いて、何故このように食い違う見解が同一の業界から出てしまうのかを考えてみると、「妊娠出産に対するリスクの軽視または無理解」が両者の根底にあるのではないか個人的に考える。(業界が同じなだけで個人思想が違うだけだろうという結論は一旦置く)

出産安全に済むものから」という補助線を引くと、「(安全に済むものからその水準を当然満たすべく)医療安全をより追及せよ」「(安全に済むものからそんなにコストをかけなくても良いはずで)医療安全コストを割きすぎではないか」というように、一見相反する見解が綺麗にまとまる。

記事の冒頭に掲げた前提の「日進月歩医学的取り組みをしてなお死亡率をゼロにできないもの妊娠出産である」という事実が、過小評価されているかよく理解されていないことに原因があるのではないか、と考える次第である

これはある意味仕方のないことで、実際に超緊急帝王切開に直接関わる産科医・麻酔科医・看護師でもなければ医療職であってもそのリアリティにはピンとこないはずなので、一概に無理解批判することはナンセンスだ。

数字として見るデータ客観的事実として揺るがないとしても、起きてしまった不幸とそれを防ぐための緊張感は、両方を目の当たりにして初めてリアル根拠としてデータを活かす。

改善策としては実際の現場映像と音声で記録して周知と理解を促す手段も思いつくが、倫理的問題マンパワー的な問題が立ちはだかる。この点は医療サイドで働きかける余地があるだろう。

【今後の影響に対する推測】

産科医療における有名な出来事としては2006年の大野病院事件があり、そのあらましと影響についてはこれまで散々議論されているので割愛する。

最終的に産科医は無罪を勝ち取ったものの、福島県内における産科医療への影響として、事件前後産科医が減少したという分析がある。(https://keizemi-keio.info//wp-content/uploads/2017/01/bessyo_mitaron.pdf)

産婦人科医会の調査(https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2023/02/48dc1841822ac2ca56d3d7ee4b107c28.pdf)では総数としての産科医は2006年から2022年にかけて19%増えているとあるが、厚労省データ(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/22/dl/R04_1gaikyo.pdf)から算出した同期間についての総医師数の伸び率が23%であることを合わせると、新たに産科医を志望する割合は減少していることが見て取れる。

産婦人科医会の資料中には産婦人科施設の推移も載っているが、婦人科病院が微増するもの一般病院診療所が明らかに減っていることが分かる。

ハイリスク妊娠出産を高次機能病院対応するために人員を集約することは理にかなっているものの、妊婦にとって移動はかなりの労力を伴うことから、集約によって移動距離が長くなることは身体的にも経済的にも負担が増す。

この推移に大野病院事件がどの程度影響したか評価が難しいが、無関係でないことは明らかだ。

そういった過去の事例があった上に今回のような事例が積み重なると、施設の減少と人員相対的な不足傾向が加速するリスクがある。

施設の減少は患者にとって負担であるし、人員の不足はスタッフ疲弊患者リスクを招く。

件のつがる総合病院事態が起きたのは2017年ということだが、2024年現在施設としては第二次救急医療機関指定を受けており、日本産科婦人科学会専門医制度専攻医指導施設としての教育施設指定を受けている(https://www.tsgren.jp/tsugaru-general-hospital/hospital/situation.html)ことから、緊急帝王切開を含む産科医療を行っているものと推察される。

産科医療資源の集約を考えた際に集約される側ということになるが、その医療水準を支えるスタッフHPによると産婦人科3名と麻酔科2名のみだ。

始めに述べた通り、帝王切開は通常の分娩でも突然発生しうるし、それは夜間も休日関係が無い。

当番制でシフトを回すと考えても、麻酔科は2日に1回は夜間呼び出しに備える必要があるし、産婦人科も1人で手術はできないので同程度以上の体制をしいていると推測される。

この通りであれば当然スタッフ疲弊するし、疲れた状態での医療危険を伴う(だからこそ働き方改革が叫ばれる)。そして、疲弊さらなるスタッフ離脱と不足を招く。

事態が進んで最終的に誰が不利益を被るのかというと、分娩をしたい妊婦胎児家族に他ならない。

冒頭の記事にある判断見解は、将来生まれてくる新生児生命リスク晒すもので、人命と健康を至上とする立場からは許容できない。(そうでない立場の人からはそうでもない、という批判はありうる)

【まとめ】

記事では2024年11月に公開された産科医療に関連する法的判断見解について、産科医療に関与する麻酔科医の立場から考察した。

医療安全の推進と削減という矛盾するような見解が同一の業界から出てくることについて、「妊娠出産が死亡リスクを伴う」という点の理解がされていないのではないか仮定することで1つにまとめ、現状の問題の発生源を推察した。

GradeA帝王切開いかに厳しい時間的制約のもとで行われるかや、妊婦胎児に起きうる不幸について一概に法曹側の無理解批判するものではないが、このような法的立場判断見解の影響が及びうる範囲を想定すると受け入れがたい。

現場をよく知る人々の意見が反映されることを祈りつつ、実際に1人の麻酔科から見た現場がどういった物かを誰かに共有できればと思い本記事作成した。

少しでも将来の妊婦胎児安全寄与できればと願う。

2024-11-01

実感としての物価がすごく高くなっている理由

政府日銀が参照している統計データ()だと、2%のインフレは達成してるか微妙みたいだけど、実感として物価はとても高くなっていると思う。

ちなみに、年2%のインフレ20年続くと1.5倍になる。

2%のインフレというとあまり変わらない気がするけど、1.5倍と言われると高くなったなーと感じる人は多いと思う。

それに、実際のところそれ以上に高くなっているものもたくさんある。

そんなインフレ優等生をあげてみる。

住宅価格

特にマンション価格は高騰しているよね。ただ、この高騰は物価指数には反映されていない部分がある。

というのも、築年数が経過すると安くなるのものだが、統計ではそれを反映していないから。

参考: https://www.stat.go.jp/training/2kenkyu/ihou/79/pdf/2-2-796.pdf

建物の経年に伴う品質調査価格の低下は消費者物価指数に下方バイアスを生じさせている可能性がある…

経年減価調整の試算結果は、民営家賃指数の前年比を 0.7~0.8 ポイント程度押し上げるプラス調整となり、消費者物価指数に対しては前年比で 0.1 ポイント程度の プラス調整が見込まれることがわかった

自動車価格

新車はすごく高くなったよね。これは安全装備が充実してきたことの反映でもあるのだけど、安全装備は法規制の結果でもあるので、安い車を買うことができなくなっている。

そのせいで中古車の値段も上がっている。

ただ、日本では中古車価格物価指数には反映されない。

参考: https://jp.reuters.com/article/world/-idUSKBN2FE0SM/

米国では、中古車価格の急騰が物価を見るうえでかく乱要因の一つになっている…

これとは対照的日本のCPIでは、中古車価格が直接的には反映されていない。

iPhone

円安のせいでiPhone価格も高くなっている。

そして、こういったIT機器CPUメモリの性能が向上すると価格が変わらなくても統計上は価格が下がったとみなされる。別に安く買えるようになったわけではなく、CPUメモリの性能向上は重くなったOSアプリが消尽してしまうだけなのに。

参考: https://www.stat.go.jp/data/cpi/4-1.html#F1

ヘドニック法とは品質調整に用いられる方法ひとつで、各製品品質がこれを構成する複数特性(性能)に分解でき、価格は性能によって決定されると考え、これらの諸特性(例えば、パソコンなら記憶容量、メモリ容量、ディスプレイサイズなど)と各製品価格との関係を、重回帰分析という統計手法で解析することにより、製品間の価格差のうち品質に起因する部分を計量的に把握しようとする手法です

anond:20241101100500

別にカルトじゃなくて保守ってどこの国でもそんなもの

去年、アメリカ民間会社統計取ったら全体の8割が夫の姓を選択していて、保守高齢は夫の姓、リベラル高学歴・若年は別姓っていう傾向が出てる(どちらかが見栄を張ってるのか男女で数字が合ってないし....)


https://www.pewresearch.org/short-reads/2023/09/07/about-eight-in-ten-women-in-opposite-sex-marriages-say-they-took-their-husbands-last-name/


2020年BBC報道では西欧は今でも夫の姓にする社会的圧力が強いらしい


https://www.bbc.com/worklife/article/20200921-why-do-women-still-change-their-names


戸籍制度の無い国は男女平等夫婦別姓にしているのはなく、勝手にやって下さいというだけの話だけだと思う

同姓か別姓か夫婦統合姓かの公的統計データも無いか民間会社統計取って推計するしかない

夫婦同姓が日本根付いた文化だったら制度を変えてもそんな急激には変わらないはずなんだけどね

2024-10-29

anond:20241027140604

開票立会というのがあって、各党の代表者開票所に詰めて出てきた疑問票の処理とかをリアルタイムでやっている。

統計データになるのがけっこう先だというだけ。

2024-10-24

anond:20241024124812

弱者男性だが、お前というかお前のその意見にはうんざりだよ

ある時は「女性は男のコンテンツもよく見るのに、男が女性向けコンテンツに一切興味を示さないのは見下してるから」とか騒ぐし、お前みたいなのもいるし滅茶苦茶だよ

相反するお気持ち表明とか面倒だからさ、女さん同士でバトルして勝った方のお気持ちをせめて押し付けてこいよ受け取るかは別だけど汚物ぶつける者としての最低限度のマナーだろ


実際日経が出してた統計データでも女性向けコンテンツ女性割合って100%とか当たり前に出すし、男性向けコンテンツでも女性20〜40%ぐらいいる。極端に低いのでも10%はいるので、男は女さんより異性のコンテンツに興味がない

そもそも何やってるかも知らないし口出しも基本的にしてない

anond:20241024124044

単に今まで散々メディアが出してきた統計データなんだけど、お前の態度が加齢臭酷い上に気に入らないので何も言う気ないわ

2024-10-17

この前バーで話したアメリカ人と話してて思ったのは、日本旅行に来れるような「裕福な」アメリカ人は、みんな民主党支持者なのだということ。当然日本からアメリカに行く知識人も、そういう人が集まる沿岸沿いしか行かないから、そういう人しか会えない。

僕はトランプが良いとか悪いとかじゃなくて、単に生存者バイアスの話をしている。一体日本から欧米に行った何人が、現地の「危ない」場所を知っているのか。そこで苦しんでいる人の生活を知っているのか。実際には誰も知らないのだ。

日本人の感性を分かる外国人は決して多くないし、僕らの方も彼らが何を考えているか分かるはずがない。なのにみんな分かった気になって論じたり意見する。その場で実際に経験したことのない人間の生を、統計データから推測して語ろうとしているのを見ると吐き気がする。

2024-10-04

anond:20241004140702

女に金があるほど結婚せず金がないほど結婚してることは統計データで出てるので

お前の言ってることはお前のクソ狭い世界の中の認識しかないことを理解してください

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